オオカミのとおぼえブログ

主にフィギュアスケート、BSやNHKの歴史・紀行番組について書いています。オオカミだけど一匹じゃないブログ目指します!

【スケートカナダ】ジャッジからの厳しい宣告

GPS2017カナダ大会

 

グランプリシリーズ第二戦「スケートカナダ」男女シングルの感想になります。

 

日本からは宇野昌磨無良崇人本郷理華本田真凜選手が出場しました。

 

まず初めに、大会の結果から

 

(女子)

1 オズモンド・・・212.91点
2 ソツコワ・・・192.52 点
3 ワグナー・・・183.94点
4 ヒックス・・・182.57点
本田真凜・・・178.24点
本郷理華・・・176.34
7 カレン・・・170.40 点

9 ポゴリラヤ・・・156.89 点

(男子)


宇野昌磨・・・301.10点
2 ジェイソン・・・261.14点
3 サマリン・・・250.06 点
4 Pチャン・・・245.70点

12 無良崇人・・・186.66点

 

女子の表彰台は、ほぼ予想通り、男子はパトリックが惜しくも4位となってしまいました。(サマリンくんおめでとう)

 

続いて、女子から順に気になった選手の演技をまとめていきます!

 

 

【目次】

 

本田真凜

トップバッターはもちろん、このお方。本田真凜選手です。シニアGPシリーズの記念すべき初戦、大会前のインタビューでは「出発日を間違えていた」など余裕の表情を浮かべ挑んだショートのはずでしたが、冒頭のコンビネーションジャンプでの転倒や、ジャンプの抜けなどで、10位発進と出遅れる、ややほろ苦いスタートとなりました。

通し練習のような演技

本人いわく「練習嫌い」というだけに、今大会はそれがモロにかたちとなって出ていたように思えました。正確にいうと、練習が足りないというよりは、まだ本格的に追い込んでいないという印象。特にショートについては、ジャンプ構成も定まっていない、新プログラムも滑り込めていない、とにかく未完成で練習中です!という演技でした。

スピンやステップを強化

いくら練習嫌いといっても、日本人選手は海外勢と比べると、ハードに練習している方だと思うのです。真凜ちゃんも口では「練習に飽きる」とは言っても、短時間にきちんと集中してマスターできる能力がありますし、故障しないようにバランスを見ながら努力だってしているでしょう。そうです。そう分かっていても、それでも、それにしても、ここ最近のスピンやステップはなかなか安定したものとは言えません。スピンのミスに関しては「ついにか」としか言えない・・。スピンはジャンプと違い練習した分だけ上手くなったり、質を維持できる要素だけにかなりもどかしいです。

厳しい声にもポジティブ

そんな本田選手ですが、さすがに今回は濱田コーチもマスコミの前で、厳しい声を上げていました。「え?コーチが公にここまで言っちゃうんだ」と聞いている方がビクビクするくらいのご立腹。甘い、練習していないからこうなる、私は近所のおばちゃんじゃない、コーチだ!(真面目に話を聞け)、落ち込んでもすぐ忘れる、など、メンタルが鬼弱い普通の女子が言われたら心が折れそうな言葉がズラリ。しかし、本田選手は、この厳しい声に一瞬落ち込むも、すぐに心を入れ替え、フリーではノーミスを果たします。凄い!さすがアスリート!やはり強いではないか~!!普段からコレでいってくれよ~う。

本田+宮原÷2でよろしく

ショートはミス連発で52.60点。フリーはノーミスながらも、ジャンプ2本に回転不足がつき、125.64点という低めのスコアになりました。

ちなみにフリーのジャンプ構成

3Lz 3F3T / 2A3T< 3F< 3S2T2Lo 3Lo 2A

(個人的にはルッツの方が回転大丈夫かな?と思いましたが違いました←)

本田選手は回転不足とは無縁と思いきや刺されちゃいましたね。残念。まぁそれについては、大会にもよるから深く考えないとして、今後はアレコレ構成を変えるよりも、このジャンプ構成のまま練習していくスタンスでいいような気がするなぁ。正直ショートだってルッツを入れなくてもいいと思いますね。メドベちゃんだって入れていないですし。大事なのはジャンプ以外の要素と、スケーティングやつなぎの部分ではないかな。本田選手本人は、かなりのポジティブ思考っぽいので、スケートカナダの思い出は既に浄化されているとは思いますが、勝つためにジャンプの難度を上げて怪我をするなんていう間違った方向へは進んでほしくありません。また逆に、フリーでの挽回が自信になり過ぎて楽勝モードに突入しないことも願いたい・・。本田選手と宮原選手の性格を足して2で割ったくらいの練習になればいいなと思います。

 

とにかく今季は、オリンピックどうこうではなく、シニアとしての本田真凜の完成形を見守ります!

ケイトリン・オズモンド

正直このメンツの中ではレベルが違う選手ですよね。オズモンド選手は。ショートは76.06点、フリーは136.85点。

フリーは自爆

オズモンド選手はここ数試合、自爆癖が落ち着いてきたかな?と思っていたのですが、今大会のフリーでは再発してしまいました。

フリーでの大きなミス

3F3T fall 2A fall 2F

結構激しいミスですが、回転不足がないので他の選手のように致命的なマイナス評価がありません。また、ミスのないジャンプにはすべて1.20~1.70点までの高いGOEがついています。今の世代で、こんな大きいジャンプをとべる選手はオズモンド選手くらい。これだけ良質なジャンプなら、流行りのタノでGOEを稼ぐ必要がありませんし、ロシアを筆頭とするしつこいタノ嵐の中で、正統派ジャンプのオズモンド選手の滑りが好まれるのは何かわかる気がします。(だって今大会はタノる選手ほどジャッジからダメ出しされていたように見えましたもの・・)

ブラックスワンに見えない疑惑

さて、技術の方は置いておいて、演技構成の方を見てみると、どうやらブラックスワンに見えないという世間の声とは違い、高い評価を受けています。

 

Skating Skills 8.96

Transitions 8.82

Performance ating Skills 8.86

Composition  9.11

Interpretation of the Music 9.18

PCS 71.90

 

鳥っぽくはないし、バレエっぽくもない振付が原因だと思うのですが、何よりオズモンド選手自身が放つオーラが「元気・明るい」のため、ブラックスワンにある狂気的な迫力に欠けると思われちゃうんだろうな~と妄想。それでも9点台は出ているし、必ずしもこうでなければならないという表現もないので、どんどん個性を出して頑張ってほしいです。映画のブラックスワンを題材にしているようなので、バレエ感をあえて封印しているのかもしれませんが、もう少し音と動きを合わせてもいいのではないかと思いました。

採点にもやや不満が続出か

ミスも多いし、プログラムも微妙・・そんな風に受け止められつつある中で、ぶっちぎりの優勝を果たし、ファイナルへの切符をつかみかけたオズモンド選手には、スケートファンからも批判的な意見がチラホラと上がっているようです。う~ん、結構なミスでしたしね~。ただ、周りもロシア大会とは違って、単に仕上げてきている選手が少なかったという事実もあるので、全体的にレベルが下がっちゃった分、余計にオズモンド選手のスコアが目立っちゃったのだと思います。他の選手は目視でも分かる回転不足が多かったですもんね。むしろ私は地元採点でありながら、ショートは特別なサービス点もなく、わりと普通だったなぁと思いました。

ノーミスで文句なしの演技を

個人的にはオズモンド選手が好きなので、彼女がジャッジの評価によって叩かれるのはあまり見たくないのですが、どの選手にとっても一試合一試合の評価が大切になっている今、誰もがナーバスかつシビアに結果を見ていくことは当然だし、仕方ないことなんですよね。だからこそ次は文句なしのノーミスで、不満の声を祝福に変えていってほしいな。私はぜひ、ノーミス演技のメドベVSオズモンドが観たい!ほおら、どっちのジャンプが凄いんじゃ~!ってやってほしい。美を争うフィギュアスケートにそれは間違った表現かもしれませんが、このふたりならTHEアスリートな対決が期待できそうなので。

ソツコワ・本郷・ワグナー

この3人は回転不足が課題のトップスリーとなってしまいました。3人とも大好きなのにいつも惜しくて悔しいよー!!

清楚が魅力のソツコワ

タノジャンプで攻めまくりのソツコワ選手ですが、なぜか腕のフォームが Γ になっていて美しさがマイナスになっているような気がして・・タノなしじゃダメなの?と不安になります。ただでさえ回転不足を取られやすい選手は、正常のジャンプに戻した方がいいんじゃないかな~と思うのですがどうでしょう?ソツコワ選手は個性も出きているし、長身なのに動きも繊細で面白いんですよね。このままコツコツと実績を重ねてオリンピックに行ってほしいのですが、回転不足の嵐が怖くて心配です。

調子が悪いわけではない本郷

本郷選手はショートで61.60点で6位、しかしオズモンド選手以外の上位選手の調整具合の悪さや、スコアもほぼ団子状態だったため逆転の可能性もあるか?!という状況でしたが、フリーでは回転不足を5つと、ルッツに!を取られ114.74点という厳しい結果になってしまいました。しかし、ショートもフリーも決して調子が悪かったわけではなく、むしろ調子は上がってきているように思えます。後は回らなくなってきているジャンプを改善するだけ。残念ながらファイナルへの道は断たれてしまいましたが、全日本までの時間に少しでもジャンプがクリーンに決まることを応援しています。今季は、本郷選手の真の魅力が開花されつつある貴重な時だと思っているので、たとえ代表選考がどんな結果になろうとも、開花した本郷選手を見るまではファンのシーズンは終わらないぞ~という思いで応援しています。

元気のないワグナーは見たくない

ワグナー選手も上のふたりと同じでジャンプ狙われまくりです。調子が悪いわけではないのでしょうが、まだ仕上げてはいないという感じ。フリーは回転不足が3つと、エッジエラーがとられ、122.37点でした。笑顔が曇っていくのを見ると切なくなってきます。それにしても北米の選手は皆さん日焼けが凄いですね。休むときは休んで追い込みはこれから!というところかな?全米までに調整していく姿を見守ることにします。

ポゴリラヤ選手について

驚いたのはポゴリラヤ選手。ショートは69.05点と、まずまずなスタートでしたが、フリーは崩れる崩れる。しかもオズモンド選手のブラックスワンの後にブラックスワンを滑るという流れ。黒鳥対決になるはずが、地元から「がんばれ」拍手が鳴るほどのミスを連発し、87.84点で演技を終えました。冒頭のコンビネーションジャンプから「あぁ足りない」という回転でしたが、おそらく本人もそう感じていたのでしょうね。とんでもとんでも詰まってしまう着氷に力みが出たのか、ジャンプが抜けてしまいます。するとそこからは一気に抜けが加速し、スピン前には、お腹から転倒。珍しい転び方に驚きましたが、ポゴリラヤ選手は基本的に危ない転倒が多い選手でもあるので、そこはかなり気になりましたね。いつもお尻からではなく、背中やお腹から飛び込むので、いつか大けがに繋がるのではないかとヒヤヒヤしています。あれは痛いだろうし、演技もやる気ない風に見えちゃうし、キツそう・・。仕方ありませんが、5点台をだしているジャッジもいるし、ロシア人の目も厳しそうで、メンタルがつぶれないか心配です。

 

以上が女子の感想です。全体的にロシア大会と比べると、低レベルな内容になってしまいましたね。ある意味大穴チャンス大会だったんじゃ・・樋口・三原はもったいない、ここまでの2試合を振り返ると、スケートカナダの鬼厳しいジャッジに心折られるよりも、激戦区で思うような順位を残せなくても、ライバルよりハイスコアを保持できた方が本番では役に立ちますよね。今の段階で好調の選手も、この先まで続くか気になるし、その逆も心配です。何気に日本は代表争いで切磋琢磨しているうちに強くなっているのかも?ロシアもザギトワ・メドベージェワのふたりとその他にはただならぬ壁があり、もうそのふたりを狙って戦略立てていけばいいような感じ?(は、楽観的すぎか)まだ、大会に出てきていない選手もいるので安心はできませんが、次の中国大会では神演技連発のハイレベル大会を期待しています!

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男子のまとめ

最後に男子をまとめていきます。短めに。

宇野昌磨

さっそくの300点台きましたよー!ショートは「体が動き過ぎてジャンプが回り過ぎる」なんて言ってましたが、フリーでは調整が進み、制御できたようです。4Loに4Fに4T×2にハイパー3A×2に・・よくあんな構成で滑れるねって感じ。もう納得の滑りです。優勝おめでとう!それにしても、「ピョンチャンってどこですか?オリンピックって韓国でやるんですか?」に続き、「次ってロシア?フランス?かわからないけど頑張ります!」という次戦の開催地すら知らない神っぷりは凄いです!地理が苦手だから時差も苦手なのかな?韓国がどこにあるか分かってるかな?ピョンヤンと間違わないでね。お姉さん心配です。

ジェイソン・ブラウン

私がジャッジだったらキスクラであんなに嬉しそうな顔されたら「評価した甲斐があったーー!!」っとガッツポーズしちゃいますね。ジェイソンは毎年プログラム選びも優れていて、何だろう・・もし高難度ジャンパーたちが総崩れしたら、あっさりオリンピックメダルを獲得してしまうかもしれない怖さがあります。アメリカ的にはネイサンとジェイソンの真逆なスタイル、どっちがいいのでしょう?せめて4回転1種でもクリーンにとべればなぁ。

無良崇人

ちょっと、ちょっと!ここにきて不調な無良選手です!代表枠の3人目に入れるか、めちゃくちゃ心配になってきました。なにが原因なんでしょう。焦り?思いが強すぎてコントロールができない?誰かが言っていました。人間死ぬ気でやると、本当に死んでしまう(精神的・肉体的に疲弊する)から、こ〇す気でやれ!と。見えない敵を打ち破るつもりでやった方が健全なんですって。だからまず、お落ち着いて、しっかりと自信を積んでいってほしいです。頑張れ!

パトリック・チャン

フリーの自爆がなければ3位でしたね。それでも、ここまで続けてくれていることが嬉しい!何がなんでも、この先、ショート・フリーを揃えてオトナな滑りを若者たちに見せつけてやってくれい!私はPチャンストーリーを最後まで見届けるぞ!できれば、もっとショート・フリーで違う感じの振付にしておくれ。

 

男子は短いですがこんな感じで終わりにします。宇野選手の飛ばし具合が怖いよー。どっかでバランスとっておかないと疲労がドバっときそうでドキドキします。でもでも男子はそのシーズンのGPファイナリストがオリンピック金メダリストになる可能性が高い説もあるので、どうなるんでしょうね~。ボーヤンはどんな感じかな。これから出場してくる選手が楽しみです。

 

スケートカナダは辛口ジャッジでしたね。次回は火花散る中国杯!お見逃しなく!