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世界の愛犬が信頼する僧帽弁閉鎖不全症の名医「上地正実」

犬記事シリーズおそらく第5回目。今回は世界でたったひとりしかいないMVD治療の名医・上地正実院長の紹介です。

 

ある日ネットサーフィンをしていたら、こんな記事を見かけました。
kaikore.blogspot.com

 

そのタイトルは、”世界一の「動物のお医者さん」は日本にいた、愛犬の命を救うため日本を訪れた外国人”というもの。

 

タイトルに惹きつけられたので読んでみると・・

 

 アメリカに住むキャシー・クニさんは8歳のキャバリア・キングチャールズ・スパニエル(小型犬)を飼っていたが、大切な愛犬が末期の僧帽弁閉鎖不全症(MVD)を患っていることを告げられた。

 

しかし、小型犬のMVD治療をできるのは、日本にあるJASMINEどうぶつ循環器センターの上地正実院長しかいないと、アメリカのドクターから断言されてしまった。

 

渡航費・滞在費・治療費を合わせると莫大な費用がかかるが、悩んだ末、愛犬を治すためにキャシーさんは来日する覚悟を決める。その後、無事に手術は成功し、愛犬も元気になった。

 

※上のリンクには、このテーマに関連する海外記事の翻訳がたくさん載っています

 

そこには、愛犬を救うために家族が下した大きな決断と勇気、それと奇跡の神業で命を繋ぐ名医のストーリーが綴られてありました。一方、かけがえのない命を救った感動の裏には「限られた医師しか治せない僧帽弁閉鎖不全症(MVD)とはどういったものなのか」という疑問が浮かぶストーリーでもありました。

 

愛犬と飼い主さんを悩ませたこの恐ろしい難病とそれを治す名医、それは一体どんなもの、人なのでしょうか。

 

【目次】

 

僧帽弁閉鎖不全症とは・・

心臓の左心房と左心室の間にある僧帽弁という弁の異常で、老年期に後天的に発生する、犬の心臓病では最も多いものである。とくにマルチーズポメラニアンヨークシャーテリアといった小型犬に多く、小型犬の欝血性心不全の95%はこの病気である。発生は年齢とともに増加し16歳になると75%がこの病気を持つと言われている。

 

またキャバリアキングチャールススパニエルでは1歳ですでに33%がこの病気を持ち、4歳以上では60%にもみられる。弁や弁を動かすための構造が変性を起こし、しっかりと弁がしまらなくなるために、左心室が収縮して全身に血液を送り出すときに、左心房の方に血液が逆流してしまう。この時点で疲れやすいなどの症状が徐々に発現する。左心室からの血液の逆流の影響で左心房は肥大する。臨床症状で一番目立つせきは、左心房の肥大で左側の気管支が圧迫されることによる。

 

さらに左心房に流れ込む肺からの血管にも影響が及び、それが肺に影響を及ぼし、肺水腫や右心系の異常も起こる。右心系の異常が起こると、今度は心臓に戻る血液の欝滞が起こり、胸水や腹水がたまるようになる。また肺水腫が急激に起こり、心臓の収縮リズムも異常になると死亡することが多い。

JBVP - 日本臨床獣医学フォーラム

 

 

説明を読む限り、MVDは小型犬に多く発症する病気で、その治療法はないとすら言われているようです。多くは薬物・食事療法により改善を図り、少しでも進行を防いで長生きをさせることでしか負担を減らすことができません。

JASMINEどうぶつ循環器センター

しかし、そんな数々の犬と愛犬家を悩ませる病を治療できるMVDのスペシャリストが日本にいます。その名はJASMINEどうぶつ循環器センターの医院長、上地正実さんです。上地先生はMVDの専門医であり、今まで難しいと言われてきた小型犬の手術を9割も成功させてきた神の獣医師です。この手術自体は、病を完治させるものではないものの、病気の進行を遅らせ、元の生活レベルまで症状を改善することができるそうです。また、犬の適格基準によっては手術で病の再発を防ぎ、老衰まで命を繋ぎとめることも不可能ではなく、世界でも上地先生に助けを求める愛犬家たちがたくさんいることで有名です。

 

そんな上地先生が勤務されている「JASMINEどうぶつ循環器センター」は、神奈川県横浜市にある農林水産省獣医師臨床研修指定施設でもあります。センター名であるJASMINEとは、Japan Animal Specialty Medical Institute Incのことを指しているそうです。

 

上地先生の経歴を見ると、今まで様々な経験を積まれてきたことが分かります。ネットでお名前を検索してみると、日本に留まらず海外からも「上地先生の手術で救われた」という方からのメッセージを見つけられることが出来るので、これは正真正銘の凄腕ドクターで間違いありませんね!そんな上地先生がいらっしゃるJASMINEどうぶつ循環器センターのホームページは以下になります。

 

〒224-0001
神奈川県横浜市都筑区中川2-7-3
TEL: 045-532-8451
FAX: 045-532-8456
E-mail: info@jasmine-vet.co.jp

 

https://jasmine-vet.co.jp/

 

上地先生の他にも優秀なドクターがたくさんいらっしゃるとのことなので、頼もしいですね。獣医さんという時点で凄いのに、皆さんが優秀なのでもっと凄いです。どの分野においてもスペシャリストは尊敬しますね!ちなみに、サイトからは海外からのアクセスも多いからか翻訳機能も備わっています。

自分の愛犬にも起こる可能性、その症状は?

マルチーズポメラニアンヨークシャーテリアといった小型犬に多いこのMVDは、皆さんが飼われている愛犬にも起こりうる病かもしれません。特に昨今の小型犬ブームの中では、その割合というのも多くなっていると推測します。病の早期発見には、健康診断や何かあったらすぐに病院に連れていくことが大切になってきます。こればかりは犬も人間も同じですね。

 

こんな異変があったら気をつけて

咳をする・散歩に行きたがらない・食欲がない・呼吸困難になる・血液の循環が上手くいないため手足が冷たいなど

以上の症状は既にMVDに侵されている可能性があるので、早め早めに病院に連れて行ってあげた方がよさそうです。今まで元気だったのに急に動きたがらなくなった・・なんて場合は分かりやすいかもしれませんね。

 

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予防法はなし?!

実は予防法もはっきりとしないこの病気。私は大型犬・小型犬の両方を飼った経験があるのですが、やはり小型犬には大型犬には見られなかった特有の症状があるように思えます。我が家のワンコ(トイプー)も、時々寝ている最中にけいれんを起こしたり、むせたような咳をすることがあります。食欲もない時が多く、散歩は大好きですが、ただ外の空気を吸うだけで満足(散歩はしたくないけど外に出たい)という日もあり、どうしても大型犬と比べ、からだの作りが繊細なように感じますね。

 

そんなこともあり、以下に予防効果があるのかは分かりませんが、個人的に気を付けていることを挙げました。それは・・

 

・運動は適度に!

運動はストレスがたまらない程度に留める。(晴れた日に健康な骨づくりのため小庭に放す+ストレスを発散させる・散歩の距離は短め・騒いだ後まだ遊びたがっても無理をさせない(制限させる)などをバランスよく組み合わせる)

底する!食事は徹

体重の上下変動がないように毎日決まった量を与える。基本良質なドックフード。人間の食べる味付けされたもの(人間用の料理・食べ物)は絶対に与えない。

・温度調節で負担をなくす!

冬は毛をモコモコ、夏はマルガリータ、または室内温度を季節によって適温にキープし、体を守る!散歩も季節によって方法を変える。

フィラリアの薬を忘れずに飲ませる!

 

とにかくこれらを行って、少しでも元気でいてくれたらと思っています。

気を付けたい

とは言っても・・私自身、ボクもまだまだ遊びたいわん!と、興奮した犬を抑制させるのには、毎回手を焼いています。それでも人間の子どもと同じで、体力の続く限り好きなだけ暴れさせたら倒れるまで遊んでしまうので、飼い主として適したタイミングでストップをかけることは必要です。

 

以前チワワを飼っていた人が毎日隣町まで散歩させていたという話を他記事でしたことがあるのですが、結局その犬は関節を壊し、心臓病で亡くなってしまいました。飼い主は、「長距離の運動が体の負担になるなんて知らなかった」と泣いており、私は口をあんぐりしてしまったのですが、この方のように意外と可愛がっていることが犬のためになっていないことってあるのだと思います。ちょっとこの例はぶっ飛んでいますが・・。

 

犬にあげる手作り料理においても、知らずにNG食品を与えていた・・という例もありますからね。もちろん、私も犬のスペシャリストではないので、間違ってしまっていることはあると思います。だからこそ、日々気を付けていくことや、病院で分からないことを聞くことは大切だな、と感じながら今もここに書いています。

さいごに

「僧帽弁閉鎖不全症」、この病気を知らなかったという飼い主さんも多いかと思います。現に私がそうでした。小型犬が心臓を悪くしやすい・・という知識はありましたが病名までは把握していませんでした。

 

犬も長寿になってきたこの時代、MVDと限らず、どんな病気でも患ってしまったら飼い主は心配です。しかし、1番辛いのは言葉を話せない上に病を患っている愛犬なので、飼い主は愛情と知識を持って守ってあげなければいけません。

 

現在はSNSを通し、同じ悩みを抱える飼い主同士の情報交換が機能している世の中なので、そういったところを活用しながら愛犬の病と闘っていくのもいいかもしれませんね。また、この病気は人間にも言えることです。ここをご覧になられている方にも、健康に不安を抱えている方がいらっしゃるでしょう。そういった皆さんにとっても、SNSを通し、どんな些細な悩みでも誰かと共有することで、少しでも楽になっていただけたら・・と思います。

 

さいごになりますが、動物の世界も人間の世界も難病とされているものや、治療法が見つからない病に、今後どんどん光が射し込むことを願っています。そのために私ができることは、ほとんどといっていいほどありませんが動物に愛情を注いでいくことだけは、これからも変わらず続けていくつもりです。

 

投薬治療だけでは完治できない「僧帽弁閉鎖不全症」の手術について、そこに至るまでの歴史や治療についての詳細は、上のJASMINEどうぶつ循環器センターのサイトに載っているので、ぜひご覧ください。この手術が行われるまでに多くの方々の努力があったこと、その熱心な思いに頭が下がります。

 

私自身、犬のMVDに関して経験者ではなく、ネットからの知識が大半を占めているため正確な情報は、病院やドクターによる専門サイトから得ることをオススメします。こちらでは、あくまでもこんなに素晴らしいドクターが日本にいるんだよ!という紹介でした。

 

おわり

 

 

 それぞれにある犬のストーリー。私の愛犬による完全実話です。

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