オオカミのとおぼえブログ

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キセキの復活?ヘルニアになったトイプードルの闘病記

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私は現在、トイプードルのオスを飼っています。

 

今回は、その愛犬が3歳前の誕生日を迎える約2か月程前に起こった話について書こうと思います。

 

▼ちなみに愛犬の詳細はこちらからどうぞ

goldenretrievers.hatenablog.com

 

それはまもなくGWを迎える4月下旬のことでした。

毎朝、家族が起きる気配がするとワンワンと吠える愛犬が、その日は変なお座りをした状態で動かず、ブルブルと震えていました。

 

いつもなら散歩に行きたがる時間のハズなのに、まったく元気がなく、様子がおかしかったので診察時間と共に動物病院へ駆け込みました。

 

病院で一通り検査をしてもらった結果、内臓からくる病気ではないと分かりました。しかし、腰に痛みを抱えているようなので、ひとまず痛み止めを処方してもらい、数日後また来院してくださいとの事でした。

 

ちなみにこの段階では、まだ自分で立つ事ができ、自力でトイレも出来る状態でした。高い所から飛び降りたわけでもなく、事故に遭ったわけでもない。

獣医さんも「どこかで痛めたのかな?小型犬だとジャンプした時にも痛めたりするからね」と、3歳未満のトイプードルという状況からもヘルニアを疑うには判断に迷っていました。

 

ひとまず帰宅し、決められた時間に薬を服用させたものの愛犬の体は震えたまま。この震えは痛みから来るものだそう。状態は変わらないどころかますます悪化しているのでは?と心配になりながら夜を越え・・・

 

迎えた朝。今度は後ろ足が完全に棒状態になり(力が入っていない)歩けなくなっていました。再び診療時間と共に病院へ。到着して私たちの姿を見たとたん獣医さんも「あ~やっぱりヘルニアだったかぁ」と即、診察台へと促されました。

 

診断結果はヘルニア。足腰の感覚がなく、麻痺状態。自力でトイレができない。等の理由からグレード5でした。グレード5だと回復は不可能に近く、一生介護が必要、治療うんぬんよりも飼い主に最後まで育てられる愛情、根気、環境があるかどうかの問題になってくると言われました。

 

手術・・という道もあるけれど、それをしたからといって完治するわけではなく、気休めにしかならないかもしれない事。実際にすぐ手術をしても歩けなくなったり、逆に手術をしなくて治った犬もいて何ともいえない。犬にとっても金額にしても負担になりますが、手術するかどうかは、飼い主次第ですと・・

 

ただ家のようなグレード5の犬は手術しても・・という感じでした。

 

そもそも3歳未満のプードルがヘルニアになるのは珍しい。事故に遭ったわけでもなく、ここまで悪くなるのにも急すぎる。普段からお座りをする時にもなまけた座り癖(オネエ座り)があったこと、元から筋力を使うのを嫌がっているように見えることから※遺伝性の疾患かもしれないね、と言われました。

 

※トイプードルは軟骨異栄養症犬種(なんこついえいようしょうけんしゅ)の一種で、生まれつき椎間板が編成する恐れのある遺伝子を持っている犬種です。

そのため遺伝的にも椎間板ヘルニアになりやすいと言われています。

ソース https://ent.smt.docomo.ne.jp

 

子犬時代には症状がなくても若年層で発症しちゃう事があるそうなんです・・。

 

その日は圧迫排尿のやり方を教わり、獣医さんオススメの利尿作用のあるドックフードを1週間分ほどいただきました(ある分だけタダでくださった)。

 

ここの獣医さんには歴代愛犬からお世話になっているのですが本当に神なんです。「今日はワンちゃん頑張ったからお金いらないよ!」「このオムツをコルセットがわりに使いなよ(大量にくれる)」と犬第一に考えてくださります。逆に飼い主の怠慢にはメチャクチャ怒ります。

 

そして、こうも念を押されました。以前同じ病気を持っていた犬の飼い主さんは途中で介護が無理になった事(それだけ大変だという事)、動物の闘病は犬の力でなく人の努力が99%必要だという事、頑張るのはワンちゃんじゃなくて飼い主だからね!と。

 

犬はしゃべれないんだから。

 

その強い言葉のおかげで、ここから先の介護を乗り越えられたといっても過言ではありません。

 

 

 

 

そして闘病生活へ

こうして愛犬と飼い主の?闘病生活が本格化したわけですが、一番苦労したのは「トイレ」でした。

 

ヘルニアになり下半身の感覚を失った犬は、自分で排尿することができません。そこで人の手でお腹を圧迫してオシッコを出してあげるのですが

 

これが最初はムズかった

 

獣医さんがやっているように上手くできなくて。しかしそこは、今の世が助けてくれました。YOUTUBEで勉強し、何とかシャーシャーできるようになりました。YOUTUBE様様、マジで便利です。

トイレポイント

これ大事だなと思ったのは、愛犬が発病したのがちょうど春から初夏にかけてのシーズンだったので、トイレの際は必ず、いつも外でオシッコをするところまで連れていっていました!

たとえ自力で出来なくても野生の感覚?みたいなものは忘れてほしくなくて・・。そこでトイレをするように心がけました。治らなくても絶対に治すと決めていたので。あんなに散歩好きなヤツが散歩できなくなるなんてオカシイだろーという根性で、外のニオイを嗅げば愛犬も再びここでマーキングしたる!と奮起してくれるだろうと願って・・。

 

まぁ季節が冬だったら、こんなこと出来なかったので不幸中の幸いこの季節で良かったです。

通院生活でのキセキ

で、手術の件ですが家族会議の結果、しない事になりました。中途半端なことをして、負担をかけて・・かわいそうだなと。状況が違えば手術もありでしたが。そのかわり、ほぼ毎日通院することになりました。

 

しかし、そこでキセキが起きます!

 

実は毎日の通院で、お灸をしてもらっていたんですがある日、片足の肉球に僅かな反応を見せたのです!獣医さんもこれはもしや・・頑張れば可能性あるかもよ?と。

 

その時使っていたお灸はキセキというものだったのですが、ペロペロっと舌を出して初めて反応を示したのです。どうやら舌をペロっとするのは気持ちが良いという感覚を持っている事らしく、これは効果あるかも!と、反応を示さない部分にもしつこく試していくことになりました。

合わせてマッサージも!

 さらにお灸に合わせてマッサージもしてあげるといいよ!と言われ毎日抱っこをしながら両足をビョーンビョーンと伸ばす運動をしていました。最初はホントにかたい棒のようでしたが毎日思いついた時にはマッサージしていたら段々とやわらかくなっていきました。

 

これが硬いままだとマズイと獣医さんにも言われていたので、マッサージしてもしても直ぐに硬くなっちゃうところをめげずに頑張りました。

 

あとは血行が悪くなった冷たい足先を指と指の間を割るように揉んでいました。

お灸生活

 痛みによる震えもなくなり、排尿もなんとかなった頃、「排便がなかなか上手くさせられません」と相談したら、その日たまたまキセキではなく「伊吹」というお灸があったので、それで百会(腰としっぽの間)というツボを刺激してもらいました。

 

そしたら出る出る。ついでに足もしてみようかとなりやってみると・・

 

これがキセキよりも凄かった

 

通院して初めて足がビョーンビョーンと(片足だけだけど)耳をかく時みたいに動きました。これには一同感動!

 

獣医さんも「これ凄いよ!治るよこの子!伊吹!薬局にも売ってるから探して買ってみて!」と超笑顔。

 

実はこの伊吹、他のヘルニアで通院中の患者さんがセルフで色んなお灸を試してたらしく、その中でコレは効く!と先生に紹介し、この時少しだけ病院にもあったみたいなんです。もちろんその日中に「伊吹」を買い、家でやってみることにしました。

体重管理

 下半身を使わないと、前足だけで生活するため体重が減ってしまいます。ひどく体力も消耗し、食べても食べても痩せやすくなります。だからこそ食事は徹底してね!好きな物なんでもあげてOKだから!ササミ、チーズ、ウインナー、たまご、好きなの食べさせて!と。

 

とにかく痩せちゃダメ!と言われたので色んなエサでつりました。今まで与えたことのない食べ物をたくさんあげました。

 

結果、一番好きなのはドックフードだったのですがwまぁ体重は健康体重をキープできたので良かったです!とにかく肉とドライフードをミックスしてあげました!それに飽きた時は米!そんな感じです。

 

痩せるとリハビリさせる体力がなくなるので、とことん管理した方がいいです!

リハビリ

 伊吹を毎日やっていると、段々と反応が大きくなってきました。

 

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https://www.sennenq.co.jp/shop/products/detail/12


反応が薄い時は位置を少しズラしてみたり、とにかく反応を見ながらやりました!獣医さんにも言われたのが「この子、我慢強いよ!普通は痛いことされると噛みついて当たるんだけど、それをしない優しい子」。知らんかった。お前さん我慢強かったんか。

 

そのおかげもあって、この頃は毎日通院は終わり、毎日お家でお灸・マッサージ・リハビリをしていました。

歩行練習

闘病中にも外に出ていた効果がありました!それは喜んでリハビリをしてくれたこと!ずっと屋内にいたり、痩せて体力なくなっちゃた犬は散歩も嫌がるそうなんです。

 

リハビリしないと回復も遠のいてしまうし、タイミングを逃すと厳しいものがあります。そんな中、愛犬はマーキングしたいし、散歩したいし中毒に侵され、動かない足を引きずりながら庭を駆け回っていました。

 

しまいにはコンクリートのところまで脱走。なぜかコンクリートに立つときちんと四つ足で立てるし、僅かですが歩ける。それを獣医さんに話すと「この子にとってはコンクリートが歩きやすいのかもね!そっちでやらせてあげれば?」と。

 

ただコンクリートだと、まだ足を上手く使えないので擦った部分から出血しちゃうんです。それでも獣医さんは「多少は仕方ない!それがリハビリ!喜んでやってることが凄いからどんどん動かせて、食べさせて!傷薬出すから」

 

の流れで、そこからリハビリと言う名の散歩を頑張りました。

散歩再開の効果が凄すぎた

気にせずどんどん動け!動物のリハビリは人間より根性あるから!の言葉を信じ、いよいよ散歩再開をしてみた私たち。介助用の胴輪をつけて100mくらい歩かせました。下半身は全然使えてはいませんでしたが、そこはすぐに結果を求めずに繰り返します。

 

胴輪を嫌がる時は後ろ足支えながら歩かせたりw愛犬もゲージで休んでいる時は後ろ足を舐めるようになってきました(感覚が戻った証拠)

 

野生のパワーは人間の想像を超えます。散歩再開からあれよあれよと復活劇を遂げ、6月半ばの誕生日を迎える頃には補助なしで歩けるようになりました。

完全体ではない

最終的に獣医さんにみてもらった時も、以前のような運動能力には戻れないと言われました。普通に歩ける、それが合格ラインだし、それ以上を求めたら鬼だと。

 

しかし、それからさらに数ヵ月立つとジャンプしてくるようになりました。腰に負担がかかるのでやめてほしいんですが。(やるなっていってもしたケガは自業自得by獣医)

 

いまだに後ろ足は浮いてるなーという瞬間や調子が悪い日もあります。人間と同じで寒くなってくると古傷が痛むんでしょうね。とにかく再発しないように何かあったらすぐお灸をしようと思います。

ここまでの思い

やっぱ1万円の犬だから体も弱いんじゃない?と言われそうですが、それは私にも分かりません。ただ、健康な犬や人でもいつ何が起こるかなんて分かりませんしね。大切な人に何かあった時どうするか、何が出来るかが問題です。

 

その辺もあり書くかどうか迷いましたが、獣医さんの「この子めちゃくちゃ性格いい犬だよ」の言葉を信じ、1万円の犬でも素晴らしいですよーとお伝えします。バカですけどね。

 

さて、現在は再発防止のため病院ですすめられたこちらのフードをサプリ用としてあげています。

https://www.royalcanin.com/jp/dogs/products/vet-products/canine-mobility-support-js-dry-dog-food

獣医さんから「値段もお安いとは言えないから一日10粒でいいんだよー」とのアドバイスで、その通りにしています。

 

一度大きいヘルニアをやった犬は、ほとんど(今回と同じレベルの)再発はしないよ、と言われたのでそれを願います。

 

それでも最近は調子悪いかな?と思う日もあるので、これからも様子見ですね。

 

この記事は色んな犬の中の一例なので、あまり大きくは受け止めないで下さいね。中にはどうやったって治らない犬だっていますから。

 

愛犬は元々、腰が弱かった兆候として前足を強く使う癖があり、筋力が半端じゃないと言われてもいました。普通の犬よりマッチョだからリハビリも頑張れたんだろうと。犬用車椅子をこの子に使っていたら前足も楽になるし、そしたらリハビリもしなくて歩けなかっただろうと言われました。

 

ただこれは家の犬の場合ですから。少しずつ条件が変わってくれば話はまた違うはず。

 

参考になるか分かりませんが一応参考までにとの事で。

 

以上、ヘルニアになったトイプードルの闘病記でした。