オオカミのとおぼえブログ

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2020TOKYO みんなの応援計画 87歳のサムライガイドなど

2017年2月24日にNHK Eテレで放送された「2020 TOKYOみんなの応援計画」のまとめと感想になります。

 

あらすじ

2020年の東京オリンピックまであと3年と気運が高まる中、その日に向けて動き出している様々な人たちの取り組みをご紹介します。今回はサムライ姿で京都を案内する87歳のジョーさん、初めて漢検1級に合格したアメリカ人、そして世界に盆栽の魅力を伝える親方の以上3名に密着しました。

 

 

1 京都の名物サムライガイド
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とある日のAM10:00、京都市役所前。そこに一人の男性が現れた。立派なひげにちょんまげ、そして侍の格好をしたその人物の名はジョー・岡田(87)。彼は京都で外国人観光客向けに"クール・京都・ウォーキング・ツアー"なるものを行うツアーガイドをしている。このツアーは京都市役所~出町商店街までの5kmを5時間かけてひたすら歩くというもの。この日も6ヵ国から12名の参加者がおり、たいへん人気があるツアーのようだ。

最初に一行が訪れたのは自転車の駐輪スペース。毎月2,800円払えば駐輪場をレンタルできるという機械式の地下駐輪場だ。いかにもな日本的テクノロジーに興味津々な参加者たちはガイドブックには載っていないスポットに喜び写真撮影をして満足そうにしていた。

続いてやって来たのは寺町通り。ここでは古書店で掛け軸を見たり、老舗の墨屋で書道教室を楽しめるしくみになっていた。ここで面白いのが、古書店では真面目に日本文化を学べるのに対し、墨屋の書道教室ではジョーさん直々の指導のもと、一人一人が日本語で自分の名前を書き、下手だと容赦なく「B-」という評価をもらえるというシュールな体験ができることだ。こうした参加型・体験型ツアーもこのツアーの特徴であり、外国人観光客の間では人気らしい。

ちょっと小腹が空いたのでしばしの休憩を兼ねて、いなり寿司ならぬ"いなり串"を食べることに。実はこれもジョーさんがツアーのために予めお店に頼んで用意した特別メニュー。また、ちゃんと喉を潤すために日本酒まで用意してあるという心遣いだ。

 

ジョーさんは戦後まもなく米軍キャンプで働いており、そこで出会ったアメリカ人夫婦に気に入られ、彼らと一緒に渡米した。そこでは運転手として働き、帰国後は通訳案内士の免許を取得した。最初は大手旅行会社の専属ガイドをしていたのだが40代で独立し、現在に至る。侍の格好をしているのは、アメリカにいた当時、たくさんの人から侍について聞かれたため、こうした人々の関心に応えたいと思ったから。ちなみに現在このツアーのプログラム中にもジョーさんによる成功率8割の"空中リンゴ切り"という刀さばきを披露するコーナーがある。

京都御所を観光し、時刻は早くもPM3:00。ツアーの最後はみんなで食事をとって終了になるのだが、何とこの日、ジョーさんはごはんを注文し忘れてしまい慌ててスーパーに駆け込んだ。用意したのは寿司と商店街の方が作ってくれた揚げたてのコロッケ、そしてビール。ベジタリアン用には野菜のみを使用した太巻きもある。

最後は酔っぱらっていたこともあり(?)少々ミスもあったが何とかギリギリセーフで無事にツアーは終了した。そして参加者たちの感想からは好評さが窺えた。

そんなジョーさんの目標は、2020年東京オリンピックまで現在の状況をそのまま保持して、ツアーを行うこと。

 

~ちょっとどこか自由なジョーさん。ツアーのおわりは商店街の真ん中で三三七拍子をして解散するんですよ。面白いですよね。お酒はほどほどにしてこれからも長生きして頑張って欲しいです!~

 

 

2 漢検1級 漢字オタクのアメリカ人
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静岡県浜松市にいる強烈な漢字オタク、ブレット・メイヤー。彼は合格率1割以下の漢字検定1級をアメリカ人で初めて合格した強者だ。突然だがあなたは次のカタカナを漢字で書けるだろうか?

 

ショウジョウヒの衣装が美しい。

 

私はそもそもショウジョウヒの意味すら知らない。なんとなくキラキラした星っぽいイメージだろうか…と思っていたが正解は微妙に近く「猩猩緋」と書くらしい。ショウジョウとは架空の赤毛の猿のことで、緋とは赤色のことを言うらしい。つまり猩猩緋とはワインレッドに似た赤のことを意味する。こんな問題をスラスラ解き、説明していくメイヤーさん。彼はなぜこんなに漢字に詳しくなったのだろうか。

メイヤーさんは子どもの頃から大のアニメオタクで日本に興味を持っていた。大学時代には来日し、多くの日本文化に触れたその中で、出会い魅了されたのが漢字だった。すっかり漢字にハマったメイヤーさんは猛勉強の末、4年前に漢検1級に合格。今では「漢字はアート」と話し、昨年には外国人向けの漢字解説本を出版したり、漢字の素晴らしさを伝える役目として、ラジオでは"声だけで漢字の魅了を伝えるコーナー"を担当したりとその活動の幅を広げるまでに至る。

1月某日。メイヤーさんはこの日、外国人に日本語を教えるボランティアに向けての講演会を行っていた。ここでは外国人に漢字を教える方法をレクチャー。その内容はとても独特なものだった。例えば「敬虔(けいけん)」という漢字を覚える時に、ストーリーを浮かべるという考え方を用いると暗記が楽になると言う。敬虔の虔という字には虎と文という字が合わさってることから"あの虎は文字が読めるの?尊敬する!"という風に覚えれば外国人にとっては学びやすいという日本人からみたら思いもよらない斬新な発想だ。

メイヤーさんがここまで熱心に活動する目的には、外国人は漢字が大好きだけど変な意味のタトゥーを入れたり、Tシャツを着たりしているため、彼らがきちんと欲しい意味にあったものを選べるように自らの知識を生かしていきたいという思いがあるからだ。

 

~ここまで一つのことに夢中になれるのは素晴らしいことだと思いますね。もちろんその努力も。ちなみにメイヤーさんは手裏剣打検定の下忍も取得しているそうです。今後のさらなるご活躍を期待しています!~

 

 

3 世界のBONSAI親方


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東京都江戸川区。そこには外国人から人気の盆栽美術館がある。ここにはおよそ1000鉢の盆栽があり、一番高いもので1億円の価値があるという。親方の名は小林國雄。園芸農家に生まれた小林さんは20代の頃、盆栽の世界に魅了されたことから独学で盆栽を学び、41歳の時には内閣総理大臣賞を受賞したというまさに盆栽界の巨匠だ。今では海外で多数の講演を手掛け、自身の教室には世界各国から弟子や生徒が集まっている。

小林さんの1日はAM5:00から始まる。早起きをして初めに行うのは薪割りだ。寮生活をする弟子たちのために部屋を暖めるのだ。

AM10:30 弟子たちが起床し全員で朝食の準備をする。このように生活を共にすることで日本文化に大切な"気配り"を学んで欲しいという狙いがある。

朝食後はいよいよ教室のスタート。日本のわびさびを通訳を通し、言葉と実践で学んでいく。盆栽に必要なのは長い風雪を耐えた心を表現すること。余分な枝を切り取り、針金でうねりを出すことでそれらを生み出していく。こうした作品は長い年月をかけて草が生え、形を変え、完成されていくため自然そのものの美を感じる心を持つことを何よりも学ぶ必要があるようだ。

ちなみにここでの修行を終えると作業場に自身の名前が書かれた板を掲げてもらえるが、その逆は波紋と書かれたコーナーに名前が載ってしまうので入門したい方は覚悟をした方がいい。

そんな小林さんの目標は東京オリンピックで盆栽を飾り、独特な日本のわびさび、日本ならではの文化を選手に見てもらうことだ。

 

~確かに盆栽はオリンピックの緊迫した空気の中で、自然の持つ強さや威厳を放って選手に良いインスピレーションを与えてくれるかもしれませんね。そんな小林さんの思いが届くことを願います!~

 

 

感想

今回紹介された3つのストーリーはどれも面白かったです。サムライガイドのジョーさんはビール片手にツアーしていたり、87歳で5時間歩き回ったりと何ともタフすぎて凄いと思いました。でもいいですよね~元気なおじいさんって。私が同じ年だったらきっとそんなに歩けないだろうし、そもそも80まで生きれるんだろうかというレベルです。目標を持って、日々刺激を受けている人は、自らの人生を存分に謳歌できているからこそパワーに溢れ、輝いているんだろうなぁと感じました。好きなことをとことんやるということは一番の健康の秘訣かも。

 

また漢字オタクのメイヤーさんにも同じパワーを感じました。私なんて漢検といえば学生時代に取った準2級だけですよ(笑)しかもその動機は内申書に何か書ける資格があると良いという典型的なあるあるパターンで取ったもの。しかも携帯やスマホが出てきてからは日本人なのに漢字なんて凄い勢いで忘れてますから!私よりメイヤーさんや厚切りさんの方が詳しいんじゃないかと思われます。

メイヤーさんを見て私には、何か好きなもののために受けた資格なんてないなーと、ちょっぴし思いました。一度江戸時代についての検定を受けてみようと思ったこともありましたが、教材を集めるのが面倒で辞めちゃったんですよね。だから好きなものがあって、それにとことんハマれる行動力って羨ましいです。

 

盆栽の小林さんも独学で盆栽学んであそこまで花開くなんて、やはりこれも行動力なんだなと決定的に思いました!ここの美術館って以前Youは何しに日本へ?で紹介されていたところですよね?多分。日本文化を伝える仕事ってとても魅了的で、その度に自分も何かを伝える人になりたい!と思いますが、いつも思うだけで終わっちゃうんですよね。そこが成功者と凡人の違いか、なんて(笑)いやいや、でも今回そんな小林さんや、87歳でも頑張るジョーさん、異国から本国の人間より漢字を極めたメイヤーさんを見て少しは何かをチャレンジしてみるのもこわくはないのかも?と思ったので、まずはその気持ちを大切にしていきたいですね!

そんな風に考えたら目標を立てたくなりました。何をどうしようか…まず探すのも目標です。漠然と何かをしたい時や頑張っている人を見て自分も変わりたいと思ってる人がいたら一緒に頑張りましょう!

 

おわりに、2020年、東京オリンピックに向けて動き出している人たちの夢が叶うよう応援しています。ファイトー!

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。