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中国杯開催辞退に審判処分、中国フィギュア界に何が?!

2018年8月 追記あり

 

ずっと気になっていたニュース。少々時間差がありますが、アップします。

 

 

中国人審判に資格停止処分

平昌五輪で中国人審判(男女2名)が中国代表選手に対し、有利な採点を行ったとしてISUからペナルティを受けていたことが分かりました。

 

女性審判は男子シングルにおいて金博洋選手に(GOEとPCSで)過剰な評価を、男性審判はペアの優勝候補であった隋文静・韓聡組に不正採点を働いたとされています。

 

これにより、女性審判は2年間の資格停止処分と2020年北京五輪でのジャッジ禁止処分、男性審判には1年間の資格停止処分が下されました。

 

フィギュア不正採点で中国人審判処分 平昌五輪で中国選手に高評価― スポニチ Sponichi Annex スポーツ

 

疑惑

実は平昌五輪での金博洋選手(以下ボーヤン)への不正採点疑惑は、五輪後すぐに話題に上がっていました。中国人審判によるボーヤンのライバル選手に対する厳しすぎる採点とボーヤンへの過剰な評価・・これは、あまりにも身内びいきなのではないか、ひとりだけ他の審判と採点に開きがあるのではないかと、世界中のメディアに報道され、ISUが調査するという流れに発展。そして先日、ISUが出した決断は「中国人審判による不正採点を認め、処分を下す」というものでした。

 

個人的には、疑惑の採点と呼べる採点は中国以外にもあると思っています。ただ中国はやりすぎ感がえげつない・・。こんなことをしたら指摘されても逃れられないのになぜやっちゃうの?!という疑問の方が大きいです。

 

開催地辞退の裏側

そんな中、新たに中国から残念なニュースが・・。なんとグランプリシリーズ大会のひとつである中国杯を中止するとのこと!!日本と共にアジアの開催国として貴重な場所である中国杯!それを辞退するというのです・・。理由は「北京五輪の準備でゴタゴタしているから」・・ということですが、今の段階でそんなことはありえないだろうと思うので、これは事実上の中国杯撤退ってやつなんじゃないかと疑ってしまいますね。現地報道では、もう中国杯はやらないよ~なんて噂もあるようで・・。日本としては地理的にも時差的にも助けになる中国杯がなくなってしまうのは困りますね。どうしていきなり辞退しちゃうの?!という感じ。まさか審判処分の件が尾を引いているのでしょうか?!やや不穏な空気が心配です。ちなみに代替地はフィンランドとなりました。

 

中国国内もゴタゴタ

さらに心配なのは中国フィギュア界。急に選手たちが音沙汰なしに消えたと思ったら引退しただの、休養しただの、移籍しただの、やっぱり引退はしていないだの・・。とにかく正確な情報が分からず閉ざされている感じがします。せっかくの才能を持ったボーヤンもあんな事件があった後では、逆に出る点も出づらくなってしまうんじゃないかと心配。選手本人は本当に良く頑張った五輪なだけに、この審判のしたことは罪深いです。だってボーヤンに不正採点された選手という汚名を背負わせたことには変わりありませんからね。中国はもともとペアだって強いし、スポーツに関しては、たまに変なことをする時もありますが、基本他国をリスペクトする姿勢を持っている国ですから間違った方向には進んでほしくはありません。普通に育成すれば結果を残せる人材が揃っているので、ダーティーなイメージは非常にもったいないのです!

 

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冷静な目で

この報道を受けて、審判、もしくは選手に悪い印象を抱いた方が多いと思います。しかし、その中で私がホッとしたのは、日本人フィギュアスケートファンの公平な目です。中国人審判の不正が暴かれても、ボーヤンを責める声はほとんどといってありませんでした。それどころか、「選手本人の努力をムダにしている」「良い演技をしたボーヤンがかわいそう」と不正をした中国を責める声はあっても、選手を責める声がなかったことに冷静さを感じました。そうなんですよ!そこなんですよね!そもそも疑惑採点が行われているのは中国だけではないという話は、周知の事実化していますし、ボーヤン自体に実力があるのは誰もが知っていることです。さらに、こうした問題は中国と限らず、いつどこの国がやり玉に上がるかはわかりません。もともと日中のフィギュアスケート選手はお互いをリスペクトしているし、ファン同士も良いものは良いと認め合っていて、中国とはスポーツ面において政治を抜きに語れていたんですよね。こういった時、不正を行った中国に対して苦言を呈しても、選手に対して同情が多いのは、そんなスポーツマンシップが選手同士、ファン同士の中にあったからだと思います。

 

大国として

中国は今、世界の大国として相応しい振る舞いが求められている時です。そんな中、周りをがっかりさせるような行為だけはしてほしくありません。どうか選手の幸せを一番に、フェアな目で競技を盛り上げていって下さい。あってほしくないのは、このまま国内のゴタゴタが進んで「フィギュアなんて捨~てた」となることですね。それだけはよしてくれよ~!全選手ムダにするなよ~!!とだけは言っておきたいです。

 

そして、ジャッジはいい加減あのシステムをクリーンにして、忖度を辞めて、過去を洗いざらしにして、ちゃんとしておくれ!!!!!迷惑を被るのは選手なんだから、選手を大切にしたいのなら、小さい不正も、大きい不正も綺麗にしてちょうだい!!!

 

そのためにも、誰が見ても文句のつけようのない演技をする選手が登場し、皆が望む点数がそのまま出るような試合を北京五輪で待っています!私は中国が変なことをやらかして、中国人スケーターの名が汚されることだけはイヤだー。

 

追記

中国スケート連盟は、チームオーサーと契約を結ぶことになりました。期間は2022年の北京五輪まで。内容はオーサー氏が中国まで出向き、「中国」チームをサポートするというものだそうです。また、ボーヤンのクリケット移籍は本人の意向により白紙となりました。

 

スポーツで威厳を知らしめたい中国の野望は、今後せわしない動きを見せてきそうです。国と契約を結んだオーサー氏にも驚きですが、こんなにも大規模な指導となればクリケットとの二刀流運営が大変になりそうですね。