オオカミのとおぼえブログ

主にフィギュアスケート、BSやNHKの歴史・紀行番組について書いています。オオカミだけど一匹じゃないブログ目指します!

日本人のおなまえっ!沖縄 前編

 

2017年7月20日にNHK総合で放送された「人名探究バラエティー 日本人のおなまえっ! 沖縄 前編」のまとめと感想になります。

 

 

番組あらすじ

全国的にも珍しい名字がたくさんある沖縄。今回はそんな沖縄のおなまえに関する不思議をご紹介します。比嘉さんの由来は何?なぜ読みにくいなまえが多いの?などなどたくさんの疑問を前編と後編に分けて調べつくす貴重な回なので、要チェックです!!

 

 

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なぜ比嘉さまは1番多いの?

沖縄県外の皆さま、沖縄で最も多い名字が「比嘉」さまだとご存知でしたか?私は知りませんでしたが、沖縄で「比嘉」さまといえばは佐藤さま並みにありふれた名字なんだとか。いくらそうは言っても「比嘉」ってどんな意味なの?なまえに使う漢字にしては珍しいな~等と不思議になるのが沖縄ネーム!一体「比嘉」さまのヒガってなんのこと?

 

実は比嘉さまのヒガには心にジーンとくる意味が込められているのです。それは何かと言うと、比嘉さまのヒガは「東」だったという説に隠されています。東とは日が昇る方角を指しますが、かつてヒガさんは日向(ひむか)さまというなまえであったと言われています。面白いのが、ヒムカという言葉が沖縄に伝わる過程でヒガという発音に変化したそうなんですね。そしてそのヒガを漢字に当てはめた結果、ヒガさまは「比嘉」さまという新しいなまえを、この世に生み出すことになったわけです。

 

また、沖縄には古くから「東御廻り」という東方への聖地巡礼を表す行事があります。首里城から見て東にある世界遺産の斎場御獄は、まさにその聖地となっており、この場所から見える久高島は琉球開祖の神様が降りた地と言われていることから「比嘉」さまのヒガは神様のいる位置を示しているとも考えられるそうです。確かに今も昔もお日様の存在は日本人にとって信仰の対象でもあり、すべての生き物が生きていくために必要不可欠なものです。「比嘉」さまは、日が昇る東に生命を感じたその心を、未来の日本人に伝えるために名字として残したのでしょう。

 

”太陽があって、豊かな恵みがある”

自然を敬う気持ちこそが東を大切にする信仰へと繋がったのかもしれませんね。

 

 

 

 なぜ難読名字が多いの?

続いては沖縄の難読名字について。皆さまは次の名字を読むことができますか?

 

大工廻さま 勢理客さま 保栄茂さま 小谷さま

 

正解は順番に、ダクジャクさま・ジッチャクさま・ビンさま・ウククさまになります。

 

普通に読めない方が多いと思いますが、実はこれも元の発音から変化したなまえなんです!例えば「保栄茂」という名字は本来「ホエモ」というなまえで呼ばれており、その由来は地名から来ているそうです。しかし、ホエモはやがてフィムと呼ばれるようになり、その後さらにビンという呼び名に変化し、今に至るのだとか。他の名字も同じような感じで、変化の過程で沖縄スタイルのなまえになったんですね。確かに沖縄の地名を名字にするとなると、それらを漢字に当てはめる段階で既に独特なものになるんだろうな~とは思います。恐らく沖縄の方にとっては、一発で名前を呼ばれることがなくて嫌かもしれませんが、普通の名字の私からしたらカッコイイですね。

 

 

 

なぜ独特な名字なの?

難読名字の他には、読み方は普通なんだけど・・なぜ変わった漢字に当てはめるの?という名字もあります。例えば田中さまが田仲さまに、上原さまが宇栄原さまに、前田さまが真栄田さまに等、沖縄ならではの表記がありますよね。これはなぜなんでしょう。

 

それには色々な説があるそうで、単純に同じ土地のなまえを区別するために作ったもの(富本さまと富見本さま)や、かつて琉球の時代には王子と同じ漢字(中城)を使用することができなかったため、少しアレンジした仲(田中さまが田仲さまに)にしていた等の興味深い歴史が感じられます。また、当時薩摩藩が和風のなまえを禁止していたことも影響し、かなりオリジナリティ溢れる名字になったという背景も。

 

言われてみれば沖縄、仲がつく名字が多いですね。それが琉球王国時代の名残なんてロマンがあって素敵です。

 

 

 

なぜ読み方が何通りもあるの?

沖縄には同じ読み方で表記が異なる名字の他にも、同じ漢字で読み方が異なるものもあります。例えば女優の新垣結衣さんの「新垣」という名字にはそれぞれアラガキ・ニイガキという読み方があるのですが、実はこれら「新垣」さまも初めはアラカチさまと呼ばれていたそうなんです。なぜ突然アラカチさまから他の呼び名になったのかというのは、昭和初期に名字の書きかえが行われた際に現在一般的に使われている読み方になったからだそうです。しかし実際の沖縄ではアラガキ・ニイガキの他にもアラカキ・シンガキという呼び方があり、昔は沖縄の方が県外へ移住する際には県外の人にも読みやすい言い方に変えていたという説もあるようです。

 

 

 

なぜ城がつく名字が多いの?

沖縄の名字には、とにかく「城」がつくなまえが多いと思いませんか?沖縄にはかつて琉球王国の王宮や政治・文化の中心地であった首里城がありますから、なにかそれに関係しているんじゃない?と大体は考えますよね。

 

ちなみに沖縄に多い名字ランキング

 

1比嘉

2金城

3大城

4宮城

5新垣

6玉城

7上原

8島袋

9平良

10山城

 

となっています。こうしてみても10位中5つもの名字に「城」がつくのですから、いくら首里城関係といってもあまりにも多すぎますよね。では、このたくさんの「城」はどこからやってきたの?という話になりますが、沖縄には遥か昔なんと400近い城が存在していたそうで、人々はそれら城を「グスク」と呼び、それはそれは大切にしていたんだとか。つまりは現在「城」がつく名字の方は、かつてグスクがあった地域の出身者ということになります。

 

そこで、なぜにそんなグスクだらけなの?という疑問がありますが、もちろんグスクといってもすべてが王宮というわけではなく、裕福の象徴をグスクと言い表していたからなんですね。かつて貿易で盛んだった琉球では、貿易船を捕まえれば富が得られるというアメリカンドリーム的な流れの中、貿易を通して多くの民が繁栄した歴史があります。そして裕福になった者たちが、その力を見せる証としてグスクが誕生し、国は多くの城ネームで 溢れていきました。

 

また、グスクにはただ単に城そのもののサイズや豪華さを表すだけでなく、 島にとって大切とされる場所も同様にグスクとされていました。 具体的には、貿易商で直接富を得るわけではありませんが、島にあやしい船が紛れ込んでいないか見張りをする場所や人の役割等も宝とされていたのです。私は沖縄のこうした心がたまらなく魅力的で、愛さずにはいられません。

 

沖縄県人にとってのグスクとは栄華の象徴でもあり、精神を支えるパワースポットでもあったのです。

 

 

 

感想

沖縄スペシャルの前編はいかがでしたでしょうか?沖縄にはいにしえから自然と共存し、愛し、信仰する心とそれらを次世代へ受け継いでいこうとする人々の魂を感じました。一方、沖縄の言葉や唄には現地の方でさえ段々と使われなくなったり、忘れられたりするものもあると思いますが、沖縄にはなんだか歴史のミステリアスな部分のヒントが多くある気がして、絶対に文化や伝統を失ってほしくないという気持ちにもなりました。

名字に関しては調べていくうちに、戦前には名字差別によって沖縄らしい名字からごく一般的な名字に改名された方々もいらっしゃった事実も知り、決して良い部分だけではないと思うと、本来誇るべき守るべきものをそうさせてしまっ時代の流れが残念でなりません。ただ、いつの世も名字にはひとつひとつに由来があり、ロマンがあります。私たちは、その自分たちのルーツとなる名字を尊び、大切にしていく使命があるということ、先人たちの教えを学び、伝えていくことが人の生きる道なんだと言われたような気がします。

 

 

沖縄前編、名字の由来だけではなく、色々と勉強になりました。次回後編も楽しみです!最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

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