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リプニツカヤ引退?拒食症、エテリコーチなど

 

またまたお久しぶりのブログです。今日何となーくアクセス数を見てみたらしばらく更新をしていないのにも関わらず、ここ数日間だけニョッキリとアクセスが伸びていました。なぜだろうと思い、グーグルアナリティクスで読まれている記事を調べたらフィギュア関連のワード、特にソトニコワに関する記事が検索されていることが判明。そこで「もしや最近ソトニコワ選手が怪我で五輪を諦めたことや、リプニツカヤ選手が引退するといった情報からの流れかな?」と考えた私は、少しでもここを訪れて下さる方がいらっしゃるなら頑張って更新しようではないか!と遅れながら、超細々と女子フィギュアのロシア情勢?を書きたいと思います。

 

 
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出典 Wikipedia

 

突然の引退報道

まず今回の記事でピックアップしなければならない重大ニュースは、何といっても「リプニツカヤ選手の引退」です。それは本格的にシーズンが開始する直前とでもいう時期に突然現れた衝撃のニュースでした。いや、突然なのかはわからない。訂正します。リプニツカヤ選手(以下リプちゃん)といえば今年4月頃だったかに「重大な発表がある~」とは言っていたものの、結局それがなにかは語られず話がどこかへ消えていった状態だったので、もしかすると今回の引退についての報道は実際は発表がされなかっただけで、早い段階で決定していたことだったのかもしれません。

 

ただ気になるのが、この引退報道はリプちゃんのお母さまが(以下リプママ)メディアに「引退しました」と語ったことがきっかけなんですが、一方ロシアスケート連盟のゴルシコフ会長は「まだ引退届は受け取ってない。」と述べているんですね。さらにリプちゃん本人に記者が電話でコンタクトをとったものの「私は何も話すつもりはありません。」と意味深なコメントを残しているのが心配なところです。一体リプちゃんの周りでは何が起きているのでしょう?引退報道の真実はしばし謎に包まれることとなりそうです。

 

 

 

拒食症と闘った選手生活

本来、引退報道が出るとしたらそれは選手本人からの声明があると考えていいでしょう。しかしそれが出来なかった何らかの理由のひとつとして病気のことが関係しているのではないでしょうか。実は今回の報道の際にリプママは次のように語っています。

 

「引退プランについて、ユリアは4月すでに連盟指導部に伝えていました。ヨーロッパで拒食症の治療を3ヵ月間続けた後の帰国後すぐのことでした。」

 

ん??4月??やはりこの時期には何か動きがあったのかという気がしないでもないですが、リプちゃん拒食症だったんですね・・・。病気の治療中となれば選手を続けることは困難ですし、もし復帰したとしても今のロシアは争いが激しく、それが五輪金メダリストであろうと待ってはくれません。これは完全なる憶測ですが、自分にとって不利な情報をライバル選手たちには流すことはできない、マスコミのエサになるようなネタは絶対にばれたくない等、たくさんの不安を抱えたまま再びリンクに立つため、ひっそりと病と闘っていたかと思うと胸が痛いです。今思えばリプちゃんはSNSに写真をアップするたびに太った!痩せた!と話題になっていましたよね。酷いときは「妊娠した!」なんてデマまで流れたことも・・・。こうした人気者であるが故の注目度はいつしかリプちゃんにとって多大なるプレッシャーとなってしまったのでしょう。いつまでも「赤いコートの少女像」を強制された本人も「一生37キロでいれるわけがない!」とそりゃあ言いたくなるし、ストレスも溜まったはずです。そんな状態の彼女の口から今、直接あれこれと表にでて語らせるのは健康的によくありません。引退報道がどのような経緯でされたのかどうかよりも、まずは本人の体調面を一番に考えて、元気な姿になるのを待ってから真実を知りたいところです。

 

拒食症は近年テレビでもよく特集されていますが、治療中は食べることが困難になったかと思えば、食事が出きるようになったらなったで体が今までの栄養を取り戻そうとして逆に過食になってしまい、そこで体重が増加した自分を受け入れられるかどうかで回復への道が決まると言っていたのを思い出しました。リプちゃんの場合せっかく体重が戻ってきて、一度治療として正しい太ってしまう段階がきても、ファンにあれこれ言われるとまた痩せなきゃ・・となってしまわないかがとても心配です。どうか容姿に理想を押し付けるファンの方には彼女の心のコントロールが上手くいくように応援してあげてほしいです。

 

 

 

ロシアのダイエット事情

リプちゃんといえばソチ五輪ちょっと先まではロシアのエテリ・トゥトベリーゼコーチのもとで練習をしていました。エテリ時代のリプちゃんはまだ成長期前で体の軽さを利用したジャンプを跳んでいたのですが、ソチ五輪が終わったと同時に急激に体型変化が起こりました。その後ジャンプの調子は乱れ、成績は瞬く間に落ちていき、結果、リプちゃんはエテリコーチのもとを離れる決心をしました。

 

そんなリプちゃんが去った後に、エテリコーチのもとで活躍しているのが現・世界女王のメドベージェワ選手(以下メドベちゃん)です。彼女はまるでリプちゃんと入れ替わるように現れ、シニアデビュー以降圧倒的な強さで世界選手権を二連覇しています。じゃあこの選手もリプちゃんと同じで体重に変化があったらジャンプが跳べなくなるんじゃない?と言いたいところですが、今のところそれはノーです。確かに少しでも体重が増えたらジャンプには影響が出ると思いますが、不思議なことにメドベちゃんは太らないどころかずっと痩せています。いや痩せすぎています。身長ももう伸びないでしょう。一体どんな管理をしているのかというくらい体型が変わりません。たまに浮腫んでいたり、大きくなったかな?と思ってもすぐにほっそりするので、その体型コントロール力においてはただならぬ技術を持っているかと推測します。しかしそのやり方は相当過酷かつ身体に負担をかけているものでしょうね。リプちゃんもエテリコーチについていたときの食事はスクロースの粉末と水だけだったようですし、おそらくメドベちゃんも似たようなメニューなんじゃないかなと思います。(紅茶だけの選手が多いのも驚きます)

 

ロシアはあんなにフィギュア大国で国が熱心に選手育成に力を入れているのに、肝心の体調面に関しては選手独自の方法に頼っているというか、コーチも「栄養面とかそんな専門的なことはしらないよん♪太ったらダメよ、とにかく痩せなさい!食べちゃダメ!」的な根性論で済ましているように思えて恐ろしいです。まあ日本の選手もプロの栄養士の指導のもと~というよりは結構セルフで試合前に食べないダイエットとかしていたりするので同じといえばそうかもしれませんが、とても不健康だし、怪我や引退後の体調面がとても心配ですよね。フィギュアスケートがこのまま体重の軽さに頼る競技になっていくのか、もう少しヘルシー路線でいくのかはわかりませんが、やはり若手が軽さで五輪を乗り切って、1~2年単位でトップが入れ替わるところを見るよりも、年月をかけて存在感を出してきた選手たちが熟練した技術を見せ合うような試合が観たいです。

 

うーん。しっかりとした技術を持った選手は、高度な技を持っていたとしても長く活躍できていると思うんです。その理由にはやはり無茶な健康管理や基礎の疎かさがない徹底した管理があるからだと信じています。だからこそ、選手を使い捨てではなく、大切に育てて欲しいと思います。確かにたくさん強い選手が出てくるのは面白いし、ライバル争いがハードなほどレベルも上がって見ごたえはあるんですけどね。でも好きな選手にはずっと活躍して欲しいじゃないですか。少なくとも私はそうです。だからこそ若さや勢いだけでない部分の評価がもっとされるといいなと思います。(ジャンプとその他・・両方のバランスが偏ることなくルール化されるのは難しいのですがね。もちろん高度なジャンプは思いっきり評価したいですし・・でもジャンプにPCSが引っ張られるのは違うと思うし・・わからない!)

 

 

 

いつか日本のショーに来てね

と、まあ勝手にロシアにあれこれ言っちゃって申し訳ないのですが、それだけリプちゃんは引退するには惜しいくらいの選手だったと言うことです。いや~だってあんなに雰囲気あるスケーターってなかなかいないじゃないですか。美人だし。個人的には女子シングル歴代ナンバーワン美女ですよ。(2位はコルピちゃん)カリスマ性っていうんでしょうかね。ユリア・リプニツカヤにしか出せない独特の世界観があったと思います。なかなかリプちゃんと似たタイプの選手は出てこないんじゃないかな。彼女の歩んできた道にしか出せない人生観がスケートにそのまま出ていました。そう思うと19歳で引退なんて、ますます惜しい選手です。最後にリプちゃんの引退報道後にコメントを出した方々の声を載せます。

 

 

「偉大なスポーツ選手は2014年五輪後も去ることなく、スポーツマンとしてのキャリアを積み続け、公式大会に出場し、傷や心理的な障壁を克服しようと闘い続けた!ユレーチカ、人生は続いていくよ。君は本当に偉かった。よく頑張った。君は小さなレジェンドだよ。」

エフゲニー・プルシェンコ 

出典 http://jp.sputniknews.com

 

 

プルシェンコの中ではリプちゃんはソチでロシアを金メダルへ導いてくれた誇りのような存在なんでしょう。小さなレジェンドか。皆の記憶にはあの頃のリプちゃんが残ったまなんだろうな。本人的には悩める部分だったりするのだろうか。

 

 

 

「おそらく彼女はこれ(爆発的な人気)と折り合うことができなかったのではないかと思う。たった15歳で記者団、ファンが嵐のように襲いかかってきたとしたら、あなたならどうだろうか。常にTV画面に姿が映し出され、あちこちでサインを求められるんだ。こうした試練は聡明な年齢に達した人間だってそうこなせるものではない。それがこんな小さな女の子を襲ったのだ。」

アレクサンドル・ジーリン

出典 http://jp.sputniknews.com

 

 

 ジーリンさんのコメントは擁護的なものというよりは、体型変化のことも引退の原因として触れていましたし、どちらかというと注目を浴びるようになってからも、その人気と折り合いをつけて技術を維持していく必要があったというようなニュアンスでやや厳しめ?に語っておられます。

 

 

 

ユーリャは星。長く輝き続ける星もあれば、激しく放つ星もある。しかし、彼女はすべてを照らした。彼女の素晴らしい人生を願う。

タチアナ・タラソワ

ロシアでのインタビューより

 

 

タラソワさんはリプちゃんはスターだから。星というものは急速に消えてしまうものなのよなんていう美しいコメントを出してくれたと思ったら、リプちゃんのことをすっかり過去の人認定したようなコメントもあったりして・・まあソトニコワ選手にも同じようなこと言っていましたし、その厳しさもロシアンということで!それだけ愛があるってことでしょうか。

 

 

 

ロシアにはロシアにしかわからない事情があって、今後も色々情報が出回ると思いますが、私は日本からそっと見守らせていただきます。リプちゃんが引退後はどんなプランを描いているかはわかりませんが、もしスケートを続けてくれるのならぜひ日本に来て欲しいですね。今でも日本ファンの間で人気なロシア人スケーターはリプちゃん、あなたよ。(私はスルツカヤも好きですが)ロシアは現役よりも引退後の生き延び方の方が大変そうです・・。でもリプちゃんならプロとして本気だせばいくらでもお呼びがかかる!そう期待して待ってます。またあの美しいキャンドルスピンを魅せて!

 

今回の報道の真相はまだ話8割くらいに留めておきますが、また何か動きがあったら追加してアップしますね。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

追記

ロシアスケート連盟から正式にリプニツカヤ選手の引退が発表されました。

今後は大学に進学し、勉学に励むとのことです。

現在19歳。第二の人生を歩むにあたって、まだまだ多くの挑戦ができるでしょう。

そう考えると、30歳で外の世界に放り込まれるより、10代で次のステージに上がることの方がいいのかもしれません。

フィギュアスケートから得たものは、時間と共に宝となって返ってくるはず。

リプちゃんのこれからの人生が実りある豊かなものであるよう祈っています。

2017.9.11

 

 

ソトニコワ記事はこちら

 

goldenretrievers.hatenablog.com

 

その他

 

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