オオカミのとおぼえブログ

ブログ概要に関しては、ブログトップ記事からどうぞ!

【フィギュアCS2018】ブラチスラヴァとオークビルの秋

オータムクラシック&オンドレイネペラ杯2018

f:id:goldenretrievers:20180923215714j:plain



こんにちは、レペゼン地球のDJ社長を尊敬するMs.オオカミです。秋と言えばオータムクラシック、秋と言えばネペラ杯、あちらこちらで新プログラムと新採点が本格化する中、スケオタの皆さんも「あーでもない」「こーでもない」とディスカッションを楽しんでいることかと思います。

 

一方、時にはそのディスカッションがヒートアップし、disカッションになっていないか心配なオオカミでもあります。既に何名かハートブレイクされた子羊さんをお見かけしたので、誰も傷つかないように祈りたいところ・・。メンタルが鍛え上げられたオオカミならともかく、繊細な方は色々悩む頃でしょう。これ以上、ザワザワしないためにも、ここからは平和な応援活動に励みましょうね。

 

ちなみにハートブレイカー様たちにはDJ社長のこの名言を贈りますわ☟

自分の好きな選手が悪く言われてるよー、何か知らんが変な人に絡まれて辛かったよーという方へ

悪口や陰口って言われてる方が主役だから。言っているやつは脇役なんよ。だって俺の悪口言っとうやつは一生懸命俺のこと調べて俺のどこが悪いかとか一生懸命悪いことをいっぱい言ってくれるけどさ、俺からしたら「誰キミ??」みたいな「誰が俺の悪口言ってんだろう?」くらい。もう土俵が違いすぎて喧嘩にすらならんわけよ喧嘩にすらならないようなヤツがもう陰口とか悪口とかの世界やけんだからいっぱい言われてるヤツがかっこいいわけよ。

 

コレ、本当は動画の言葉なんですが、それをまとめたブログがあったのでお借りしました。※この白目出してる人がDJ社長さんね。

xn--dj-ry9eq01h.net

 

はい、ここからは本日の本題~。オータムクラシック&オンドレイネペラ杯の感想になりまーす。私もここで何か書くことで誤解を生んだり、戦争になったりするのはゴメンなので、今回はコミカルに進めていきたいと思いま~す。

 

【目次】

 

オータムクラシック

最初はオータムクラシックから。司会進行は私、解説はオオカミさんになります。

 

私「それではオオカミさん、よろしくお願いします」

 

狼「よろしく」

 

私「オオカミさん、オータムクラシックはどうでした?まずは女子」

 

狼「私の新葉ちゃんが足をつって大変だったのよ」

 

私「ありゃりゃ~、足って1度つると癖みたいになりますもんね」

 

狼「そうそう」

樋口新葉 結果

SP 2A 3Lzot2T 3Fe<<2ft

57.54 TES 28.22 PCS 29.32

 

FS 3S危 3Lzot 2A2T 3Lz/3Lo 3Fe<fall 2A

109.47 TES 48.23 PCS 62.24

 

私「エナージアは難しいプログラムですね」

 

狼「そうね。完成には時間がかかるかもしれないけれど、それを承知で苦労してでも良い作品を世界に届けたいっていう意思表示にしか思えないわ。彼女の心根はアーティスト。プログラムを愛しているのが伝わるわ」

 

私「なるほど」

 

狼「新葉ちゃんは最後には必ず神プロの領域まで持っていくから信じましょう」

 

私「フリーはどうですか?愛の賛歌じゃなくなっちゃったけど・・」

 

狼「新プログラムの四季は、9月に振り付けたばかりだけれど、そうとは思えない滑りこみだったわ。確かにまだ未完成ではあるわよ。でも、今でこれなら次はもっと出来るし、その次はもっとよ。」

f:id:goldenretrievers:20180923192740p:plain

メドベージェワやテネルについて

オータムクラシックでは、クリケットに移籍したメドベージェワ選手がどんな変貌をとげるか?!に注目されていましたが、結果は総合2位!!なんとテネル選手がメドベージェワ選手を抜いて優勝を飾りました。

 

私「メドベージェワ選手はまだ、調整中って感じに見えましたね」

 

狼「移籍したからと言って、その効果が出るのはもっと先の話よ。それでもショートプログラムはこれまでの彼女とは違ったイメージが見られて新鮮ね」

 

私「それは思った!今まではどのプログラムも既視感が強いもの(失礼)が多かったけど、今回はメドベージェワらしくない動きがたくさんあって、それが凄く良かった!」

 

フリーは途中からバテバテだったメドベージェワ選手。ジャンプとスピンでミスがあるものの、ひとまず現段階で納得?いく模様でした。

 

狼「今までのように、すべてに全力を注ぐやり方だと体がもたないから、今くらいがちょうどいいと思うわ。なんなら今季は調整に使ってもいいくらいよ。五輪明けだし、大御所たちは、4年後までの挑み方を十分心得ているはず。今季は一度立ち止まって挑戦したり、力を蓄えたりして、足ならしのシーズンにして正解なのかもしれない」

 

狼「テネル選手は回転不足が3つあってもフリーは137.15点ですよ!もしかしたら新ルール適正型スケーターになるかもしれませんね」

 

それな。

f:id:goldenretrievers:20180923195755p:plain

羽生結弦 結果

羽生選手は安定の優勝。ショートも首位発進。フリーは体力を見る限りでも、まだ仕上げはこれからという感じ。ま、そんな話は置いておき、何より周囲が楽しみにしていたのは、「羽生は新ルールにも適応しちゃうハイパースケーターなのか!」と、いうところ。

 

狼「五輪2連覇って改めて凄いなって。年数にすると4×2よ。8年間も力を維持するって、満遍なく世代制覇してるってことじゃん」

 

私「秋によせては、もう少しだけジョニーによせてくるのかな?と思ったけど、ジュニア時代の羽生選手によせてきた感じがしたな。情熱がね。とにかくここ最近では見られなかったプログラムですね」

 

狼「ノーカンスピンやっちゃったわね。でも、このチャレンジ精神が良いわ。これでいいのよ。自分がイメージするプログラムには、この構成でいきたいのだから。難しくても、これから仕上げていくわよ。」

 

私「今季は点数よりもやりたいことに重視した結果、それがスコアにも影響している部分があると思うのですが・・」

 

狼「まーね。アクセルとか特にね。さっきも言ったけど、それを承知で好きなようにスケートしているんだから、その志を応援してあげればいいんじゃないかしら?」

 

ですよね。

f:id:goldenretrievers:20180923203031p:plain

オンドレイネペラ杯

続いてはネペラ杯の感想です。注目はザギトワ選手!と、言いたいところですが、出国手続きで不備があり、試合を棄権することになりました・・。あるのね~、こういうことロシアさん。これが世界選手権とか五輪じゃなくてよかったですわい。

 

はい、では唐突に紀平梨花選手の話題に入りたいと思います。

 

結果からざくっと言うと、優勝ですね。それも素晴らしい出来でね!

 

私「紀平選手はフリーの表現が難しすぎるんじゃないか?と、一部では言われていましたが、やっぱシニアデビューにはあのくらい背伸びしないとジュニアっぽさを消せませんよね。結果、チャレンジ大成功じゃん!と思いましたよ」

 

狼「別に大人っぽすぎることなんてないのにね。幼稚っぽくなるより、大人っぽい方がいいじゃん。」

 

私「国際基準では普通ですよね。本来あのくらいの年齢でも全然演じて良いプログラムですし。もとから魅せるの得意な選手だし」

 

狼「ショートは美しいったらありゃしない!もの凄く洗練されている。自分の魅せ方を完全に知っているわ!」

 

それな。

 

紀平選手は小柄なのに、腕が長く見えるのは、きちんと肩を使えているからなんでしょうね。音の取り方も、間の取り方も、曲への理解もきちんと意識しているパフォーマータイプ。なのに!トリプルアクセルを男子のように簡単に跳んじゃう天才さよ・・。助走もタメも少なすぎて驚きっす。背丈もアクセル跳ぶのに調度良さそうだし、もうずっとこのままでいて!って感じ。

 

今季は先輩たちが修行タイムの間、そのまま若さの見せつけ作戦で、勢いに乗って走っちゃえ~!!

 

狼「パイセンたちが本気モードになってきた時も、心身ともに今の状態を維持できていたら大物になるかもね」

 

ですよね。

 

まだまだ現役続行するよ!

 

はい、ここでまた唐突にセルゲイ・ヴォロノフ選手の話をします。

 

実は私とヴォロノフ選手は、誕生日が近く、勝手に親近感を持っている人物なのです(ちなみにキミー・マイズナーちゃんとは同じ誕生日ね)

 

そんなヴォロノフ兄さんは、ネペラ杯では2位に輝き、(回転は足りんかったけど)4Loまで見せてくれました。しかもフリーではコンビネーションジャンプを4回跳んでしまうくらいの体力まで・・。いやいや男子は時間短縮による体力消耗具合に悩まされている選手が多いのに?

 

でも跳んでしまったからにはこれが事実なのです。演技から伝わる気迫が凄い。

 

フリーの「Way Down We Go」はデニス・テン選手の振付です。

 

ラストのスピンの後、そのまま氷に寄り添うポーズは、おしゃれで、切なくて、試合を終えたばかりだというのに力強い気持ちになります。

 

今季はこのプログラムと共に戦うヴォロノフ選手を私もしっかり見届けたいと思います。

まとめ

無難なことしか言いませんでしたが、これで2試合の感想は終わり!

 

私「ジャッジは新ルール下において、シーズン序盤から大判振る舞いはせんわい!という流れにしたいのかな?と思って見たり・・」

 

狼「まぁ、その方が競技の格上げ感あるよね」

 

私「シーズン後半につれて、選手の演技レベルが上がった時にドガンときそうね」

 

狼「それにミスると今までのように点が出ないのも、慣れるまでにはザワザワが止まらなそうだわ」

 

私「ホント、だから誰が勝つのかまったく分からない。今季は読めないな」

 

狼「それでもノーミス演技がそろったら、いつも通りのメンツがメダルをかっさらっていくと思うよ!」

 

だといいな!羽生選手は、やりたいようにも滑りつつ、最終的には絶対メラメラして勝ちにいくとエスパーしときます!やっぱ真ん中が似合うんだよ、このお方。一方、スコアには反映しなくても好きなことをしてシーズン終えてもらっても全然構わない。どちらの選択であろうが、こちらにとっても応援するしか選択はない!

 

そして宇野選手の真ん中も見たい、いや見るのじゃ。あんなスンバラシイ選手が金メダルを輝かす瞬間を残さないなんて、フィギュア史に差支えがあるぞ!もちろん、宮原選手の真ん中も見たすぎる。見たら泣く、確実に泣く。ここでいう真ん中って世界選手権だからね。GPFも含むけど。

 

私「日本人選手がずっと活躍しますように」

狼「中国、ロシアが本気出す前に男女ともに不動の位置にしたい」

私「中露のエリート教育には要注意ですね」

狼「やばいわな」

 

以上。唐突(本日3回目)に終わり。

 

次回は真面目に書くよ🐺

フィギュアスケート前半戦!それぞれのルール対策とは?

ロンバルディア杯&USインターナショナルクラシック2018

 

新ルールの下で切磋琢磨するスケーターの皆さんにとって、今季は苦戦を用いられる場面もあるかと思います。男子には演技時間短縮の壁が立ちはだかり、女子にはジャンプの精度を求められる時代。各大会を通し、試行錯誤を重ねながら得点に繋げていくであろうスケーターの姿を、今季も一ファンとしてそっと見守らせていただきます。

 

さて、早くも2018年のロンバルディア杯とUSインターナショナルクラシックが幕を閉じたわけですが、今回はそこから見えてきた「日本人スケーターたちによる新ルール対策に励む様子」について書いていきたいと思います。

 

目次

 

ロンバルディア杯女子

まずは、ロンバルディア杯より女子の様子から。日本からは坂本花織選手山下真瑚選手が出場しました。結果は山下選手が182.22点で3位、坂本選手は180.85点で4位となりました。

坂本花織の対策

「全く緊張はなかった」という本人のコメントとは裏腹に、ショート時の顔はとても緊張していたように見えました。また、今季はシニア2年目というのもあり、「昨季より良いものにしなきゃ」「曲に負けないように大人っぽくしなければ」という思いが演技からひしひしと伝わってきます。少々プレッシャーを感じながらスタートしたようなロンバルディア杯。坂本選手が成長していく過程をゆっくり応援していきたいところです。

 

以下にロンバルディア杯ショート・フリーの内容と対策の様子について

 

ショートのミス

3F fall

2Lo

スピンでバランスを崩す

 

ショートではコンビネーションジャンプがなしになってしまい、本領発揮できないまま終わってしまいました。

 

対策しているところ

曲に合わせた衣装や髪型

大人っぽい演技への意識

 

今季はボーカル入りのしっとりとした選曲からして、新しいイメージの坂本花織へと変化しようとしていることが分かります。今までとはガラリと違うプログラムなので、身のこなしや音の取り方に注意しながら滑っていましたね。逆にそれらに意識がいくと、本来の元気なスケートが控えめになってしまい、そこにミスが出てしまうと、表現にも焦りが見え、途中から荒さが出てしまいました。(でもそれは頑張っている証拠だよ!)

 

フリーのミス

3Lo<

3Fso2T

コンボを1つ余らせてしまった

 

フリーでは少し調子を上げてきました。ルッツはノーマークでしたが、もしかすると他の試合ではエラーがついてしまうかもしれません。

 

対策しているところ

編曲が変わり、より高みを目指していた

メンタルの切り替えが素早い

 

フリーではショートよりも落ち着いて滑っていました。ショート後はひどくショックを受けていたにも関わらず、強いメンタルの持ち主です。坂本選手の強みはこうしたガッツですね。このたくましさは、昨季同様に坂本選手の武器になりそうです。プログラムの方でもポツポツと変更している部分があり、シーズンを通し、より良い作品にしようと分析しているのが分かりますね。

 

このままでファイト!

今回はミスこそありましたが、坂本選手は大事なところにピークを合わせて挑んでくると思うので心配はありません。シニア2年目仕様のプログラムも、技術の調整がベストな状態になれば、ロンバルディア杯よりも洗練された動きで対応できるはずです。スピン、ステップもこれからマックスに持ってくるでしょうし、坂本選手の場合はピーク策士ということで、これからが本番です!

f:id:goldenretrievers:20180917154016p:plain

山下真瑚の対策

終始笑顔で余裕あふれる山下選手は、調整試合として上手くロンバルディア杯を活用できたと思います。ピークはまだ合わせないけれど、そこそこのレベルには持っていく。その作戦が功をなしてか堂々の総合3位に輝きました。

 

ショートのミス

3Lz2T

3F!<fall

 

ショートではコンボにトリプルが付けられず、フリップでは大幅に得点を失い悔しいスタートに!

 

対策しているところ

全然へこたれない!

短期間で本気モードの体づくり

 

山下選手は演技中にミスがあろうがなかろうが、その心理状態を演技中にちっとも見せないスケーター。どんな時も心の底から楽しそうに滑る姿には芸術性すら感じます。そういったプログラムの世界観を最後まで大切にする意識の高さは、同門の宇野選手も同じですよね。また、1ヶ月前と比べてかなり体が絞れているのも驚き!「あ、これは徐々に戦いへとエンジンをかけてくるな」と、察しました。

 

フリーのミス

3F!

3Lo<

3S<2T

2Aso

 

見た目はほぼノーミス!しかし、フリーは回転不足が多めになってしまい、厳しい結果に。これには疲れも関係していたかな?と思うことにして、次に期待します。

 

対策しているところ

ジャンプだけじゃない演技作り

ボーカルに負けない滑り

 

山下選手はシニア1年目ながらも、得意のビックジャンプと快速スケーティングだけでなく、表現力にも力を入れて飛ばしていこう!というチームの姿勢が伝わってきます。そのため、ショート・フリー合わせてとても個性的なプログラムが用意され、終始ボーカルが目立つ中、それらに負けない滑りが試されています。一見「こんな編曲でどうやって滑ればいいのだろう」というプログラムでも、違和感なく魅せるのが樋口美穂子流のスケートなので、山下選手がどんな風にふたつのプログラムを仕上げてくれるのかが待ち遠しいです。

 

先輩の間に入り込む強さ

山下選手はいわゆる「持ってる選手」だと思います。ライバルや先輩スケーターがショートで出遅れた時にすっとメダル圏内に入り込んでくる強さがあります。これは、運だよと言う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は何気に難しいことです。手が届きそうで届かない場面の方が多い中、チャンスをものにできる人間は一握り。それでも、そのチャンスをしっかりと掴むことができるのは、山下選手の冷静な試合運びがあるからだと見ています。

f:id:goldenretrievers:20180917154121p:plain

USインターナショナルクラシック女子

続いては、宮原知子選手、白岩優奈選手出場のUSインターナショナルクラシックから見えた宮原選手の演技をピックアップ!昨季は輝かしい成績でシーズンを終え、すっかり世界のサトコとして不動の位置を確保した宮原選手ですが、さっそく今季初戦も優勝から幕を開けました。(白岩選手についてはもう少し様子を見てから書きたいと思います)

 

ショートのミス

<<3回転がすべて回転不足>>

 

ショートは安定のノーミス・・!!ながらも全トリプルジャンプで回転不足をくらってしまいました。ただ演技中、「むむ、これは全部とられちゃうかな」という危機感は抱いていたので、結果が出るまでの間に心の準備は出来ていました(フィギュアは心臓に悪い)

 

対策しているところ

ジャンプが高くなっていた

表現力うなぎのぼりすぎ

3Lo⇒3F

 

やはりルール改正が影響してか、ジャンプの跳び方を変えてきましたね。以前より高さが出てきました。そのせいか?回転が・・・。しかし表現力は飛びぬけて、ひとり宇宙の彼方までレッツゴー状態です。宮原選手の場合、ジャンプで試練を迎えても、必ず克服してくるので、私は信じて待ちます!

 

フリーのミス

2S

3Lz fall

 

フリーの出だしは回転不足を気にしてのミスが続いたのだと思います。ルッツに関してはリピートあり。しかし、フリーでは回転不足はなく、細かなマイナスで済みました。とっさの判断だとは推測しますが、今回は2A3T2本コースを選択したこともジャッジにとってはクレバーな戦略とし、評価されたと思います。やはり経験って大きいですよね。

 

対策しているところ

トップクラスのプログラムを攻略

分析・改善力

スピン・ステップは最高レベルを維持

 

頭一つ抜けたプログラムをさらりと滑る能力には流石としか言いようがありません。フリーではショートのダメージを一度は引きづったものの、後半からは修正力を見せ、意志の強さを感じました。また、スピン・ステップでレベルを落とす気配すらしないのも一流ですね。ここからさらに仕上げるとなると、GOEの方でもかなり稼いでいくことになりそうです。

 

経験の差が出てきている

シニアデビュー後、多くの辛い場面を乗り越えてきた宮原選手。もうどんなパターンの試練も一通り経験したと言っていいかもしれませんね。だからこそ、宮原選手は様々な対処法を熟知しているので、今季もそんな経験の差から素晴らしい演技を見せてくれるでしょう。今こそ深みのあるスケートが羽ばたく時!世界中のファンを唸らるんだー。

f:id:goldenretrievers:20180917154148p:plain

ロンバルディア杯男子

ロンバルディア杯には、さっそく日本のエース宇野昌磨選手が登場しましたが、ショート(安定の調整)、フリーを観た感想は、

「フリーがしんどそう」

いや、想像以上に大変そうです。こりゃ男子にとって前半戦は辛いだろうなぁと思いました。

 

しかしながら、宇野選手は安全・安定・安心の3拍子ですね。今までと同様ショーマペースでコツコツやっていけば結果オーライではないでしょうか。ルール改正の影響で大変なのは、他の4回転ジャンパーにも言えることですが、今季は体力が危うくなった時の臨機応変さが求められるシーズンとなりそうです。

f:id:goldenretrievers:20180917154211p:plain

 

一緒に試合に出た友野選手も伸びしろしか見えてこないスーパースケーターなので、体力モリモリマックスでフリーを攻略していってほしいです。

 

【男子はまず、フリーになれてからでないと何とも言えませんね。それでも宇野友野コンビは天国の階段も月光もニューシネマパラダイスもリバーダンスも最高よ】

<新葉情報>

あと、ついでにルール対策のひとつとして、樋口選手のプログラム変更についてもひとこと。フリーに予定していた「愛の賛歌」を「四季」に変更することが決定しましたが、こうして早い時期から決断を下す動きには樋口選手のただならぬ今季への覚悟が感じられます。

 

ファンの間でも「愛の賛歌」はまだ早いのではないか、と言われていたようですが、個人的には樋口選手なら滑りこなせると、当たり前のように思っていたので、マル秘プロになってしまったのは残念。しかし、薄々インタビューからも滑りにくさを感じているようには見えたので、本人がしっくり来るまで待つのが1番ですね。(それでもいつか滑ってほしいよー)(愛には色々な形があるから早いも遅いもないのよー)

 

ここだけの話、ショートの方もかなり難しそうに見えるので、フリーは少し余裕を持ちたいと思ったのかもしれませんね。それにしても「四季」はどんなプログラムになるのでしょう。宮原選手もフリーでちょこっとだけ入れてますが、今季はまさかの四季対決?!になってしまいます。ちなみに数ある四季の中で、私の中のベスト四季はパトリックなんですが、どなたか賛同いただけるでしょうか。樋口選手にもぜひ、女版ベスト四季を滑ってほしいです。

f:id:goldenretrievers:20180917154228p:plain

まとめ

まぁ今のところ、海外組を見ていても「まだまだ本気出してないよーん」的な感じで皆さんケロッとしているので、日本勢も彼らのピークに合わせて戦っていければ良いと思います。女子の場合は、国内壮絶サバイバルがあるので、どうしてもシーズン前半から飛ばさなければ!と、プレッシャーがかかってしまいますが、良い感じでライバルとの距離(差)を保ちつつ、全日本でしっかりピークを作れればベストですね。

 

オズモンド選手がいない今季は、日本女子勢にとってチャンスがあるかな~なんて甘い考えを持っていた私は反省中です。全然イージーじゃない!それぞれがプレッシャーを感じて必死です!五輪代表に選ばれた選手は、恥じない演技を・・と自身に課題を与えて頑張っているし、逃した選手たちは、チャンスを得るにはどうしたらいいかと精一杯に動き回り・・「本当に大変よね」という思いでいっぱいです。

 

それでも、ファンとしては、どの選手にとってもあまりプレッシャーを感じずにやっていけたら・・と願っているので「このプログラム自信ないかも・・」なんて萎縮せずに、自分の長所を出していってほしいな。ロシアの選手なんてどんな編曲でもドヤ!って自信たっぷりですし。その点、新プログラムに苦手意識を持ちつつある坂本選手も樋口選手も三原選手も、とにかくスーパーナルシストタイムで外野の声を吹き飛ばしちゃって文句なしの宝を完成させてほしいです。

 

みんな若いのにコメントから、自分を厳しく分析していて辛くなっちゃうのよね。自分のダメな部分を振り返るってキツイ作業だから。ついつい涙も出るよね・・偉すぎる!

 

最後に過去記事を紹介します。まぁハラハラしながら見るのも楽しいよねってことで、世界選手権までジェットコースターに乗った気分で観戦しましょう~。

goldenretrievers.hatenablog.com

 案外GOE+4とか5が普通に出ていて拍子抜け中。ちなみに私にはまだ判断基準がよく分かりませんw

goldenretrievers.hatenablog.com

 と、いうわけで以上「それぞれのルール対策について」でした。

友野一希のニューシネマパラダイスは控えめに言って最高

ロンバルディア杯2018】

 

いよいよ秋がやって来ました!早いものですね~。数ヵ月前に五輪があったなんて信じられないくらいです。そんな中、さっそくロンバルディア杯の結果が出たわけですが、日本男子は宇野昌磨選手が安定の金メダルをゲットしました!少々ミスはありましたがこれからシーズンが進むにつれて、ますますレベルアップした演技を見せてくれそうです。

 

そしてもう一人忘れちゃならないのが昨シーズン大活躍してくれた友野一希選手!ロンバルディア杯ではジャンプと呼吸が合わず、悔しい結果になってしまいましたが、ジャンプ以外の要素では輝く技術を発揮し、友野ワールドを楽しませてくれました。

 

が、友野ワールドの凄さはまだまだこんなもんじゃありません!!

友野一希の本領発揮はこれからです!!絶対、絶対、観客も解説陣もカメラマンも驚くような演技をしてくれるはずなんです!これだけは間違いない!!なぜって?それは

 

ニューシネマパラダイスが神すぎるから・・・!!」

 

です。もうショートの”ニューシネマパラダイス”がツボすぎます。個人的には、フリーの方がショート以上に好きかもしれないのですが、ショートの方は滑る度にじわじわ成長し、やがて大物になる気配がプンプンしてしかたがないのです。おそらくシーズンの終盤にはSP>FSになっているかもしれない・・??そんなわけで今回は、以下にどこら辺に神プロの予感がするのかについて語っていきたいと思います。

 

f:id:goldenretrievers:20180916151934p:plain

目次

 

ニューシネマパラダイスにピンときた理由

最初に、今回はヘンテコリンな理由もあるので、あまり真面目に考えず、さらっと読んで下さいね!(技術的なことがどーたらとか採点傾向がどーたらとかは、ここではお休み!)

1.友野選手がニューシネマパラダイスを滑ることをエスパーしていた

はい、さっそく変な理由が来ました。実はですね、わたくし今年のお正月に偶然ニューシネマパラダイスを観ていたのですが、その時にふと、「友野くん来季ニューシネマパラダイスやってくれないかなぁ」と思ったんですね。

 

それはなぜかというと、なんとなくイメージで、青衣装で!しかもショートで!この曲を華麗に舞う友野選手が浮かんできたからなんです。いやぁ、ここまで来ると私のフィギュアスケート愛も末期です。ついに妄想も暴走しちゃってますよ。でも、皆さんもそういうのありませんか?好きな音楽を聴いていて、「あ、これ〇〇選手に似合いそう」とかそういうの。

 

その後、あの運命の世界選手権inミラノを観た後、改めて「友野くん~私の脳内では既に編曲と振付まで出来上がっちゃてるよ~!もうやるっきゃないよ~ん」と、完全にニューシネマパラダイス以外考えられない病になる私。自分でもおバカな妄想をしているなぁ~と思いつつ、あっという間にシーズンが終わりました。

 

 ちなみに世界選手権の感想はこちらから。映画の舞台もシチリア島ですし、イタリアには縁を感じますね。

goldenretrievers.hatenablog.com

 

そしたら何と何と今季やってくれるというじゃないですか、ニューシネマパラダスを!!え?え?本当に?心の声届いちゃいました??あ、やっぱり友野=ニューシネマパラダイスっぽいって方式は人類・世界共通でした?え、でもエスパーしたってことは何かお告げ的な感じがするし(漫画の観すぎ)、神プロになっちゃうんじゃないの~??と、いうのがまず、一つ目の理由です。(どうぞ笑ってください)

 

これも妄想ですが、樋口選手がフリーで”道化師”を滑って何かの試合で金メダルをゲットしたイメージという名の妄想もあります。なぜかミラノワールドのフリーを観てそう感じました。

2.ミーシャの振付

ニューシネマパラダイスがミーシャの振付と聞いて、ああ何か「っぽい!ミーシャそっち系の振付得意そう」と思ったのもありますね。ミーシャのこってりした振付が大好物なので、これは期待大!友野一希の魅力が爆発しちゃいそうな予感しかありません!本当はここに動画を載せたいのですが、どうせ載せるのならベストな演技が良いと思うので、それはシーズン中に「これだ!」と思う名場面が出来た時に更新しようと思います。ショートのテーマは「愛」、かなり感情のこもった繊細なプログラムなので、心奪われてしまうこと間違いなしですよ!

(神演技動画貼り付けスペース)

3.少年期のトトを思い出す

友野選手の演技を観ていて不思議に感じるのは、リンクに立っているのが青年のトトでもあり、少年のトトにも見えるということ。この両面を違和感なく出せるスケーターは、友野選手以外になかなかいないのではないでしょうか。別にそれが良いとか悪いとかではなく、単純に面白いな、と思いました。

 

ニューシネマパラダイスといえば、終盤に連れて少年期時代のトトが懐かしくもなり、切なくなってくる話でもありますが、少年期~中年期までの人生がひとつのフィルムに収められているのと、フィギュアスケーターがプログラムとして演技に収めている瞬間が、そういった不思議さと重なったのかなぁ~なんて思ったりします。

 

友野選手の歴史を演じるようなニューシネマパラダイス。若さと深みのふたつが溶け合う表現に注目です。

4.ラストシーンがツボ、仕草がマッチ

友野選手は一体あの有名なラストシーンをどう演じるのだろう?と、楽しみにしていたのは私だけではないはず!そう、その有名なラストシーンとは、アルフレードが形見に残した”映画で禁止されていたキスシーンのフィルム”を観たところですね。あのシーンにはどんな意味が隠されているの?という話題は正解があるわけではないので、よく議論されていますが、簡単に言うと、「思い出」ですよね。

 

「あのフィルム一本に、人生のすべてが示してあった」そんなシーンだと思います。またそこを友野&ミーシャコンビは、しなやか+エモーショナルに演じているんですよね~。冒頭とラストにある記憶を追いかけるようなポーズにはグッと来ちゃって、もう一度映画を観たくなってしまいます。

 

映画を観たことがないわ!という方はぜひご覧になってみてください。「映画史上もっとも愛に満ちたエンディング」と言われるラストシーンはティッシュなしでは観られません!

まとめ

友野選手はスピンもステップも美しいので、様々な世界観にハマるスケーターです。ポイントは単に上手いのではなく、美しいというところです!何ていうか、仕草が軽やかでエレガントなんですよね。まさにこの個性は天性のアーティストタイプ!

 

と、こんな感じで今回はニューシネマパラダイスが最高な理由を控えめに書かせてもらいました。私も含め、ファンの中ではよく、お似合いのプログラムに対し、「ハマりプロだ!」という表現を使う方が多いと思うのですが、ハマりプロといっても、最初からハマっているわけではなくて、ハマりプロに見えるくらいそれぞれが努力した証がハマりプロになっているんですよね。

 

そんなスケーターたちの努力の結晶”ハマりプロ”に今季もたくさん出会えたらいいな~と思います!

 

ショートも最高、フリーも超最高、このふたつのノーミス神演技が大事な時に降臨しますように!頑張れ友野選手!数か月後には「友野一希のリバーダンスは言葉に出来ないくらい最高すぎてパラダイス」というタイトルの言葉に出来ない白紙記事を投稿するかもしれませんw(だってあれは反則的にクールなんだもの)

(おまけ)

映画のあらすじが見られるサイトをご紹介しておきます。

 

『ニュー・シネマ・パラダイス』あらすじ・ラスト・キャスト【映画好きの原点】 | ciatr[シアター]

 

余談:映画で少年期のトト役を演じた元子役のサルヴァトーレ・カシオさんは、現在地元シチリア島でレストランを運営しているそうです。ラーメンはないと思います。(この前、テレビでやっていました)大の親日で、お店に日本のポスターが貼ってあったり、日本での思い出を語っておられました。

自由を極める羽生選手にキャリアの終わりを感じた日

 

皆さん!羽生結弦選手の2018/2019シーズンの新プログラムが発表されましたよ~。

 

なんと聞いて驚き!!

 

SP 「秋によせて」振付 ジェフリー・バトル

FS 「Origin」振付 シェイ=リーン・ボーン

 

とのこと!!

 

ショートの「秋によせて」は我らが美男子ジョニー・ウィアー氏が現役時代に使用していた名プログラム。そしてフリーの「Origin」はロシアの皇帝エフゲニー・プルシェンコ氏の代表作「ニジンスキーに捧ぐ」をアレンジしたという、羽生選手がリスペクトするスケーターの名曲メドレーといいましょうか。今シーズンはそんな今までと少し違った選曲でいく予定です。

 

特にフリーの「Origin」なんて「原点回帰や始まりの意味」を込めて、自ら命名したそうなんですが、これがなんだか意味ありげに感じてしまうのは私だけでしょうか。新プログラム発表と合わせていくつか出された記事の中にも「意味深な発言があるな~」「もしかして羽生くん集大成に入っちゃてる?!」と勘ぐってしまいました。

 

そこで今回は、え?なぜアナタそう思うの??という理由についてチョコッと書いていきたいと思います。

f:id:goldenretrievers:20180901173035p:plain

羽生選手が最終章に突入していると思う4つの理由

羽生選手が幼い頃から尊敬してやまない2大スターをイメージした選曲・・。これだけでも総まとめ感が半端ないのですが、羽生選手の本来の持ち味とは、まさにこのジョニー的なセンスとプルシェンコ的なファイターさだと思っていたんですね。しかし、シニアに上がってからは本人の好きなスタイルよりも、勝つために作られたスタイルに切り替えられていたので(それは正しい)今回の試みには大きな意味が隠されていると、私は考えているんですね。

1.勝ち負けよりも楽しみたい

羽生選手、こんな風に語っておられます。

「勝つとか負けるとかに固執し過ぎることなく、自分のために滑っていいのかな」「初心に帰って、スケートを楽しみたい」

 もう既に世界選手権、オリンピックと大きなタイトルを制覇している選手が言うこの一言は重いです。もう最終的なモチベーションに突入した答えがコレなんですよ、きっと。十分に結果を出した選手に与えられるラストステージというか、今まで背負っていた重荷を一度置いて、原点に帰ってスケートをただただ楽しみたい。コレ、歴代スケーターたちもキャリアの終わり頃には同じようなこと言ってたよなぁとしみじみしてしまいました。

2.4回転アクセルを跳ぶ

2018年から適用される新ルールでは、高難度ジャンプを跳ぶことをあまりオススメしない作りとなっています。しかしながら羽生選手はというと、リスキーな戦い方であるとしても「4回転アクセルを今季中に成功させたい」と宣言しています。さらに、

「期限までに跳ばないといけないプレッシャーは感じている」

 と、どこか急いでいるようなニュアンスを言い残しています。羽生選手は以前からずっと男子初の4回転アクセル成功を目標にしていますから、今シーズンからは本当に勝ち負け以外に残したいことに向かっているのだなと感じました。

 

羽生、皇帝になる!新プログラム発表 プルシェンコ氏伝説的作品アレンジ(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース

3.幼い頃を振り返るコメント

「やはりあの頃の自分はプルシェンコさんや、ジョニー・ウィアーさんの演技をみて、やっぱりこの曲使いたいなと思いながら滑ってましたし、またこの曲を聴きながら、真似したり楽しんでた自分がいたので、そういう意味でやっぱりこの曲を使って、自分のプログラムとしてやったら、すごく楽しいだろうなって思いましたし、そういう意味でも自分が本当に初心に帰ってスケートを楽しんで、スケート自体を自分のためにやるってことを感じながら滑れるかなと」

 羽生結弦公開練習 これからは「自分のために滑っていいのかな」【一問一答2】/スポーツ/デイリースポーツ online

今回出されたインタビュー記事では、幼い頃を振り返る言葉がとても多いです。こういうコメントが出たときファンは覚悟した方が良いですよ!真央ちゃんも引退近くになったら過去を語ることが多かったですから。そういえばキム・ヨナも幼少期憧れだった選手のことを語り出していましたねえ。やはり終わりが近づくと誰もが同じ気持ちになるのかな?なんて思いました。

4.フリーに込められた意味

フリーに選んだ「Origin」。これはプルシェンコ氏の「ニジンスキーに捧ぐ」の羽生バージョンになる、と言いましたが、私的にこの選曲には、単なるプルシェンコリスペクトだけでなく、羽生選手自身のフィギュアスケートの代表作となるようなあんなプログラムを自分も作ってみたい」という気持ちが込められているのだと思います。

 

たとえどんなにルールが変わろうとも、その演技の美しさだけは変わらないプログラム。どの時代を通してみても圧倒的に感動するプログラム。そんなスケートを羽生選手は魅せたいと思っているのではないでしょうか。

魂の滑りは歓声から完成へ

フィギュアスケートに興味のない人間の心までも動かす演技。それが出来たら、そのスケーターは伝説となるでしょう。

youtu.be

PCSで満点を出す演技。そんな夢みたいなスケーターは、生涯フィギュアスケート界の芸術家として名を残すでしょう。

 

私が初めて羽生選手を観た時は、まだ体は細く、体力もなくて、ただひたすら憧れのプルシェンコとジョニーを追い、全力で滑っている少年という印象でした。またそれと同時に、そのがむしゃらさの中には、魂で訴えかけてくるようなメッセージがあることも感じていました。

 

荒っぽいんだけど、その力強さが魅力的。ダンサータイプではないけれど、心の中をそのまま表現できる才能。その対比が羽生結弦の個性で面白い。「この選手はいつか五輪金メダリストになるぞ」それが当時キノコヘアーの羽生選手に大半のファンが抱いた期待だったと勝手に思っています。

 

ただ、そのぶっ飛んだ個性は、シニアでは長い間封印されていました。「ゆづるくんはこんなプログラムが似合うんじゃないかな」「こんな選手になるだろうな」シニアデビュー前に考えていたありとあらゆる構想。それをいい意味で裏切ってくれたのがブライアン・オーサーコーチ率いるクリケットの先生方でした。

 

正直、初めは羽生結弦の個性は俗にいう北米スタイルとはかけ離れているのに!と、羽生選手の売りが薄れていくようで寂しい気もしました。これまでの演技スタイルを見る限り、羽生選手はロシア寄りの滑りが似合っていると思ったからです。しかし、そんな違和感はあっという間になくなりました。なぜなら、羽生選手がクリケットに渡ったからこそ得たプログラムとの出会いがあったからです。

 

パリの散歩道、ショパンのバラード第1番辺りは、羽生選手がクリケットで培った宝、クリケットに来たからこそ演じられたプログラムの代表例だと思います。こんな素敵な作品を観られたからこそ、今ではカナダ流・ロシア流両方のスケートマインドを手に入れられて良かった、バリエーション豊かな選手に育って良かったと思います。

 

この2つのスタイルで羽生選手が人々の心を奪った証拠として、世界中の観客から言葉では表現できないほどの歓声をもらいましたね。次は誰のためでもなく、自分のために現役人生を完成させるターンになりそうです。

答えは「ロシア流で締めくくる」

僕は小学3、4年生のとき、『ロシアから愛を込めて』というプログラムをやっていて、そのころからロシア流、ヨーロッパ流の表現、曲が原点にある。(中学生まで指導を受けた)都築(章一郎)先生の原点もロシアにある」

「自分のために滑れそう」練習公開の羽生結弦、一問一答:朝日新聞デジタル(無料で読める部分のみ抜粋)

 

ロシア流のスケートに魅了され、カナダ流のスケートを修得し、ロシア流の原点に返ろうとしている羽生選手。カナダ流でオリンピック2連覇を果たした現在、羽生選手の野望に残っているのは、ロシア流としての集大成なんでしょうね。カナダ流の集大成は完成したと思いますので、あとは心置きなく自由に滑ってほしいです。

 

シニアデビュー後しばらくの間、どんなプログラムか似合うか全く想像できなかった私ですが、今回のプログラム発表に限っては滑る前から想像できてしまう不思議さがあります。ああ、またあの中世的なキノコ・ハニューが帰ってくるんだ!それも進化してね、と。

 

以上が私の「羽生選手の発言・行動からキャリアの締めくくりを感じた理由」でした。

おわりに

なんだか「引退」を煽るような書き出しになってしまい申し訳ありません。実際、羽生選手は引退についてキャリアの終わりに近づいているとは感じているが、具体的に終える日は考えていないそうなので、まだご安心を!ファンの方は、もう少しだな・・とドキドキしつつ、まだ時間はあると気楽に構える時期に突入ということで、その一瞬一瞬をお見逃しなく!!

 

私なんて真央ちゃん大ちゃんの引退で一度フリーズしてしまいましたが、大ファンのステファンはプロとして大活躍中で、引退後はむしろ来日する機会が多いくらいですし、大ちゃんに至っては今シーズン現役復帰してくれてますからね。現在進行形で好きなスケーターが活躍してくれている尊さは喜び以外の何ものでもありません。

 

ですから、残り少ないであろう羽生選手含め、先輩スケーターたちの現役生活を精一杯応援して、次のステップへ気持ちよく駆け上がれるよう送り出してあげましょう!!回転不足だ~エラーだ~レベルだ~とかこの際、忘れて楽しみたい!!実際スポーツである以上は無理ですが、フィギュアスケートはスケーターの人生を映し出すものであると思っているので、純粋にそこを楽しみたい!そんなシーズンがあってもいいですよね!

 

と、いうわけで、今シーズンはオリンピック明けですし、少し違う観戦の仕方で楽しみたいと思います。スケートファンの皆さん、次の4年間までまたよろしくお願いします。

 

 

goldenretrievers.hatenablog.com

 

繰り返し見る夢の続きは未来だった?予知夢の事例を考察

 

私には物心のついた時から成人を迎える頃まで繰り返し見る夢がありました。それは「実在する場所に実在しないものがある」という不思議な夢で、毎回その場所に行く時には祖父が一緒という共通点がありました。

 

時が過ぎ、祖父が亡くなってから暫くは、その夢を見ることが殆どなくなってしまったのですが、ある晩突然、私はその夢の続きに遭遇してしまうことになります。これまでずっと同じだった夢の先に、新たな光景が広がっていたことを知ってしまったのです。そして、もう夢の中でさえ隣には祖父がいないことも・・。その日を境に、私は夢を見る度、前回の夢の続きを見てしまうようになりました。

 

その後、何度も夢の世界を進んだ私は、やがてあることに気づきます。「夢で訪れる場所は未来ではないのか?」と。実在する場所だけれど何かが違う、その違和感の正体は「この世界が未来だから・・」すなわち、これは予知夢ではないかと考えるようになりました。

 

科学技術の発展で、今後もますます進化していくであろう未来。もしそんな未来へのヒントになるものが、私の夢に隠されていたら?

 

あまりに非現実的で可笑しな話ですが、何十年後、何百年後の人間がこの話を読んだ時にどう思うのか?同じく予知夢を見る人にとって何か共通点はあるのか興味を持ったので、参考までに夢の詳細を書き出していきます。

 

【見出し】

 

 

f:id:goldenretrievers:20180823130333j:plain

予知夢だと思う具体例

夢で見る「実在する場所」とは、実際に私の住んでいる町のことです。山からタヌキやクマが出てくるようなド田舎で、夜は外灯もない真っ暗闇な道ばかり・・。そんな田舎町が夢では微妙に景色を変えているんですね。

 

例えば

・竹藪だらけで暗い道は、竹が伐採され見通しが良くなっている

・現在病院がある場所に巨大な観覧車型のライトが設置され、それ1台で広範囲を照らしている

洋服店が中古CD・雑誌店になり学生のたまり場になっている

・夜なのに、こどもだけで出歩いている

・近所に新しい家が3軒増えている

など

 

初めは地味な変化で現実世界と差がなく、何も感じていませんでしたが、よくよく考えて見ると「あれ?なぜ夜中にこどもが出歩いても平気なんだ?」「病院がないぞ!」と、違和感を抱くようになりました。そして、この夢を見始めてから数年後、夢の世界では既に無くなっている洋服店の撤退と病院の移転が現実となり、ようやく夢の世界が未来都市に繋がっていることを察知しました。

大都市と自然の共存

夢の世界では都市と自然が共存しているのも特徴です。ビルやマンションが並ぶエリアの反対に田んぼが広がっていたり、工場や住宅地が密集している裏に山があったり。こどもが使用する道には必ず花畑があるのも印象的ですね。また、いたるところに神社や鳥居、祠があり、人々はそれらをとても大切にしています。

 

現在も古き良き日本を再発見しようと、プチ信仰ブームがありますが、未来では一層「神道」的なものが愛され、守られている印象を持ちました。

移民がやって来た

田んぼしかなかった場所に大きな教会が建っていたり、山によく分からない遺跡があったりと様々な宗教が共存しています。しかも、それらは観光地化していて私たちの良い娯楽になっているんですね。一方、スラム化した地域もあり、その先に中華圏の人が住んでいるお香のにおいが漂う通りがあるのですが、そこには日本では見たことのないがあり、小学生が社会科見学をしに行っていました。

 

この夢を見てから数年後、またしても予想外な出来事が!なんと今では私の町にアジア圏から多くの出稼ぎ労働者が来ています。最近では彼ら専用の住居が建設されて、あちらこちらでお目にかかるようになりました。もしかしたら未来では移民がたくさんいて、観光業で生計を立てる人がいるのかもしれません。

学校も変わる?!

ここ近年、少子化で廃校が相次いでいますが、私の住む町の小中学校も例外ではなく、既に何校かなくなっています。しかし、夢の中では学校の種類が多様で、まるで研究所のようなデザインのマンモス校もあれば、昔ながらの校舎を使っている学校、寺子屋のような単体規模の学校など、それぞれのスタイルがあります。

 

とにかく、現在より大人とこどもの距離が近くないのが目立ちます。こどもはこどもで人生を選び、勝手に自立して過ごしているように見えました。また、数年前に建て替えられた私の母校が学校らしくないデザインで、将来的に増設すると夢で見た研究所のような学校になりそうです。

未来はこうなっている!

続いて、夢の世界のコレが実現化されたら信憑性があるかも?!というものを上げていきます。もし、同じ夢を見たことがある方がいらっしゃたら教えてほしいですね。

透明なコンビニ現る

未来ではコンビニの壁が透明になっています。外からコンビニの中が丸見えで「あ、今混んでる」「〇〇さんが買い物しているからやめよう」とか分かるんですね。逆に中からも外の様子が丸見えなので「電車が出発しちゃう~」と言いながら焦って買い物をする人なんかもいます。

 

ちなみに夢では、従業員は1人いましたが、かなり暇そうにしていました。おそらく壁が透明なのは、レジのAI化や現金制が終わり、強盗が消えたものの、新たな犯罪が生まれるのを防ぐために、内外から誰でも監視できるシステムにしたと思われます。ただ、トイレがどうなっていたかは記憶にありません。

小さいスーパーがたくさん

コンビニはコンビニとしてあるのですが、スーパーも超小型化し、各町内別に細かく存在しています。人々が通うスーパーは徒歩5~10分圏内に必ずあるといってもいいくらいで、気軽に買い物ができるのが魅力。大型スーパーもありますが数は少なく、みんな徒歩で行ける近い店を選びます。

 

未来では田舎でさえ何でも近場で済ませられるので、車に乗ることがありません。むしろ車よりも自転車に乗っている人が多かったです。一方、都市部の方では車を見かけることが多く、何だか現在と逆転しているようでした。

地下が活躍

現在はシャッター街となっている商店街がまとまって地下スーパーをオープンし、賑わっていました。かつて商店街があった地上には2階建ての小さなビルがズラリと並び、洋服店、文具店、喫茶店、美容院などが入り、小学生くらいの子たちが頻繁に出入りしていました。

 

また、廃線になった線路の反対側に新たな電車が置いてあり、どうやらそれが地下鉄のようでした。驚くことに、この電車は地下を走ったり、田んぼ道に浮上したり面白い構造になっているんですね。さらに、都会の方では移動手段としてジェットコースターのような高速機関があります。

意味不明な施設

未だによく分からないのは、「これ何だろう?」という施設に大勢の人が何をするわけでもなく屯っている光景ですね。暇さえあれば、とりあえず行く!という感じで、施設の中には入らず、その周辺を散歩している人が多いのです。印象的なのは、誰も会話がなく、ただただ穏やかに時が流れているんですね。

 

さらに夢の世界は、ほぼ無音状態なんです。町も人も見た目と比べて大人しい。今も外国人観光客に「都会なのに騒音がしない国」と言われる日本ですが、未来の日本人は今以上に静かな民族になっているかもしれません。

f:id:goldenretrievers:20180823130454j:plain

科学的根拠について

信じていただきたいのは、これらは決して私の妄想ではなく、未来を見越して考えた創作でもない、単なる夢で見た話だということです。従って「2XXX年にはこうなります!」といった予言はできません。「おっ変なヤツが面白い話してるぞ」くらいで受け止めてください。

 

そもそも私の見た夢は予知夢ではなく、単なる夢という可能性だって捨てきれません。偶然が重なったのを錯覚しただけとも言えます。説得力を増すには、予知夢に科学的根拠があればいいのでしょうね。

スタンリー・クリップナー教授の研究

そんな中、見つけたのが米国セイブルック大学の心理学者スタンリー・クリップナー教授の研究。クリップナー教授は、被験者を夜間に数回起こして夢を記録させた後、朝になったら被験者に何らかの体験をさせるという実験を8日間繰り返しました。そして、夢と翌朝の体験に一致がないか調べたところ、ほとんどの被験者に1つ以上の一致が確認されたそうです。

tocana.jp

 

なお、最近では量子物理学と予知夢の関連が提唱されている。クリップナー教授も量子物理学における奇妙な時間の概念に注目し、夢の中では起きている間とは違う形で過去・現在・未来を捉えている可能性を指摘している。このような考えは北米の先住民や、シャーマン霊媒の間でもよく見られるものだといい、彼らにとって時間はらせん状であり、そのらせんの中に人間や自然全てが巻き込まれているのだという。だから、未来を夢に見ることは全く不思議なことではないというのだ。

 

ということです。科学的根拠といってもオカルト要素が高い気がしますが、このような研究も行われているんですね。

予知夢と脳の関係

また、予知夢と脳の関係性について検索したところ、以下のような記述がありました。

 

脳の周波数は、ガンマ波、ベータ波、アルファ波、シータ波、デルタ波があります。夢を効果的に見るためには、シータ波の状態にすることが最も適しています。シータ波は脳の周波数が8ヘルツから4ヘルツの状態をさしています。この状態は、瞑想状態と同じです。かなりリラックスしている状態であり、ストレス処理能力が高まっており、感情や衝動を抑制することができています。脳がシータ波となると、脳の器官である海馬が活性されることによって、学習能力が向上します。その結果、ひらめきや直感が高くなり、予知夢を見る可能性が高まっている脳の状態といえます。

予知夢とは?予知夢の見やすい人の特徴 | 脳・コツ・デジャヴ・分析 | SPITOPI

 

確かに脳内の膨大なデータを睡眠中に処理する際に、記憶が記憶を呼び起こして無意識に未来を推測するなんてことも考えられますね。夢の中では脳が勝手に機械化している状態に近いのかな?と思いました。

同じ夢を繰り返す理由

では、「同じ夢を繰り返す」といった点ではどうでしょうか。これについては、多くの心理学者や精神医によってメンタル的なことが要因と言われています。自分にとって思い入れのある場所や景色、同じところに立ち止まってしまう心理状態の映像化、など様々な見解がありますよね。

 

私の夢も初期は、祖父が登場するのがお決まりのパターンでしたが、それは幼い頃の私にとって祖父は、あちこち知らない場所に連れて行ってくれる魅力的な存在だったからだと思います。実際に夢で祖父と訪れていた見知らぬ神社を、大人になってから見つけたこともあるので、もしかすると以前一緒に来たことがあったのかな?それが夢になったのかな?なんて思ったりもします。

キーワードを心理から読み解く

私の祖父はとにかくアグレッシブで新しいもの好きな人でした。祖父が「こんなものダメだ」というものは、数年後には大抵消え失せ、気に入っていたものは今でも残っている・・といったことが多いです。そんな私の中の祖父のイメージが、祖父=新しい世界の案内人として夢に出て来たとも考えられます。

 

しかしながら、この「未来の夢シリーズ」では気になる点があります。それは、やたらと神社が登場すること。そこで、「夢占い」を利用し、神社について心理状態を探ってみると、どうやら私は「癒しや救済」を求めているようです。

 

ん~・・夢占いに関しては、細かく(参拝した・おみくじを引いた・誰かに会ったなど)分類されていて、正直なところどれも当てはまるものがなかったため、正確な心理を把握することができませんでした。

結論はスピリチュアルな夢!

ここまで科学的根拠について考察してみましたが、個人的には、やはりスピリチュアルな要因が強いかな?と思いました。なぜなら、色々と調べた中で、心理的影響を受けている夢なんかは、それなりに心当たりがあると思うのですが、私の場合テーマ「未来都市」ですし、心理的にも当てはまる内容がありません。

 

また、多くの可笑しな夢は一般的に、夢の中でも「これは夢だな」と分かりつつ見ていることが多いそうですが、それは私も同じで、この予知夢シリーズ以外の夢では、睡眠中に違和感を持つことが普通です。一方、予知夢シリーズでは、毎回夢か現実か分からないところからスタートし、目覚めてからも現在か未来か分からないことがあるので、ひたすら不思議な空間でふわふわして終わるのです。

 

ということからも、謎ばかりしかない夢なので、これはもう未来認定、予知夢認定、スピリチュアル認定ということにしたいと思います!

皆さんの事例も募集

今のところ、科学的根拠が優勢?!な予知夢ですが、私も今まで「そんなことあるわけないだろう」と疑っていたことを実体験してしまって以来、信じる側に回った分野があるので、皆さんの中に「私も予知夢体験ありますよ!」「不思議な夢を見たことあるぜ!」という方がいましたら、ぜひ教えてください。疑う派を論破する貴重な参考資料になりますよ~。

 

以上、長文をご覧いただきありがとうございました。

 

オオカミさん (@awookami) | Twitter

 

関連不思議体験

goldenretrievers.hatenablog.com

 

goldenretrievers.hatenablog.com

 

樋口・宇野・羽生のインタビューから見るアスリートの強さ

 

自分に素直な人間は強い。なぜなら、常に己と向き合っているから。

 

自分をさらけ出せる人間はもっと強い。なぜなら、ほとんどの人間は臆病で、そんな勇気がないからだ。

 

そんな中で、堂々と自分の意見を発信しているアスリートたちがいる。彼らの特徴は決まって強く、賢い。そして圧倒的な計画性と冷静な分析力で結果を残しているのだ。これは世界のトップアスリートにおける共通点といっても過言ではないだろう。

 

時には、その強さを「ビックマウス」と批判されることがあっても、決して彼らが動じることはない。むしろ有言実行は彼らの信念で、あえて厳しい言葉で自身を追い込んでいるくらいだ。

 

【テーマ】

 

樋口新葉の場合

sports.yahoo.co.jp

 

ここであるアスリートについての記事を紹介したい。フィギュアスケート2018年世界選手権銀メダリスト樋口新葉のインタビューだ。樋口は昨季、憧れの五輪代表から落選、その後、堪えきれない悔しさをバネに世界選手権で銀メダルをつかみ取った驚異の精神力の持ち主だ。

 

このインタビューには、樋口新葉のすべてを凝縮したような、彼女の強さの秘密が隠されている。

 

 

例えば、以下のインタビューを見てもらいたい。これは、今季使用するプログラムに関する質問の回答だが、樋口が選曲から勝負に出ていることや、その戦略が伝わってくる。

 

この曲を選んだ意図としては、自分が滑ったことのないジャンルを滑りたいと思っていて、それを振付師の方にも言っていました。何曲か聞いたのですが、この曲が一番盛り上がるし、今までのものと最も違うということで決めました。

 

「自分が滑ったことのないジャンルに挑戦する」というのは、スケーターにとって珍しいことではないが、樋口の驚くところは、その中でも「最も違う曲から決めた」という点だ。実は樋口、過去にも同じような挑戦をしたことで、そのシーズン中に苦戦を強いられた思い出がある。普通だったら辛い記憶から避けてしまいそうな場面でも、あえて苦難に飛び込んでいくスタイルは大したものだ。結果だけでなく、よりよいスケーターになるため必要なものを追う旅。これが樋口流のスケートなのだろう。

 

また、今季から大技トリプルアクセルを投入するリスクについても、しっかりと将来への方向性を見据えていることがうかがえる。

 

人に目標を言って、それを達成するというのが自分の考えなんです。有言実行したいと思いますし、その方が「頑張らないと」という気持ちになるので、そうしています。  

 

 リスクがあるのを承知の上で、「今季だからこそ出きる挑戦」を積極的にしていく。「失敗を恐れていては成功はない」といわんばかりの勢い。安定性を狙うのも戦略だが、長い目で見て大技に挑戦できるのは、タイミング的に見ても今季がベストであることを熟知しているのだろう。遠回りしてしまうかもしれないが、これもまた4年後へのひとつの戦略として見守る側には理解してほしいところだ。

 

スケート界の歴史に残る人物になりたいです。例えば五輪3連覇だったり、世界選手権5連覇だったり……。人が成し得ていないことを達成したいと思っています。

 

 昨季は代表選考前に気持ちが途切れてしまったこと、落選後は「滑りたくない」とリンクから離れてしまったこと、五輪関連のニュースなど見たくないと思ってしまったこと・・そんなメンタルの弱さを変えたいと、全てをありのままに話す樋口が最後に語った言葉は、まさしくTHEアスリートそのものだった。

 

これほど大きな目標を公言できるアスリートというのは少ない。しかも10代のまだ高校生だ。しかし、これは若さゆえの怖いもの知らずではないことを知ってほしい。少女時代から多くの苦難を乗り越えてきた結果、出している答えがこれなのだ。樋口新葉が恐れていないことがあるとすれば、それはただひとつ、「強気な発言で自分がどう思われようが気にしない」これに尽きる。

 

大切なのは、リンク上の自分がどう映るかだ。そのためには自身を奮い立たせ、厳しい自問自答を繰り返していかなければならない。その姿はメディアが求めるアイドルアスリートとは違うのだろうが、私はこうした強気な発言や、攻めた演技に責任を持ち、自身で切り開いていく侍のようなアスリート樋口新葉を応援したい。

f:id:goldenretrievers:20180822183040j:plain

宇野昌磨の場合

シーズン初戦の豊富を聞かれ、彼はこう答えた。

 

「例年通り、ベストを尽くしたいという一点に尽きる」

 

ショートプログラムの手応えを聞かれ、彼はこう答えた。

 

「以前やったタンゴと似た曲調で、フリーより自信を持ってやれると思う」

 

ルール改正による演技時間の短縮と、ジャンプ数の減少による影響について聞かれ、彼は言った。

 

「前より忙しくなったと思うけど、慣れれば改善されると思う。ジャンプの質を高く跳ぶのは変わらないし、4分間もジュニアの時はやっていた」

 

宇野、SP「天国への階段」に手応え「フリーより自信を持ってやれる」/フィギュア - スポーツ - SANSPO.COM(サンスポ) 

 

僕はただ、自分のやるべきことをやるだけ。そんな風に飄々と答えるのが平昌五輪銀メダリストの宇野昌磨だ。一見、ストレートすぎるその言葉の裏にもまた、ただならぬ芯の強さが隠されている。

 

今でこそジャンパーの宇野だが、実はしばらくの間、男子スケーターには必須のトリプルアクセルを跳ぶことが出きなかった。気づくと、いつのまにか跳べるようになっている他の選手を見ながら何度練習しては転び、悔しさを滲ませただろうか。それでもめげずにトレーニングを積んだ結果、不可能を可能に変えることができた。

 

ライバル選手たちが4回転を複数跳ぶようになれば、負けじとくらいついた。出きなくても、とにかく諦めなかった。地道な努力も嫌がらず、ひたすらレベルアップを目指して大きな選手になっていった。

 

「そうですね、まだ僕を目標にしてスケートを始める選手などは、全然いないと思いますけれども、いつか羽生選手のように憧れとなれる存在になりたいなと思います」

 

これは五輪後に答えたインタビュー。少々自虐が入っているコメントをするのも宇野流といったところかもしれないが、これらが単なる謙虚ではなく、向上心からくる前向きな謙虚さなのがポイントだ。と、いうのも宇野のこうした発言からはいつも、自分に足りない者を見失わないよう自制する姿が見えるからだ。

 

上達したい、現状に満足したくない、これが宇野のモットーといえる。そのために彼は、どんな成功の中にも課題を見つけ、ライバルの良い点を吸収しようと、自分を下げてまで物事を考えているように思えるのだ。決してネガティブなのではなく、そうすることで普通よりも多くの発見を得ているのだろう。

 

宇野もまた、若くにして自身の苦手や弱みと向き合い、受け入れる器を持っているのだから驚きだ。それに加え、きちんと強みも知り、発信できている。人間というのは、なかなか「こう」でありたいと願いつつも、自分の弱さには無関心でいたいものだ。そうであるだけに、トップアスリートとは凄い人間だとつくづく感心してしまう。

羽生結弦の場合

羽生結弦のコメントに注目する人は多いだろう。記者の質問に対する的確な答えと分析力、自らの考えを言葉に変換する力は只者ではない。実際に、人前で用意していない問いに答えるというのは、想像以上に難しいものである。いい年をした大人であっても、質問の意図に沿った話が出きていないことはザラにある。

 

まるで「トップアスリートは頭脳で戦う」という例そのものに加え、鋼のような精神的強さも兼ね備えているのがこの男、羽生だ。長年シニアの王者としてフィギュア界を君臨し、ライバル達を導いてきた苦労は計り知れない。

 

「僕はオリンピックを知っています」

 

これは平昌五輪で見事なショートを披露した後、記者から「なぜこんなに素晴らしい結果を出せたのか」と問われた際の羽生の答えだ。追われる立場でありながら、それをプレッシャーともせずに、むしろ俺は前五輪王者だ!若手と比べて経験だって力にできるんだぞ!といわんばかりの迷いのない言葉、まさに有言実行だった。

 

さらに、羽生自らが名付けた「真・4回転時代」が武器になっていた男子シングルで、若手たちの活躍が目立つ中、途中でジャンプの難度よりも総合力にシフトチェンジした戦略と勇気には称賛しかない。なぜなら、この決断には相当な迷いとためらいがあったと思うからだ。

 

羽生が導いたジャンプ戦国時代に、羽生がケリをつけるといった具合だろうか。あの圧倒的なジャンプの難度にこだわっていた羽生が、勝ちのために戦略を選んだ冷静さと、何を公表しても騒ぎと疑問が飛び交う中で、演技構成を変えた覚悟には五輪王者として相応しい”何か”を見せられた気がした。

 

賢いだけではない、強さ。それが羽生流の戦い方であり、真似ようと思ってもなかなか真似られない武器である。これほど強い選手を倒すのは誰なのだろうかと楽しみな反面、そんな日が来るのだろうかと考えさせてもしまう選手だ。

あとがき

ネットでは自分の求める情報しか手に入りません。それは、無意識に自分好みの情報しか見ようとしないからです。同じくメディアでは、メディアが伝えたい情報しか配信されません。よって、自分から多くの情報や意見を求めない限りは、世の中にどのような流れがあるのかさえ分かりません。

 

今回紹介したインタビューは、あくまで各選手のインタビュー記事の一部に過ぎませんが、この3人の発言から分かるのは、自己流の戦い方とアスリートとしての「強さ」「賢さ」です。自身の発信した内容がどのように解釈されるか分からない現在、思いのまま素直に語るのは大変勇気のいることです。しかしながら、この3人は怖がらずにそれらを口にします。自分を律するために。自分を強くするために。そして、勝つために。

 

生意気、自信家、ナルシストと思われる背景には、このようにして競技者である自身を作り上げることで、いつでも最高の状態へとキープしているのです。

 

これは最近、聞いた話ですが、人は外交的な脳と内向的な脳を持っているかによって、求める刺激が違うそうです。外交的な脳は、考えるよりもとにかく行動することで大きな刺激を得て、内向的な脳は、ひとつのことにじっくり集中し、思考・判断することでエネルギーを吸収するそうです。

 

内向的な人は少しの刺激で脳が満足するらしく、ひとりでひたすら想像したり、反省するのが好きだとか。ちなみに起業家や政治家には外交脳が多く、芸術家には内向脳が多いと言われ、中でも外交脳+内向脳のハイブリットは最強と言われています。

 

なんでもリスクを恐れない外交脳と戦略と心理の天才内向脳が合わさるのですから凄いに決まってますよね。(ただ、人間は誰しも外交、内向のどちらの脳も持っており、その割合が人によって違うようです)もしかすると、トップアスリートなる方たちは、ここら辺の脳の作りが凡人とは違うのかもしれませんね。

内向的外交的な人の脳の反応の違いをDaiGoが解説 - ログミー

 

アスリートのインタビューでは、様々な記事を読むことによって勉強になることばかり。今回取り上げた3人の他にも興味深いアスリートはたくさんいるので、追って紹介したいと思います。

 

(尚、当ブログで紹介したインタビュー記事をリンクから直接ご覧になられることをオススメします。たくさん読まれる選手の記事は、今後も特集されるので、ファンの方は必見です!)

 

※これを書くのに記事が3回消えました。もう最後は秒速で書いたので、文体がいつもと違うくなってしまいました。

 

 

 

goldenretrievers.hatenablog.com

 

 

goldenretrievers.hatenablog.com

 

【女子フィギュア】2018/2019シーズン本格始動前に結論を出すべきでない

 

2018/2019シーズンの新プログラムお披露目会が各地で続々とされる中、まだシーズン本格始動前でありながらも「〇〇選手はプログラム変更した方がいい」「こんな点数じゃ代表落選だね」と、いう評価が目立つ今日この頃。

 

心配なのは私も同意です!大幅なルール改正に日本はついていけるのか?通用する?大丈夫?、と。

 

しかし皆さん、ちょっと待ちませんか?もう少し待ちましょうよ。なんなら全日本まで待ちましょうよ。新プログラムを滑り込み中で、ジャンプの調整だってこれからの時に結論を出すのは早すぎますって!!長い目で見て、スケーターとプログラムが成長するのを見守りましょう!!!

 

そんなわけで今回は、「ダメもイイも決めるのはまだ早いよ!」をテーマに、新プログラムのポジティブな面~日本女子ver~をピックアップしていきたいと思います!

 

 

 ストーリー

 

宮原知子(THE ICE)

まずは、宮原選手の新プログラムから。宮原選手は、「THE ICE」でショート・フリーを披露し、ファンからも大変好評であると認識しております!観た感じ各エレメンツは、まだまだ調整中といったところですが、プログラム自体の滑り込み完成度は100%といって良し!宮原選手の場合、あまり早くからジャンプ練習に追い込みをかけると、大切な股関節に負担がかかってしまうので、昨シーズンと同様ジャンプのピークは後半に持ってくるのがベスト!従って、今の調整の仕方で良いのではないでしょうか。

SP「小雀に捧げる曲」

そんな宮原選手が選んだショートはローリー・ニコル氏が振付の「小雀に捧げる曲」。宮原史上最高のショートプログラムではないか?という程、サトコ・ミヤハラの良さが凝縮されているプログラムです!まるで氷上を自由自在に舞っているような・・不思議と、さっとんが小雀に見えてくるような・・そんな詩的なパフォーマンスに仕上がっており、ウットリしてしまいますね。昨シーズンは「これでもか!」と魅せた「SAYURI」や「蝶々夫人」は海外勢からすると、「もっと感情を外に出していいのよ」なんて思われたようですが、今シーズンは違いますよ~!もう宮原選手、今までにない自信が漲っていて、ジャッジアピールも整っている感じ!早くも世界に観てほしいプログラムです!衣装もとってもお似合いで星5つ!

FS「ブエノスアイレスの冬」

こちらはトム・ディクソン氏の作品。(四季の冬もコラボしています)もう別格な大人のスケートですよ。ちょっと他のスケーターと差をつけたスケートだな~と、思いました。以前からあった表現の上手さにセンスが出て来て、より魅せ方の幅が広がったように見えます。それだけオリンピックで学んだことが成長させてくれたのでしょうね。演技構成点においては心配どころか自信しかありませんよ、私。あとはGOE対策とノーミス命で、差をつけていくんだ~GOサトコ!!!

樋口新葉(関東サマートロフィー)

樋口選手は既に、アクアカップでショートを、関東サマートロフィーでショート、フリーを披露しています。現時点の感想としては、「飛ばし過ぎていないのが良い感じ」です。昨シーズンは頑張り過ぎて、全日本前に力尽きてしまった樋口選手。今シーズンは、そんな経験を踏まえ、ここぞ!という時に本領発揮してくれればファンとして何も望まない気持ちでいます。だから焦らずマイペースでいっておくれ、新葉ちゃん。

SP「エナージア」

ファンが楽しみにしていたショートの選曲は、ソフィー・タッカーの「エナージア」!振付は相性バッチリのシェイ=リーン・ボーン氏です。おそらく、このふたりのコラボを世界中のファンが期待していると思いますが、そこら辺はあまりプレッシャーを感じずにやっていけるように応援したいです。ちなみに参考までに、アクアカップでは59.68点(2A/1lz 3F2T)、関東サマートロフィーでは52.02点(2A 2lz/3Ffall)でした。樋口選手曰く、「後半のステップがかつて踏んだことのない、体力のいるもの」でレベル取りも難しそうです・・。しかし、これだけミスをしてもPCSは31.60点も出しているのだから、ワカバ・ヒグチの評判が上がっているのは間違いなし!ジャッジに信頼されるスケーターは強くなるぞ~。

FS「愛の賛歌」

フリーはなんと「愛の賛歌」!しかも振付は佐藤有香さん!「愛の賛歌」といえば、あっこちゃんの全日本を思い出してしまう感動の曲ですが、樋口選手verもまた違った魅力で期待大です。この曲はきっとミラクルを起こしてくれると信じてる!今年こそやるんだワカバ!そして、有香さんとのコラボレーションというのが良いですね。絶対に有香さんなら、樋口選手の感性をシェイとは違う感じで引き出せると予想。特にSS・CO・INにおいて高得点を期待して良さそうです。そんなフリー、関東サマートロフィーでは103.90点(2A 3Lz3T< 2A 3S/1Lz 1Lo 3F!<fall)という残念な結果になってしまいましたが、ここでもPCSは62.67点も出ているんですね。しかもスピン、ステップでレベルを落としているにも関わらずですよ!今シーズンは、大きい大会小さい大会問わず、ミスには容赦なく演技構成点にマイナスを与える傾向にありますが(そういうルールになった)、そんな中でこの評価は大したもの。今はブログラムが難しすぎて苦労していますが、段々と完成形に近づいてくると、凄い瞬間を私たちは目にするかもしれません。

f:id:goldenretrievers:20180816191613p:plain

坂本花織(げんさんサマーカップ)

坂本選手はアイスショーに試合にと、とにかく観客の前で滑ることで今シーズンも調整中です。今のところ、まだ本調子とはかけ離れていても、樋口選手と同様これからエンジンをかけていく気しかしない余裕がありますね。ミスがあっても、ひとつひとつの技術がしっかりしているのが、まるわかりなので本当に大事な時にピークを合わせれば良いだけな気がします。

SP「From My First Moment」

ショートは意外な曲でした。振付はデビット・ウィルソン氏。ウィルソン氏のイメージにある東洋の女性美は、外国人に受けが良いように感じるのですが、これもそうなのかな~なんて考えてしまいます。元気な坂本選手のイメージとは合わないよ~という声もありますが、私は新たな一面の開拓という感じで微笑ましいかな。げんさんサマーカップでは3F2T 2A/3Lo<で、62.51点となりましたが、ミスはあっても全体的には問題なさそうな技術です。とにかくジャンプが気持ちいい!!

FS「The Piano」ピアノレッスン

フリーはブノワ・リショー氏のピアノレッスン(セレクト集)。途中でカモメの鳴き声が入っている面白い編曲です。こうした編曲はパフォーマンスの助けにもなってくれそうですね。げんさんサマーカップでは、3F3T 2A 1Lz 3S/2A3Tfall 3Fot 3Loで120.05点でしたが、スピンやステップでは安定のレベル4を獲得し、かなりの強みになってきています。ここは大きいし、後の宝になりますね~。苦手としていた表現への意識や伸び率の速度も高く、昨シーズンよりも良いものを作ろうとしている気合いが伝わってきます。昨シーズンは技術の完成度→今シーズンは音や表情にも気を配った演技→来シーズンは感情をスケートに乗せる滑りになるのではないかと想像。今シーズンはまだ「昨シーズンより動きが良くなった!」で留まるかもしれませんが、もう1年したら宮原・樋口に並ぶアーティストになってくれるかもしれませんね。

Kaori SAKAMOTO - Dreams on Ice 2018 - YouTube

(衣装含めDOIの演技が素敵でした。)

三原舞依(げんさんサマーカップ)

冬になると持病のハンデがあり、思うように演技が出来ない三原選手ですが、寒くなる前の季節の動きには、本来の伸びやかなスケートが生きていますね。三原選手はフリーに昨シーズンの「ガブリエルのオーボエ」を持ち越すことに決めましたが、新ルールでは、いかに評価されるのかが見どころです。衣装の方は昨シーズンと同じ青系統の別バージョンに変更しましたが、今シーズンの方がより氷上では引き立って見えて良いですね。

SP「It's Magic」

ショートの方はデビット・ウィルソン氏の「It's Magic」。シニアデビュー後、一番しっくり来るプログラムだと思います。三原選手の持つ親しみやすい上品さがナチュラルに生かせているのではないでしょうか。個人的には、薄ピンクの衣装よりショッキングピンクの衣装の方が色合いやデザインがシニア仕様で、曲に合っていると思います。げんさんサマーカップでは、滑り出しも順調でノーミス演技の71.82点を獲得。相性も良さそうで、後はいかに点を重ねて行けるかに集中ですね!

Mai Mihara Dreams on Ice 2018 - YouTube

(髪形・衣装含めDOIの方が好きです)

後輩山下がフリーで迫る

しかしこの試合、三原選手はフリーで転倒やミスを重ね優勝を逃してしまいました。逆転したのは山下真瑚選手。実はショートでも点差は僅かだったのですが、フリーでも僅かな差で勝利を逃してしまいました。ノーミス対決なら三原選手が上に立ったとは思いますが、こうした力のある後輩がいると、シニアの先輩たちはPCSで差をつけないと厳しいものがあります。山下選手はショートでもPCS30点台に乗せてきており、フリーでもそんなに差をつけてはいません。これをノーミスしてきたら確実に今よりも点差は近づくでしょう。今シーズンもPCS特化運動は続くことになりそうですが、ここで負けた悔しさは、何らかの形で生きて来ると思うので、さらに進化した三原のオーボエを楽しみに待っています!

本田真凜(THE ICE)

アルトゥニアンコーチの元で修行中の本田選手。新境地でトレーニング&制作したプログラムでは、どんな風に化けてくれるのでしょうか。THE ICEではショートプログラムを公開、フリーはローリー・ニコル氏振付の「ラバーズ」!フリーの全貌はまだ分かりませんが、選曲だけでも似合いそうでワクワクが止まりません!平昌落選から再び立ち直った本田真凜の第2章、ムキムキのアスリート体形になって登場です!

SP「セブンネーション・アーミー」

これもまた意外な選曲!!振付はシェイ=リーン・ボーン氏です!樋口選手のダンス・ダンス・ダンスなカッコイイ路線とはまた違ったドヤドヤ感があります。そして、しなやかな身のこなしを得意としていた本田選手ですが、移籍をしてからの僅かな時間でキレのある動きを修得しつつあるのが嬉しいです!シニアに上がってからは、どうしても得意な動きに限界があり、伸び悩んでしまいましたが、この部分が育っていけばエンターテイナーマリンの復活になる可能性が出てきそうです!やはり本田真凜には魅せてもらわなければ困ります!そこがあなたの持ち味なのよーって。

ジャンプの方はどうなの?

さて、表現面は置いておいて、ジャンプの方はどうなのかが気になるところですが、アルトゥニアンコーチはスパルタらしいので、みっちりしごかれて、特訓の成果が出る頃には良いスケーターになっているんじゃないかな?と、楽観しております。成果が出るのがいつ頃かは分かりませんが、アルトゥニアンコーチはジャンプ構成に関しては色んな構想を考えているコーチだと思うので、信頼していますよ!どうか本田真凜を日本のトップスケーターによろしくお願いします!!本田選手のコメントからも真剣さ、真面目さが伝えわって来て応援しています。

若いパワーが恐るべし

その他にも日本には、紀平、白岩という代表争いに絡んでくる選手が待ち構えています!白岩選手と山下選手の感想は以下に載せたので、省略しましたが、

goldenretrievers.hatenablog.com

 紀平選手は大人っぽいプログラムを引っさげてシニアデビューするので侮れませんよ!!彼女の場合は上質な3Aもあるので、緊張につかまらなければ輝かしい成績が望めそうです!(ただメンタルコントロールは至難な技かも・・)また、高難度ジャンプは新ルールにおいて不必要かも?と、思っていましたが、それでもロシアのちびっ子たちは4回転に~アクセルに~とバンバン完成度上げて挑んでくるので、シニアでも案外セカンドループ辺りが出来る選手は挑めば生きてくるかもしれませんね。4年後はシニアでも3Aは珍しくないのかもしれません。そう思うと、リスクはあっても試しておくのはいいのかも・・とすら考えが変わったり・・。どうなるか分かりませんけどね。

 

あとは、本郷選手もいますし、どんな展開で試合が進んでいくのかは神様しか知りえない!!とにかく、試合ごとに目まぐるしく変化する勢力に、一喜一憂せず、冷静に見てきたいですね。

GOEの感想

あとがきとして・・・。坂本選手と山下選手のGOE対決が密かに楽しみでアツい!と、にらんでおりますー。+3なんて余裕で出しているし、調子良くて4、いや得意なものでは5も取れるレベルにありそうです。まだGOEの付け方もジャッジによって定まっていませんが、新GOE採点に苦手意識なく溶け込んでいけそうなふたりには期待。海外勢ではデールマン選手の3-3が男子より先に満点出しちゃったり?!するかも、しないかも??(最近女子のスコアが男子に迫りすぎておかしな現象が起きていますよねw)

フィギュアスケートの原点

選手たちの演技を観ていて感じたことをもうひとつだけ。それは、今シーズンのフリーでは、しっとり系の曲で攻める選手が多いよなぁ~ということ。そうしたじわじわ感動系でいきますよ~スタイルで被っている中、目立つのが深みや重みのあるスケートです。深みが宮原だとしたら重みは樋口、そのくらいふたりには余韻が残るスケート技術・表現力があります。全員系統が被っているだけに、並んで演技をすると、ちょっとしたエッジづかいや魅せ方の上手さが際立ってしまうので、他のスケーターは、その分クリーンな演技やGOEで上げくることが課題となりそうですね。どちらも今のルールでは大切なことですし、フィギュアスケートの要になってくる部分ですが、年々選手たちにとって「勝つ」ことが難しくなってきているように感じます。

 

 

そんなわけで、「ダメもイイも決めるのはまだ早いよ話」は終わります。

本格始動まであと少し!最後までハラハラしながら楽しみましょう!

 

 

坂もっちゃんは、やはり伸びる!

goldenretrievers.hatenablog.com