コウケンテツ 世界幸せゴハン紀行~ポルトガル~
今回は私が行ってみたい国上位に君臨するポルトガルについて。
なぜポルトガル?というと料理がおいしそうだから!
旅行先で食べ物が合わないと結構困りますよね。
でもポルトガル料理なら日本人に合うかも?と思うんですね。
それはポルトガル人が日本人と同じように海の幸を愛しているから。
さらにボタン・ビスケット・マント・シャボン・オルガン・タバコ・キャラメル・カステラ・カルタ・テンプラ・コンペイトウといった数々のポルトガル語由来の日本語の中には食べ物が多いことから、いかに食から影響を受けているのかが伺えますね。
そんな日本人の舌に近いポルトガル人が今、食しているものは?を料理家コウケンテツさんが探しにいく番組【世界幸せゴハン紀行】を観てみました!
まずは首都リスボンのベンフィカ市場へ家庭料理のヒントを探しに行きます!
市場を見回すと大きい野菜がゴロゴロ。豆系の野菜が多いです。
漁業が盛んなだけに魚コーナーも豊富。黒タチウオ、ウツボ、イワシなどが並んでいます。
ウツボなんてどうやって食べるの?と思いますが、ポルトガルではほとんどの魚は天ぷらかブイヤベースにして食すんだそう。
ちなみに番組収録時の夏に一番人気のさかなはイワシ!
イワシはどうやって食べるの?のコウさんの問いにちょうど買い物に来ていた親子(フェルナンダさん一家)が「イワシ料理を教えるからお家においでよ!」と誘ってくれたのでお邪魔しに行きました。ラッキー。
…とフェルナンダさん宅に向かう途中に街中でバカリャウのお店を発見。さすがポルトガル。
創業120年のお店まであってポルトガルでいかに歴史のある食べ物だとわかりますね。
※バカリャウとはポルトガル料理の中で超有名な塩干しされたタラのこと。私はこれがポルトガルで一番食べてみたい!
と、その話はまた後にしてフェルナンダさん宅に到着。
さっそく本日のメニュー
~小イワシのフリッター~
を作ります。
まずは小イワシの下ごしらえから。内臓をとり、水洗いで鱗をとります。(日本しか鱗とって売ってないなんて知らなかった!)
実はフリッター自体は粉をつけてあとは油であげるだけのスーパーシンプル!
ですがフリッターと同時進行で何かを作るみたいでコウさんタマネギを切るように言われます。しかもまな板を使わず空中切り。
さらにトマトも空中切りしたらそれをミキサーにかけてソースに。
そしたら先ほど刻んだタマネギをオリーブオイルで炒め、その中にトマトソースをIN!!
最後にお米を入れて、青野菜をかけて完成!
リゾットですね!
※この番組では日本の料理番組によくあるメニュー紹介してから材料紹介し、さらに調理方法を細かく説明…ではなく、見て聞いて覚えてね的なポルトガルスピリットがちょいちょいあるのでよろしくお願いします。
さらにバカリャウのコロッケも用意してくれていたフェルナンダさん一家。
これはポルトガルの定番料理で、共働きが多いポルトガルでは冷凍食品にして、手軽に食べれるものとして使われるみたい。
娘さんもサラダを作ってくれて、いただきまーす。
バカリャウさえあれば日本でも作れそう!味は美味しいらしく、おもてなしも最高!とても素晴らしい旅の幕開けです。
続いては息子がサッカー選手を目指しているというサッカーパパが「アスリートな息子に食べさせているヘルシー料理を伝授してあげる」ということでさっそくお宅へレッツゴー!みんなフレンドリー!
本日のメニュー
・ゆでバカリャウ
・やきバカリャウ
材料(ここの家は紹介してくれた)
・バカリャウ
・卵
・タマネギ
・ジャガイモ
・インゲン
・ひよこ豆
・パセリ
バカリャウは3日間朝晩2回水をかえ塩抜きしたものを使います。それをゆでバカリャウは茹で、やきバカリャウは釜で焼きます。
つけあわせに使うみじん切りタマネギとジャガイモは塩たっぷりでオーブンに、ひよこ豆は茹でます。
【食べ方】
ゆでバカリャウ
皿にバカリャウ、タマネギ、ひよこ豆。その上からオリーブオイルをかけます。
やきバカリャウ
塩をかけたジャガイモをげんこつで潰して、タマネギとニンニクとオリーブオイルと一緒に食べます。
ん~つまりポルトガルでは調理はめっちゃシンプルで味つけはオリーブオイルというのが定番なんですね!
それにジャガイモやタマネギや豆も必ず使われます。
やさしい一家とさよならした後はアルコバッサ修道院へ!
実はここにスイーツのルーツが隠れているのです。
その秘密は修道院前にある人気スイーツ店に。
お店に入るとたくさん並ぶ焼き菓子たちが!その中にはコンペイトウのルーツといわれる"コンフェイトウ"というアーモンド菓子がありました。
コウさんがコンペイトウに喜んでいると、パティシエがもう一つのポルトガル由来のスイーツである"カステラ"の作り方を教えてくれると言ってくれました!
カステラ(パオン・デ・ロー)作りも超シンプル。
材料は小麦粉・砂糖・※卵(白身・黄身・全卵を1ホールに24コ分)
まず白身を泡立て器で混ぜるのですが、この混ぜることを"カステーロ"というそうです。
そしたら他の材料と一緒に機械で混ぜたら型に流してオーブンで焼いて出来上がり。
本場のカステラ、日本のとは違って見た目からプルプルしているんです。
回りはさくっと中身はとろっとしてプリンみたい。食べたい!
修道院ではかつてお酒やお菓子などを作っていたそうです。そして服を糊付け、漂白するために卵の白身が必要だった時代でもあり、余った黄身を使ってスイーツを作るようになったとか。それを修道院菓子と言うんだそうです。
奥が深いですねぇ。カステラの見方が変わるわぁ。
おいしいカステラの後は肉です!肉。
ポルトガルといえば小豚料理も有名。
街のテラスで会ったおじさんに小豚料理を教えてもらうことに。
実はこのおじさんポルトガル七つの味の称号を受けている豚料理のプロフェッショナル!
さぞおいしかろうと思ってたらグロい…調理法がなかなかグロかった。
生後8ヶ月の豚のお腹に塩とニンニクとラード等を混ぜた具材を入れて丸焼きするんですが、お腹に具材を詰めた後手術みたいに縫うんです。
焼くときは口から棒を刺してボーっと丸焼きに。
ちょっと元から肉苦手な私はさらなる衝撃!
自然の法則だから仕方ないし、魚を調理するのも同じことだけど実際見ると厳しい。
味は素晴らしいみたいで、皆さん美味しそうに食べていました。
豚料理の後はコウさんバカリャウと塩について知りたくてイリャボ海洋博物館へ。
そこで出会った方からバカリャウ船の船長をしている有名な料理人を紹介してもらいます。
大航海時代からタラ業は盛んで、バカリャウとはタラを船底で塩漬けして食べる漁師料理だったみたいです。
紹介してもらったのはアナベラさん一家。
ショラという漁師風スープを伝授してくれました。
ちなみにこのショラとはポルトガル語で、あんまりにも美味しくて涙が出るという意味。
作り方はタマネギをオリーブオイルを半リットル入れた大鍋に入れて煮ます。隠し味にはローリエ、酢を一杯。そしたらトマトも入れます。
ここで使うのは生タラ!珍しく生タラです。漁師料理なだけに生!頭も使うので全部鍋に!そしてビールも入れます。
煮あがったらタラを取りだし骨や皮を処理し戻します。さらに隠し味2としてトウガラシをニンニク入りウイスキーにつけた調味料を鍋に投入!
そうしたら最後にお米を入れてショラの完成!スパイシーで美味しそう!
何だかポルトガルの家庭料理ってのがわかってきたかも?
するとアナベラさんに漁師しか住んでいない島を紹介されました。
目指すはクラトラ島!
到着してすぐ漁師のたまり場を発見したので話を聞いてみると、おじさんからジョセクルースさんという方を紹介されます。
ジョセさんとは地元で有名な漁師歴50年のレジェンド。漁師イコール料理人なんですね。
ジョセさんはコウさんに【カルデラータ】と【カタプラーナ】を教えてくれます。
カルデラータとはブイヤベースのこと。鍋にアンコウ、ジャガイモ、ピーマン、キンメダイ、アンキモを重ねまくり煮込んでいくだけ。
カタプラーナはまる鍋に体大量のニンニクをいれてあさり、エビを重ねて煮込みます。
もちろんポルトガル料理の味付けはオリーブオイル。
日本人からするとどこの家庭もすっごいシンプルな調味でびっくり!ポルトガル人は男性も積極的に料理するのですが調理方法自体が男の料理!って感じがするんですね。
これはやはり大航海時代の漁師料理から来ているのかなぁなんて思ったり。
最後はフマロ旧市街へ。
とあるレストランのワークショップに参加します!
シェフの名はフデリコさん。
先ほどジョセさんから学んだカタプラーナを教えてくれます。
ここでは同じ料理でもジョセさんとフデリコさんの違いが見つかります。
フデリコさんはジョセさんがひたすら重ねまくっていた野菜を念入りに炒めるんですね。また隠し味にチョリソーを加えるという現代風なアレンジも。
調理中にフデリコさんに「手際が良いけど何かしてる方ですか?」と聞かれたコウさん。
日本で料理人をしていること、ポルトガルの家庭料理を学びたいことを話したら「だったら家においで」と神返し。
仕事の後特別ワークショップを開いてくれました!
メニューは【マグロのステーキ】です。
材料はニンニク・トマト・マグロ・レモン・タマネギ・ジャガイモ
(紹介された以外にもいくつか付け足していましたが…)
ステーキは15分でできる!と超スピードであっという間に完成。
マグロをニンニクやオリーブオイルで焼いて、付け合わせのタマネギ等をワインで炒めて終わり~!で15分。
何だかライムやらバニラやらをつけ足していたようないないような。そこら辺は適当につけ足していました。
いやぁポルトガルは美味しそうな魚介料理が多いなー
日本人は主に塩や醤油で調理しますが、ポルトガルはニンニクやオリーブオイルが使われるんで全く別料理に感じます。
スイーツも魅力的でぜひぜひ行ってみたい国。
人も優しくてフレンドリー。みんなすぐに「家にくる?」とおもてなし精神満載でした。
ある人は「ポルトガル人で良かった」と話していましたし、そう言える国っていいなと思いました。
再放送は12月31日(土)の午前8:00~からですので良かったら見てください。