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「女子フィギュア五輪2枠へ」世界選手権の感想と今後の戦い方

世界フィギュアスケート選手権2017女子シングルの結果が出ました。

 

1 エフゲーニャ・メドベージェワ ロシア 233.41

2 ケイトリン・オズモンド カナダ 218.13

3 ガブリエル・デールマン カナダ 213.52

4 カレン・チェン アメリカ 199.29

5 三原舞依 日本 197.88

6 カロリーナ・コストナー イタリア 196.83

7 アシュリー・ワグナー アメリカ 193.54

 8 マリア・ソツコワ ロシア 192.20

9 エリザベート・トゥルシンバエワ カザフスタン 191.99

10 チェ・ダビン 韓国 191.11

11 樋口新葉 日本 188.05

 12 マライア・ベル アメリカ 187.23

13 アンナ・ポゴリラヤ ロシア 183.37

 

(以下省略)

 

16位 本郷理華 日本 169.83


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http://news.livedoor.com/lite/article_detail/12876382/

 

優勝はロシアのメドベージェワ、2位3位はカナダのオズモンド、デールマンとなりました。

 

 

日本は平昌五輪2枠に

日本勢トップは三原の5位、続いて樋口が11位、本郷が16位となり平昌五輪の枠は2つという結果で終えました。日本のライバル国であるロシア、カナダ、アメリカはそれぞれ3枠確保となりました。

 

 

試合の感想

世界で勝つためにはSP、FSノーミスで揃えられる選手が必要だと改めて実感しました。また、ルールにしっかりと対応した、選手の長所を生かしたプログラムを用意することも大切だと思いました。日本はあまり「挑戦」ばかりに惑わされず一つ一つの要素の質を上げていくことに力を入れた方が良いのではないでしょうか。ロシア、アメリカ、カナダを見て勉強になったのは、代表選手の個性に偏りがなく、ベテラン選手、安定感のある選手、加点が貰いやすい選手などでバラけていることが枠とりにあたって非常に効果的だったと思いました。

 

 

あえての辛口評価

メドベージェワ…演技は素晴らしいが、実際の点数ほどの内容をしているかと考えると少し違うのではないでしょうか。また彼女の場合、ここ短期間で上半身の骨格に変化があったように思えます。今でもかなり無理な体型管理をしているようですが(顔のむくみや目の下のたるみが不健康そうで心配)、来季は少しそこら辺での調整が難しくなるのではと思います。

ポゴリラヤ…私も大好きな選手ですが、転倒が続いてしまうと諦めモードを出して一瞬動きを止めてしまうことがあるのが残念です。キスクラで笑顔をキープしようと頑張れる素敵な選手なので、リンクでもマイナスな感情を見せないようにすればもっと良いと思いました。

デールマン…ジャンプの質は文句なし、見ていて気持ちの良いスケートですが、他のトップ選手と比べるとランが多いのが気になりした。同じくPCSも他の選手と比較すると高いのではないかと思います。

カレン…ショートは美しくて感動しました。ジャンプもスピンも勢いと若さが溢れていて良いですね。ただ気になったのは、ジャンプの回転不足が見逃されていたこと。彼女が悪いわけではありませんが、試合によってはマイナスされるジャンプだと思うので、点数の方でも試合毎に大きな変動がある選手になるのではないかと推測します。

樋口…ショートは点数が思ったよりでなくて残念でしたが、3-3は素晴らしかったですね。しかしフリーではミスを克服できないまま終わってしまいました。彼女のジャンプの出来はほとんどメンタルの影響によるものだと思います。厳しいですが、今のままでは来季の枠争いが難しくなりそうです。

 

以上が今大会で気になった選手なんですが、決して嫌いな選手ではなく、むしろ光るものを持っているだけにもっとこうだったら良いなという願望を込めて辛口にコメントしてしまいました。

 

 

日本はどうなる?

続いて来季の日本勢について見ていきたいと思います。

来季は五輪に行ける選手は2名。全日本選手権は熾烈な争いが予想されます。ここで心配なのは選考基準。あり得るのが全日本選手権のみ調子が良い選手が出てきた時に揉めるというパターン。これが2枠のコワイところです。

さらにエース宮原選手のケガも今後どうなるかわからない状態で日本に「宮原」しか用意していないという事態だけは避けなければなりません。今回、三原選手のフリーの得点を見ると、もしかしたら彼女は近い未来、宮原選手の点数を超える評価を貰うなんてこともある気がします。まだ表現やステップ等で足りないものはありますが、ジャンプの質やスケーティングといった面では三原選手の方が世界と戦っていく上では強いのでは?と予想します。

しかし三原選手も病気のことがあるので三原頼りになってひとりに負担をかけることは避けたいです。宮原、三原の他にもシニアの国際舞台で活躍できる選手を何人か育てることが日本スケート連盟にとって重要な課題だと思いました。特定の選手を育てあげるより、むしろロシアのように誰が代表になってもおかしくないくらいライバル争いが激しい方が選手の成長には良いのかもしれませんね。(使い捨ては嫌だけど)

ですから個人的に来季はキレイごとなしでメラメラやっちゃって大歓迎!アスリートは悔しがってなんぼです。特別優等生なコメントをする必要もありません。卓球の平野選手が言ってたように「前は好感度を気にしていたけど、試合に勝つのがスポーツ選手。嫌われても良いんです」くらいでOK。ちょっと日本のスケート界はマスコミによってあまりにアイドル化されすぎてますからね。みんな正々堂々と勝ちに行って、納得の選考になることを願います。

 

 

今できること

私は真央ファンなので(一番はランビエールだけど)真央ちゃんに五輪に行ってほしいというのが願いですが、ケガの状態が良くならない限りは練習も満足にできないだろうし複雑です。

ここ数年の世界選手権のショートを観ていても、どの選手も本当にミスをしません。そのためには物凄く通し練習をしてきているんだろうなと思います。この練習の要となる部分が出来ないのは難しいですよね。来季どうなるんでしょう。今の真央ちゃんに五輪を目指す気持ちはあるのかな?

世界の流れに乗るにあたって今できることは、とにかく今大会の演技もそうですが、とにかくライバル勢の演技やプログラムをじっくり確認し、研究するのが良いですよね。そういった部分は連盟にも力入れてほしいな。あとはうーん、やはり国内の練習だけではどうしても限界があるのも感じてしまうんですよね。海外出せる選手は積極的に出した方が良いのかもしれません。何よりも加点を多く稼げる質の高いジャンプ、スピン、ステップをマスターできる環境がそれぞれに与えられると嬉しいです。

さいごに、枠こそは減ってしまいましたが日本女子3人は周りからの想像以上のプレッシャーの中で頑張ってくれたと思います。選手の気持ちを考えると胸がいっぱいになりました。今季辛かったこと、苦しかったこと、嬉しかったこと、成長したところすべてを来季へのバネにして次に繋げていってほしいです。

 

皆さん本当にお疲れさまでした。感動をありがとう!来季も笑顔で会いましょう!