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本田真凜、シニア初優勝【USインターナショナルクラシック】

 

先ほど本田真凜選手、坂本花織選手が出場していたUSインターナショナルクラシックの結果が出たので感想を書いていきたいと思います。

 

開催地は米ユタ州ソルトレークシティーの標高約1300メートルもあるアイスリンク。(頭痛がしそう)

 

 

高地対策のため早めに現地入りした本田選手、プログラム変更して気合い満々の坂本選手の運命はいかに・・?!

 

 

 

 

総合結果

総合結果は1位が日本の本田真凜選手(198.42点)、2位がアメリカの長洲未来選手(183.54点)、3位は同じくアメリカのカレン・チェン選手(182.32点)となりました。坂本花織選手は3位のチェン選手から10点差以上離されての4位(169.12点)で試合を終えました。

 

 
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USインターナショナルクラシックで優勝し、シニアデビューを飾った本田真凜(16日)=冨田大介撮影 出典 YOMIURI ONLINE

 

本田、シニアで初優勝も得点は?!

シニアデビュー前から今季の活躍を期待されていた本田選手は見事、その注目をモチベーションに変えることで初優勝を成し遂げ、順調なデビュー戦となり、今後がますます楽しみなところです。

 

しかし、いざ試合を終えてみると、「あれ?期待していた点数とはかけ離れている・・」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

特に「ショートプログラムの点数は予想外だった・・」という方は多いのでは?

 

そこで少し今試合の結果を振り返りつつ、今後の課題を勝手に妄想していきたい思います。

 

 

 

ショートは保留だが、できればシニアらしさを目標に

まずは、ノーミスで終えたショートプログラムから振り返ります。

 

ショートは当初予定していた「タンゴ」から急きょ昨シーズン使用していた「スマイル」に変更し、試合に挑みました。既に滑り慣れているプログラムというのもあり、良い演技で終えることはできましたが、結果は66.90点。デビュー戦として素晴らしい出来ではありますが、ノーミスでもシニアで戦える70点台のスコアには届かず、キスアンドクライでもやや不安を残す印象に見えました。

 

では、なぜ70点台に届かなかったのか?を結果を元に考えていきますと、技術点が(高地の中)36.78点に対し、演技構成点が30.12点だったという部分に注目したいと思います。

 

まあシニアデビューしたばかりで30点台は別にいいんじゃないかという気もしますが、ライバル勢のことを考えると「表現力が売り」の本田選手にとってこの評価は想像よりやや低めだったのではないでしょうか。

 

各項目  おさらい

Skating Skills 1.00 8.00 7.00 6.50 7.75 6.75 8.00 8.00 7.50

Transitions 1.00 7.75 6.75 6.00 7.50 7.00 7.25 7.75 7.25

Performance 1.00 8.25 7.00 7.00 8.00 7.25 8.25 7.75 7.65

Composition 1.00 8.25 7.25 6.75 7.50 7.50 7.75 8.00 7.60

Interpretation of the Music 1.00 8.25 6.75 7.00 7.75 7.25 8.50 8.00 7.65 

 

 

こうやって見てみても、6点台がちらほらあったり、8点台がない項目もあります。

 

これは完全なる私の個人的な意見ですが、正直ショートのヘアスタイル・メイク・衣裳が欧米や日本の感覚からさえもかなりジュニアっぽさが隠しきれていないように感じました。本田選手のプログラムの中でも「スマイル」は特別そう感じるプログラムだっただけに、シニアの試合でツインテールで現れたときは少し心配でした。

 

というのも、海外では日本人女性が当たり前のようにつけているシュシュでさえ「なぜ大人の女性があんなのつけているの?こっちでは子どものつけるものだよ!」なんて言われるくらいですから、可愛らしいおさげなんかは、なおさら幼く見えてしまうと思うんです。また、チークのつけ方なんかも日本人は独特なので注意が必要なのですが、今回に限ってなぜかピンクチークの存在感が目立ちすぎてベイビーな仕上がりになっていました。

 

きっとメイクが大好きな普通の高校生なんだよね。私もそうだったから気持ちは凄いわかる。けど、プライベートの趣味全開おしゃれと、スケートでの見せ方はまた違うものだと思うので、もう少しだけ客観視したセンスが見れるといいなと思いました。

 

本田選手は化粧映えするタイプだし、色んな顔を試せると思うので綺麗系にもチャレンジしてみてほしいな。(日本人はキュート系が好きなんで使いわけてもいいかも)

 

 

後はプログラム自体がジュニア時代のものだというのもあり、点は出にくかったと思うので、演技構成点の件はひとまずここで保留ということにします。

 

新プロはシニア対策バンバンなものかもしれませんしね!期待して待ちます。

 

 

続いて技術点の方を見ていきます!

 

 

1 LSp4 2.70 0.30 1 -1 0 0 1 1 1 3.00

2 3F+3T 9.60 0.84 1 1 1 2 1 1 2 10.44

3 FCSp4 3.20 0.70 1 1 1 2 2 1 2 3.90

4 StSq3 3.30 0.80 2 1 1 2 1 2 2 4.10

5 3Lo 5.61 x 1.40 2 1 2 2 2 2 2 7.01

6 2A 3.63 x 0.60 2 1 1 1 1 2 1 4.23

7 CCoSp4 3.50 0.60 2 1 1 1 2 1 1 4.10



ジャンプは回転不足もなく、すべて加点つきの良い評価ですね。

 

ショートは次回から新プログラムになるので、スピンやステップ部分がどうなるかもわからないので、ジャンプだけの感想を言うと、本田選手のジャンプは高さはありませんが曲の中で流れるように飛ぶのが持ち味ですよね。あとマイナスがつかないのも強み。ジャンプでいかに加点をつけてくかが勝負だと思うので、これからも頑張ってほしいです。

 

 

 

フリーが育てばトップに並べる?

フリーはひとつミスがありましたが、他はまとめて計131.52点という高スコアになりました。うん、日本の新人組は140点台出すザギトワ選手と比べてもしかたないけど、シニアデビュー戦でこのスコアは頑張ったと思いますよ。それにまだまだ得点アップできる要素がたくさんありますし、フリーは試合を重ねれば評価が上がってくるのは間違いないのではないでしょうか。

 

ジャッジの評価もご覧の通り

 

1 3Lz 6.00 0.28 0 1 0 0 0 1 2 6.28

2 3F+3T 9.60 1.26 2 2 2 1 1 2 2 10.86  ※1点以上の加点!

3 CCoSp4 3.50 0.50 1 1 1 1 1 1 2 4.00

4 StSq3 3.30 0.60 1 1 2 1 0 1 2 3.90

5 FSSp4 3.00 0.20 1 0 0 0 0 1 1 3.20

6 2A+3T 8.36 x 0.98 1 1 2 1 1 2 2 9.34

7 3F 5.83 x 1.26 1 2 2 2 1 2 2 7.09

8 2S 1.43 x 0.12 1 1 1 0 0 0 1 1.55   ※失敗も加点がついておる

9 ChSq1 2.00 1.26 2 2 2 2 1 1 2 3.26  ※見せ場

10 3Lo 5.61 x 0.98 1 2 1 1 1 2 2 6.59

11 2A+2T+2T 6.49 x 0.30 0 0 1 1 0 1 1 6.79

12 LSp4 2.70 1.00 2 2 2 2 2 1 2 3.70

 

技術点は基礎点57.82点からの66.56点にまでアップです! 
 

 

Skating Skills 1.00 8.50 8.50 7.75 8.00 7.50 8.50 8.25 8.20
Transitions 1.00 8.00 8.00 7.75 7.50 7.50 8.00 8.00 7.85
Performance 1.00 8.50 8.50 8.00 8.00 7.75 8.75 8.25 8.25
Composition 1.00 8.25 8.25 7.75 8.00 7.50 8.75 8.25 8.10
Interpretation of the Music 1.00 8.50 8.50 8.00 8.00 8.00 8.50 8.00 8.20 


演技構成点も8点台が並んでいます。計64.96点!これはシーズン中に上がっていきそうな予感。


フリーは私の目が悪くなければすべての項目にマイナスがありません!ぜ~んぶ加点つきです!(2Sにさえ!)

 

フリーは早めに滑り込んでいましたもんね。その成果が出たのか1ミスで抑えられたのは収穫だったのでないでしょうか。

 

今回は場所が高地だったのもあり、本領発揮はできなかったと思いますが、そんな中でも本田選手の長所が際立っていてとても良かったです。フリーはちっともジュニアっぽくなんてなかったです!むしろ大人っぽい滑りで綺麗!これ、これ、この感じと言いたくなる。可愛さよりもこういう美しいスケートを見せつけてほしい。

 

さすがに後半は酸欠状態でバテていましたが、ここが普通の場所ならもっと大きい動きでビュンビュン行けたと思うと、これからが楽しみです!このプログラムは育てていけば伸びるはず!(できれば構成をもう少し上げれるといい)

 

ヘロヘロの中、演技を根性で終われせたものの、キスアンドクライまでは倒れて行けなかった本田選手ですが、「何が何でもまとめてやる!」という気合いが伝わってきて泣けました、私。こんな精神もってる選手ならこの先もきっと大丈夫!しんどい中お花をきちんと拾った姿に感動しましたよ。本田選手はなんだかんだで最終的にトップに上がってくると思いました。頑張れ!

 

 

 

あとは新プログラムにかかっている!

シニア初戦は200点には届かなかったものの、アメリカ勢を破っての優勝という実績を得られたのは次の試合に向けての強みになりました。

 

あとはいかにショートでライバルたちに迫れるかにかかっています!個人的にショートは変更して正解だったと思うので、あとは新プログラムがどんなものになるかが鍵を握るし、運命の分かれ道的なものになるでしょう。海外のコメントなんかを見ても、プログラム変更したことがわからない方々が多いみたいで「なぜにスマイル?」と心配されていましたが、それと同時に「点数が低い・・」とも言われていて感想は日本人と似ているんだな~と思いました。

 

まあ「スマイル」では曲も助けてくれないし点数が出ないのは仕方ないので、(1度切りのつなぎプログラムですし)今回はフリーの結果だけを真面目に見れば良いかなと。ここまで書いておきながらそう思います。

 

シニアデビューはショートの衣裳忘れから、フリーの倒れ込みまで波乱万丈でしたが、ある意味、現地でのドタバタ劇のおかげで緊張が他に吹っ飛んで集中できたのかな?

 

グランプリシリーズは日本にとってどこもハードな戦いになりますが、コツコツとプログラムを育てて最後まで代表争いに残っていてほしいです。

 

坂本選手は厳しい出だしとなりましたが、ここはもう開き直っていくしかないですね。

 

まだシーズン開幕後数試合しか観ていませんが、本田・樋口・三原3選手の五輪への思いが、発言や行動を見ていると抜きんでて強いと思います。この3人の気持ちに負けないように、前に出ていかないとチャンスが下りてくるかさえ今のところ隙を与えられていない状態・・。宮原選手でさえもう安泰ではないな、と思います。

 

実際、本田選手もロンバルディアのメンバーだと金・銀は厳しいですし、ロンバルディアでハイスコアを出した樋口選手もロシアには・・というのが現実。しかし、この経験をバネに這い上がってくる力は確実にあるのがこの2人だと思うので、とても心強い気持ちで見ています。

 

 

まだまだ各選手に開きはありますが、今後それがどうなるかは本当にわかりません。

 

いよいよこれからが代表選考の本番!お互いいい感じに刺激を受けて、日本人スケーターがレベルアップしてほしいです。

 

 

以上で終わりになります。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

おまけ

未来ちゃん3A頑張った!やっぱり女子が3A飛びつつ他もこなすのは足が疲れて大変なんだろうな~と思いました。ジャンプの回転不足・・今回は仕方ないけど、この構成を慣らして、調整して、五輪代表に選ばれてほしいな。

 

 

 

 

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