オオカミのとおぼえブログ

主にフィギュアスケート、BSやNHKの歴史・紀行番組について書いています。オオカミだけど一匹じゃないブログ目指します!

メディアから見える北朝鮮の真実とは

 最近テレビでは北朝鮮について様々な報道がされています。今回はその中で、私が感じたことや印象に残った内容をまとめて紹介したいと思います。


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突然ですが、皆さん「太陽の下で―真実の北朝鮮―」という映画をご存知ですか?

 

 

あらすじを載せると…

8才のジンミは模範労働者の両親とともに平壌で暮らしている。ジンミは金日成の生誕記念「太陽節」で披露する舞踊の練習に余念がない。エリートの娘を持った両親は仕事仲間から祝福を浴び、まさに“理想の家族”の姿がそこにはあった。ところがドキュメンタリーの撮影とは名ばかりで、“北朝鮮側の監督”のOKが出るまで一家は繰り返し演技させられ、高級な住まいも、親の職業も、クラスメイトとの会話も、すべて北朝鮮が理想の家族のイメージを作り上げるために仕組んだシナリオだった。疑問を感じたスタッフは、撮影の目的を“真実を映す”ことに切りかえその日から、録画スイッチを入れたままの撮影カメラを放置し、隠し撮りを敢行するが…。

引用元 「太陽の下で―真実の北朝鮮―オフィシャルサイトより」http://taiyouno-shitade.com

 

この映画は、ヴィタリー・マンスキー監督による北朝鮮平壌で暮らす人々の日常生活を追ったドキュメンタリーなんです………と言いたいところなんですが、実はこの映画には、あらすじの通りある秘密が隠されています。

 

それは当初、平壌で暮らすある家庭の日常を撮影しようとした時に感じた様々な違和感から発覚しました。

 

映画の撮影中に何度も北朝鮮側からNGを出され取り直しを要求される家族たち…。実際にはありもしない嘘の設定と、ドキュメンタリーのはずなのに何故か用意された"台本"の存在。

そんな奇妙な光景を目の当たりにしたマンスキー監督は、ドキュメンタリー映画を撮影する予定を中断し、急遽この不自然な撮影現場の様子を伝えるため隠し撮りをしたのがこの「太陽の下で―真実の北朝鮮―」になります。

 

 

8才の少女ジンミちゃん

映画に出演する8才のジンミちゃんは北朝鮮の"エリート"と言われる「朝鮮少年団」の一員です。ジンミちゃんのお父さんもまた、北朝鮮では超エリート層しかなれない"ジャーナリスト"という職業なのですが、映画では北朝鮮側の演出により職業:縫製工勤務と変えられ、同じくお母さんも乳製品工場に勤務していることにされています。なぜこのような嘘の設定にされるのかについては、"北朝鮮ではエリート層の上流階級でなくても、こんな裕福な暮らしができるんだよ"と言う国力をアピールするためと言われています。

映画には、家族3人で食事をするシーンがあるのですが、そこではお父さんがキムチの偉大さを語り、それに対してジンミちゃんも反応するという流れがあります。しかしこのシーンの台詞は何とも不自然で「キムチは朝鮮固有の食べ物だ」とか「1日に必要なビタミンが全部含まれている」とか「老化やガン防止にもいい」などというようなとにかくキムチは素晴らしい食品だという内容が含まれています。さらにこのシーンでは撮影中に何度もNGを出され、もっと楽しそうに笑いながら会話するように求められるのです。

 

日本で言うと納豆やわさびを食べながらお父さんが「納豆は健康に良くて偉大だね!」とか、娘が「わさびには殺菌作用が含まれているんだよ」と会話し、笑いが広がるのが日常の食卓風景だということです。和食は素晴らしいものとアピールしなさいと強要されているみたいなものです。これが家族団らんのシーンと言えるのか…。

 

これはまだほんの一部分で、例えばジンミちゃんのお母さんが勤務する工場では、撮影中に職員全員が満面の笑みで祖国のために働く喜びを表現することを求められ、北朝鮮当局の合図と共に全員が無表情から一転、精一杯の作り笑顔を浮かべる胸が痛くなるようなシーンもあります。

また8才のジンミちゃんも"本当はケガなんてしていない友達"のお見舞いに行くシーンなんかを撮られたりしています。

 

 

最後の涙の意味は?

こうした撮影が1年続いたある日、1回だけ北朝鮮当局の監視がつかない日がありました。マンスキー監督は、すかさずジンミちゃんに「将来に期待することは何か」とインタビューを取るのですが、ジンミちゃんは言葉につまり目から涙がポロポロ溢れ出てしまいます。やっと出た言葉は北朝鮮でお決まりの忠誠心を表す言葉だけでした。

 

 

演技でできた世界

ジンミちゃんの最後の言葉はもちろん本音ではなく、国から強要された忠誠に過ぎません。以前何かの番組で見た北朝鮮の取材でも、監視がない場面では北朝鮮の人たちも普通の会話をして盛り上がっているのですが、いざきちんとした撮影に切り替わると、私たちが普段目にする北朝鮮の決まり文句「我らが同志偉大なる将軍様は~」と語り出すんですよね。あれはもうそうしないと、この国では生きていけないという本能で演じているのでしょうね。北朝鮮では10才くらいになると自己批判をしたり互いについて批判しあうといったシステムがあり、そこで相手に「忠誠心が足りない!」と指摘されると、それはもう大変なことになるそうです。

 

 

脱北者の現在

こうした環境の中から耐えられず脱北する者も後を絶ちません。かつて脱北者と言えば貧困の餓死状態から死にもの狂いで逃げてくるイメージでしたが、現在は北朝鮮の中でも富裕層がブローカーを使い脱北するケースが多いそうです。

なぜそんなことが出きるのかというと、国境警備員たちも日々生きていくための食料を確保するためにはお金が必要で、こういった脱北者からのお金も重要な賃金になっているからなんですね。北朝鮮はあのパレードで有名な兵士たちでさえ栄養失調だそうですから生きていくためには何かしら行動しないといけない状況であるとも言えます。これでも一応食糧事情はまだマシになったそうなんですが…国の兵士までがそんな生活をしているなんてあまりにも過酷過ぎますよね。

 

また、悪質なブローカーにより中国に送られ望まない結婚をさせられる女性も多くいます。結婚後は奴隷扱いをされ暴力を奮われて、出産後に逃げ出す人もいるとか…。

中には脱北できずに国に忠誠を誓えないまま暮らす人もいます。そのような人の本音が知られてしまえば強制収容所が待っていることも恐怖の一つです。

 

 

北と南の統一

北朝鮮の数々の問題について韓国はどう思っているのでしょう?金一族が操る崩壊した国家とは距離を置きたいのでしょうか?中には同じKoreaで恥ずかしいなんて口にする人もいます。それとも南北が統一すれば偉大な国になる!と思っているのでしょうか?

統一についてはドイツでさえ長期の困難を強いられたのですから、こちらがもしそうなれば、ドイツとは比較にならないほどの困難が待っているでしょうね。そもそも北と南ではもともと民族が違うんじゃないか?というほど今は見た目も思想も全く別に思えてなりません。

 

反日教育に関しては韓国の方が一般国民レベルで浸透、洗脳?が酷い気がしますが、北朝鮮はトップと国民の間では既にかなりの差があるように感じ、韓国ほどの勢いはないように思えます。果たして脱北した人たちは韓国に馴染むことができているのかも疑問なところであります。

 

 

まとめ

金正男暗殺により世界中が揺れている今、この先北朝鮮はどうなるんだろう?と思いながら今回、数々の報道をもとに感じたことをブログに書きました。

正直、北朝鮮の話題が出る度に思い出すのは、横田めぐみさん含める拉致被害者のことです。子どもの頃に偶然横田さん夫妻による拉致被害者の署名活動を目にしたことが印象に残っているからなのか、その時から何だか他人事には思えず、ずっと気になっている問題でもあります。総理大臣が変わる度に何とかならないかと思いますが、年々国の状況は悪化し、難しくなっていくのが現状です。そして今回の暗殺ニュースを聞いて、ますますこの問題が遠のいていくような気がします。横田さん夫妻もかなりご高齢になっています。何とか拉致被害者の問題が1日も早く解決することを願います。

 

今までは「拉致とミサイル実験してくる国」くらいの感覚で、国民については深く考えていなかったのですが、想像以上の環境がそこにはありそうです。

果たして自由が良いことなのか、そうではないのかは分かりませんが当たり前の幸せとは何かを改めて考えさせられるテーマであると感じました。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。