オオカミのとおぼえブログ

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宮原知子 世界選手権欠場の騒ぎから3つの疑問

先日、宮原知子選手が股関節の疲労骨折により、平昌五輪の枠取りがかかる世界フィギュアスケート選手権を辞退しました。

 

これにより枠取りに対する不安視から宮原選手に対し厳しい目を向けられる方もいます。確かに今の日本は宮原選手なしでは3枠確保には難しい状態です。しかしながら中には「だからと言ってこの意見はいきすぎではないか?」と思うものもチラホラ…。今回ネットで浮かび上がった数々の意見から私が疑問に感じた点を書いていこうと思います。

 
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その1 「世界選手権を欠場したなら五輪代表になるべきではない」について

数々の意見の中に、枠取りに貢献しないのなら五輪代表になるべきではないと言うものがいくつかありました。

 

この理論なら平昌五輪の代表は、来季に決めるまでもなく今現在で世界選手権の代表に選ばれている選手がそのまま出場することになります。つまり来年の五輪代表選手は今季で決めればいいという何とも早すぎる選考なんですね。

 

私はどう考えてもこの意見は行き過ぎだし、賛成できません。確かに代表枠というのは前年の選手が頑張ってくれて確保したものではありますが、次の年に代表に選ばれるのはそのシーズンで結果を出せる選手であるべきだと思います。

 

もし上記のような理論が通るなら、そもそも今季の枠は宮原選手が取った枠でもあるので矛盾しています。

 

個人的に代表選考というものは人気や感情や情けではなく、完全なるその時の実力で決めるべきだと思います。もちろん今活躍している選手でも来季不調に陥ったり、ケガでベストを尽くせないなら選ばれるべきではないとも思います。

 

 

その2 「骨折くらいなら出場すればいい」について

他の選手は骨折してても出場していたとか、どの選手もケガをしていて当たり前だという意見もありました。

 

しかし、それはケガの部位や程度にもよるので他の選手と比較することはできません。

 

以前私もマラソンの大会前に大ケガをしてしまい医師から「腕が上がらなくなるかもしれません」と言われたことがありました。その時は長期の安静を強いられ、動けるようになってからもしばらく腕を使わない生活を求められました。一度は厳しい状況にあったものの周りの協力や環境、そして治療の甲斐もあってか、肩の方はいまだに違和感が残りますが腕はきちんと上がるようになりました。

 

しかしいくら完治したといっても運動する時には、ケガをする前と後ではケガによる影響は大きく感じましたし、それにより悔しい思いをしたこともたくさんありました。

 

よくメディアでは、痛みに耐えながら頑張る姿は美しい!スポ根こそ美しい!みたいな話を作り上げますが、何でもがむしゃらにやれば良いというものではありません。むしろ過去の無理が一番大切な試合に影響してしまったら意味がなくなってしまいます。

 

私は今後の選手生命にかかわるくらいなら、きっちりと完治するまで休んだ方が良いと思います。幸い今は五輪シーズンではないので無理をする必要もないのではないですか。

 

羽生選手が過去にケガで試合やアイスショーを欠場した時も「フィギュアスケート人気を引っ張る立場の人間としてどうなの」的な責任を押しつける意見もありましたが、基本的に選手は消耗品でもお金稼ぎの道具でも何でもなく、大事な場面で結果を残すことが仕事だと思うので、アイドル扱いして売り出す方がおかしいのです。

 

日本では全試合に出場し、その全部に好成績をおさめることを求められますが、時には大事な場面でピークを合わせるために他の試合を欠場する選択肢があっても良いと思うのです。

 

むしろ後輩にとっては先輩が無理をしない前例を作ってくれた方がやりやすいのではないかとさえ思います。

 

おそらくケガをしたまま出場して結果が出せなければ、それはそれで叩かれるんだと思います。それならきちんと治療した方が選手のためになると私は思います。

 

 
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その3 「エースなのにケガをするなんておかしい」について

まず練習がハードだからケガするんだ!エースとして自覚が足りない!みたいな意見もありますが、ケガはどの選手にもありますよね。今は枠取りの重圧が宮原選手ひとりにかかり、今季結果を出すためには何としてでも短期間でジャンプやステップの修正を余儀なくされ焦っていたようにも思えます。それがケガの原因のひとつにもなってしまったのではないでしょうか。もちろん疲労骨折を招いてしまうほどの練習には見直しが必要であるのも事実です。

 

また、痛みがある中出場したファイナルや全日本、そしてアイスショーの背景には何となく出来上がっているフィギュア界暗黙の「痛みくらい誰でもあるのだから我慢しろ」という雰囲気が、宮原選手と限らず他の選手の間でも通常化しているというのも少なからずあるような気もします。選手自身が無理を無理と思っていないのかもしれません。これはコワイですね。(あくまでも、そういうこともあるのではないか程度の話です)

 

結局、今日本を五輪に導いてくれるのは宮原選手しかいない状況の中で、周りもギリギリまで出場に向けて期待をし様子を見ていたんだと思います。

 

周りも最初は無理をさせても枠のために出場させる方向だったのがもしれません(ケガの状況に関して詳しいことは医者やご本人しかわからないので何とも言えませんが)

 

ただ欠場は行き当たりばったりの決断ではなく、苦渋の決断だったと思います。

 

疲労骨折くらい一ヶ月もじっとしてれば治るなんていう人もいますが、実際はそんな簡単なことではありませんよね。練習を完全に休んだら休んだで、それだけの練習量が必要になるし、そうなればまたケガした部位にも負担がかかります。

 

そうなると早めに欠場すれば良いとなりそうですが、そしたらそしたで痛みが出る程度ならエースとして出場すべきと言われちゃうんでしょう。

 

 

このように騒がれるのも、もとは宮原選手以外に世界と枠を競い合える選手がいなかったというのが大きいと思います。

 

しかし、だからといってもう2枠だ、無理だと投げやりになるのはあまりにも悲しすぎます。

 

現実を見ると厳しいのは分かりますが、そんなことを言われながら世界選手権へ出場する三原・樋口・本郷選手たちが気の毒です。

 

今はこの3選手を信じて送り出してあげませんか?

 

本番では何があるかわかりません。

 

もしかしたらミスをしない宮原選手が不在の中では、ひとつもミスはできない!という緊迫した試合の空気が変わり、油断が出るかもしれませんよ。(他人のミス待ちはダメだけど運も必要)

 

樋口選手はまりんちゃんの200点超えを見てメラメラしてるかもしれないし、本郷選手だって今季このままじゃ終われない!と爆発するかもしれない。

 

コストナーの登場でロシアのPCSはやっぱちょっと高過ぎたねーとかで低くなるかもしれないし、アメリカ勢もカナダ勢も日本と同じようにかなり緊張してるはず。

 

全部日本の都合の良いように妄想しちゃってるけど、とにかく信じるしかないですよね。

 

三原舞依ちゃんにはプレッシャーとかあまり考えずに自分のために滑ってきてほしいです。

 

さいごに、アスリートにケガはつきもの。誰しもどんな状況であれ試合には出たいのが当たり前だと思います。それでも、でれないということは選手自身にとっても苦しい決断です。

 

きっと五輪に3人出たとしてもメダルなしでは出場した選手は批判されるし、2人出てもメダルがとれれば称賛されるんだと思います。

 

五輪まであと1年。ファンにはただ見守ることしか出来ませんが、どの選手が選ばれても日本中で応援できると良いなと思いました。

 

 

※今回はあまりにもちょっと極端すぎるのでは…と感じたものに対して書きました。不快な点があったら申し訳ありません。