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血液型で体質は違う!性格診断に科学的根拠なし B型を被害から守る

少し前まで世の中では血液型診断なるものが大流行しました。本やネットでは血液型別の性格が紹介されたり、TVでは幼稚園児を血液型別に分けて実験させたりするほどでした。

 

しかし、そんな血液型ブームが加速する中で、一般的に「良い」とされる血液型と「悪い」とされる血液型に分けられ、時には「悪い」とされる血液型の人たちに対して差別的な言動が飛び交うようになり問題になったことも記憶に新しいですよね。その後、血液型診断は人々から避けられ出し、すっかり姿を消しましたが、そもそも血液型診断は日本国内でしか使われていない何の科学的根拠のないものでした。

 


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血液型により体質が違う?

謎の血液型ブームが下火になってから数年が過ぎた頃、2017年3月14日付けの英紙「Daily Mail」にて、またまた関心を集めるようなニュースがありました。それは「血液型によりなりやすい病気が科学的に判明した」というものです。大まかな内容は

 

「O型はマラリア胃がん、肝臓がんになりにくく、また、血栓もできにくく認知症にもなりにくい」「対してB型は血栓症を患いやすい」

 

という、とにかく様々な病気に「なりにくい」O型健康説です。

 

さらに、血液型は女性の妊娠にも影響し、O型の女性よりA型の女性の方が妊娠しやすいという結果まで出ているとのこと。

※ちなみにイギリスの血液型の割合はA型44%、O型42%、B型10%、AB型4%となっています。

 

上記の内容についてコメント欄では「O型が一般的に多いため、よりそのような問題に関連しているのでは?」と意見されている方がいたり、「O型でもがんを患っている」「O型でも子だくさんだ」という方もいらっしゃいました。

 

驚いたのは血液型別に性格を判断する人はいなくても、血液型別に食事を合わせている人が結構いたことです。

 

私個人としては何の医学的知識もありませんが、血液型によって体質的に弱い部分を公表されるなんて恐ろしいなぁと思いますね。ただこのような結果が出されたからと言って、ひどく心配をする必要はないと思います。体質は血液型だけが決めることではないと思うし、それだけが人生を決めるわけではありませんからね。

 

むしろ気になるのは、このようなニュースに触れた人の中で「体質に違いが見られるなら性格にも科学的根拠で判明できるものがあるのでは?」という考えを持つ層が再び現れ、血液型による差別が復活しそうなことです。

 

 

血液型と性格

長くなりましたが、ここからが本題「なぜ特定の血液型だけが叩かれるのか?」になります。

 

そこで過去に洗脳されるように日本中で流された血液型別性格の説明なるものを簡単にまとめて見ました。

 

【A型】
協調性抜群で気遣いができる誠実な人。キレイ好きで真面目さん。

 

【O型】
社交的で人気者。行動力もあって、おおらか。負けず嫌い。

 

【B型】
自己中心でマイペース。時間にルーズでトラブルメーカー。素直。

 

【AB型】
変人でクール。こだわりがある。唯我独尊。天才肌。

 

 

一般的に言われているのがこんな感じだと思います。見てみるとわかりますが、比較的A型とO型は好意的な印象がある一方でB型とAB型はやや悪い印象で捉えられがちなことがわかります。

 

そしてこれら4つの中でも際立って悪い印象なのがB型です。褒め言葉として使われるのも、何でもズバズバ言うのは素直だからだね、からくる「素直」くらい。

 

待て待て、血液型でそんなに人格が違うのかい?というくらいの扱いに私は疑問を抱くレベルであります。たまに「私はB型好きだよ、ノリがいいし」とか上から目線のわけのわからない報告をされたり、好きなように言われているB型さん。あれ?前に誰か性格には生まれ育った環境が大切とか言ってませんでした?人の性格が血液型だけで決まるなんて驚きですね。

 

 

少数派が叩かれる


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そもそもB型やAB型って他の血液型に比べて少ないですよね。B型は少数派であることから多数派から叩かれるという現象が起きていることも事実だと思います。特に日本で血液型診断が流行った背景には「みんな一緒が良い」が美徳とされる日本で、少しでも違うものに対する特集が過剰反応されてしまったことも考えられるのではないでしょうか。

 

血液型が人を作るのなら歴史上で起きた数々の悪い出来事は、世界的に多数派の血液型の人たちのせいなのか?となりますよね。もちろん、そんなことありえません。

 

人というものは血液型なんかがすべてではありませんし、人付き合いとは、すればするほど人の本質はそんなところでは見えてこないものです。

 

 

血液型ではなく個人に目を向けよう

そうは言っても、もしかしたら何年か先に「血液型は性格に影響していた!」なんてことも証明されるかもしれません。しかし人間関係の中で、合う合わないを血液型のせいにするだけではなく、自分の至らなさや相手を受け入れることも大切だと思います。また、我慢するだけではなく、きちんと相手に自分の意見を伝える能力を持ち合わせることも同じように必要です。

 

それでもこの人とは合わないわ、嫌だわ!という時は自身の良き理解者である親しい人と過ごすして気分転換をすることで、普段のストレスを上手に解消したらいかがでしょうか。

 

誰しも苦手な人はいるものですよね。自分の周りに、考え方が真逆すきで理解できない!という人もいるでしょう。

そういった人たちに対して不満が募った時に、日本人にも自らの口で相手に意見が言えるような空気が多少あるといいと思います。苦手な人をどうにかしたい材料に血液型が使われてしまうのは残念なことですからね。

 

 

さいごに

血液型が体質に何らかの影響を与えていることが分かり、それにより医学が発展することは嬉しいことです。O型が病気に強いなんてのは他の血液型からしたら羨ましいですね。日本人は長寿ですが健康寿命は短いと言われていますから、健康のまま人生を送れる率が高いなんて凄いです。

 

しかしながら血液型を含め、人種別犯罪率やIQテスト関係などでもそうですが、たった数種類しかないカテゴリーの中で一定の人にネガティブな印象を植え付けてしまうような内容は、誰かを生きにくくしてしまう危険性もあります。

そうならないためには区別から差別へと流れてしまわないように、結果だけに左右されず様々な視点から問題を読み取り、判断する能力が必要だと思います。

 

さいごに、それでも「血液型批判されてイヤ~」「俺は血液型診断はあってると思うね!」という方へ。それならもう、

 

A型は「いい人」B型は「正直者」O型は「社交的 」AB型は「芯の強さ」

 

つまりポジティブな部分だけを拾って信じてみてはいかがでしょうか。相手の受け入れられない部分については、粗を探せば探すだけ疲れてしまうものです。もとは違う人間ですから深入りせず「生き方・育ち方」が違えば考えも違うのだなくらいに思って上手く心を整えましょう!誰かを憎む自分より、人に優しい自分を愛してあげてください。

 

 

以上でおわりになります。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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