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韓国 過熱する"少女像"―初めて語る元慰安婦たち―【クロ現】


本日は、NHK総合で2017.1.24に放送された「クローズアップ現代+ 韓国 過熱する"少女像" ―初めて語る元慰安婦たち―」の大まかなまとめと感想を書いていこうと思います。

 

まさにリアルタイムで話題になっているこの慰安婦問題。まずはその経緯から見ていきましょう。

 

 

慰安婦問題の経緯

 
1965年 日韓国交正常化にて「完全かつ最終的に解決」
 1991年 元慰安婦 謝罪と賠償を求め提訴
 1993年 河野官房長官談話 政府の謝罪と反省を示す
 1995年(~2007年) アジア女性基金設立 元慰安婦に償い金などを支給
 2011年 韓国の憲法裁判所
「日本政府と交渉しないのは違憲
 2015年 日韓合意

 


合わせて日韓合意についておさらいしてみます。

 

 

日韓合意(2015年12月)

・日本政府は責任を痛感 おわびと反省を表明
・元慰安婦の支援を目的とした韓国の財団に10億円拠出
・最終的かつ不可逆的に解決されることを確認

 

と、日本政府は過去に何度もこの問題に対し、解決を求めようと動いてきましたが、その度に韓国側の反発により話は振り出しに戻っていました。そうしたことから2015年に、これまで全てのいざこざは「完全に終わりにしよう」と世界中の前で約束し、日韓合意を結んだのです。しかし、その合意から少しも経たない間に韓国国内から「合意を破棄しろ」と言う意見があがっているのが現状です。

 

実はこの合意には、元慰安婦の46人中34人が受け入れの意向を示していました。しかし、韓国社会ではこれらを国民には伝えず、合意に賛成した7割よりも少数派の意見ばかりが大きく報道されているのです。

 

今回番組では、身元を特定されないことを条件に、元慰安婦の方とそのご家族から取材を受けさせていただけることになりました。

 

 

自分たちの思いを政府はわかっていないのではないか?

取材に協力してくれたのは、太平洋戦争中に東南アジアの戦地に送られた元慰安婦のおばあさんとそのご家族。おばあさんは今でも日本語を話し「何でもできるよー」と陽気に答えてくれますが、実は今現在、認知症を患っているため番組スタッフが問いかける内容にも理解できていないとご家族は話します。しかし、おばあさんが元気だった頃の"何らかの補償を受けることが叶ったら、それ以上は望まない"と言う意見を汲んで、今回家族はこの合意の受け入れに至ったそうです。

 

「今はもうお金を貰っても意味がわからない…もっと元気な時にしてもらえていたら…」

 

とご家族は語ります。しかし、このご家族にとって一番の悩みは韓国社会の目です。韓国内で合意を口にすることなど決して許されません。お金を受けたとったことが世間に知れたら子孫の代まで、"あそこの家には元慰安婦がいた"と差別され続けるのです。

 

 

置き去りにされた合意

さらに、旧満州に連れていかれたという元慰安婦の方にも話を聞きに行きました。この方は「慰安婦が苦労してきたことを世間の人たちは分かっていないのに、あのようなこと(※少女像をめぐる騒動)をやっています。私はお金を返したくないのに、返せと騒がれるのです。

」と自分たちの思いとは裏腹に世論が動いていることに、やりきれない思いであることを語ってくださいました。

 

 

少女像をめぐる動き

ここでおばあさんも危惧された※少女像をめぐる動きについて、振り替えってみます。

 

2011年 ソウルの日本大使館前に少女像を設置

 

2015年 日韓合意

 

2016年(12/28~30) 釜山の日本総領事館前に少女像を設置

 

韓国のこうした合意破りの動きから日本政府は大使らを帰国させたり、スワップ協定の交渉見送りなどの対抗処置をとりました。しかしそれでも韓国政府はこの動きを現在も尚、止められないという状況に陥っています。その背景には朴槿恵大統領による政権スキャンダルが隠れています。

 

スキャンダルが次々と明らかになる中で国民の怒りが噴出し、これまでの朴政権での政策全てを否定しようという空気が広まりました。さらに、メディアまでもがそれを煽っているため韓国政府は完全に国家間の合意と世論との狭間で対応に苦しんでいます。

 

では、こうした世論の動きに乗っている人たちの意見を聞いてみましょう。

 

答えてくれたのは、少女像を設置した学生グループの一人、マ・ヒジンさん。日韓合意について聞いてみました。

 

「日韓合意に成果があったとは思えません。被害者は日本政府に金や慰めを求めているのではなく、この問題の事実を歴史的・法的に認めることを求めています。」

 

彼女には、さきほどの元慰安婦の方の声はどう聴こえるのでしょうか。

 

一度は撤去された少女像も、その様子がメディアに流されたとたんに世論はヒートアップ。その2日後に再度少女像が設置されました。さらに、合意については一年前は43.2%が評価していたのにもかかわらず、今では50%もの国民が合意を破棄するべきだと訴えています。

 

こうしたヒジンさんらの撤去反対運動や、朴槿恵大統領の弾劾デモなどに対して政府が、弱腰になり言いなりになってしまうほど国民は自分たちの意見が通った「成功体験」と誤って認識してしまうのではないかと思います。

 

 

冷静さを呼びかける人々も…

こうした過熱した報道の中でも冷静さを呼びかける論調も広がっています。

 

韓国だけが日本との関係において過去から一歩も抜け出せないでいる

韓国経済新聞 主筆チョン・ギュジェ氏

 

この記事を書いたチョンさんは被害者意識を強調しすぎる韓国社会に警鐘を鳴らしています。

 

「選挙戦を控えた政治的混乱の中、極端な主張が数多くなされ、それがそのまま報道されています。この点をよく理解せずに対応を誤ればさらに深刻な問題になりかねないのです」

 

さらに日本政府から拠出された10億円をもとに元慰安婦への支援事業を行っている和解・癒し団体の理事チン・チャンスさんにもお話を聞きました。

 

「厳しい世論がある中で34人が受け入れました。(元慰安婦)は満足はしていないもののありがたいと思っています。韓日両政府が協力し、最終的かつ不可逆的に解決するための努力を続けなければなりません。」


しかしこのような意見は少数です。

 


少女像問題の今後の行方

現在、韓国政府が機能していない中で、国内では次の大統領選に向けて早くも全神経が注がれています。というのも朴槿恵大統領のスキャンダルにより、大統領選がいつになるか見通しがつかないため、有力候補者が選挙戦略が立てられず、その結果すぐに戦っても勝てるようにキャンペーンをうつ必要があるからです。そのエサになるのがまさに慰安婦問題。朴槿恵政権を叩くことで支持を得ようとするため国際感情よりも国民感情を優先してしまうのです。これでは何も解決しないし、かわりません。外交問題を選挙に利用することを自制してくれない限り問題は一層大きくなっていくのではないでしょうか。

 

過去に日本は元慰安婦に日本政府が発足したアジア女性基金による民間からの募金を資源に償い金と総理大臣のお詫びの手紙を合わせて送りました。ところが支給を受けた慰安婦は一部の市民団体やメディアに「日本政府の賠償でない金は受けとるべきではない」と痛烈批判されました。

 

でも、ちょっと待ってください。実際はどうでしょう?韓国側は日本政府からの賠償も受けとる気持ちはありませんし(10億円)、政府からの謝罪も同じです。彼らの要求は、日本政府(国民含め)からの永久の謝罪と賠償のみです。最初から終わりなど存在しないため、慰安婦に解決してもらっては困るのです。

 

日本の政権が変わるたびに謝罪と賠償を要求しますし、韓国の政権が変わるたびに謝罪と賠償が必要なんです。もはや元慰安婦の意見など必要とさえしていません。

 

少女像の設置運動をしていたヒジンさんは、歴史的・法的に認めることを求めると訴えていましたが、日韓合意は世界中の前で歴史的・法的に約束したものではありませんか?

 

今のままではただの約束を守らない国になるだけです。だって政権が変わるたびに白紙になるのなら、誰も話し合いすらできないじゃないですか。そもそもこの問題は国民が出てくるところではありません。国と当事者が話し合うところです。

 

心配なのはもう元慰安婦の方々が高齢なことです。当事者不在なまま未解決になってしまうことが一番危険なのです。残念ながら日韓の問題が解決することはないでしょう。

 

 

90代元慰安婦のご家族の意見

「できれば(元慰安婦)一人一人に日本から謝罪がほしいですが、お金を受けとったのだからもういい。お金を受け取った時点で撤去すべき。」

 

この一言が許されない社会にしたのは誰なんでしょうか。

 

 

さいごに

大まかなまとめですみません。かなり要約してあります!番組を見ての感想は、お金を受け取らなかった元慰安婦の方にも取材してほしかったなぁと思いました。また、この問題で嘘の証言をした人が生まれた背景なんかも無理かもしれませんが知りたかった。番組では世論が悪いという流れで放送されていましたが、それより同じことばかり繰り返す政府に問題があるんじゃないですかね?とも思いました。

 

そもそも韓国社会自体が、この慰安婦問題をとっても大きなものに変化させてしまったようにしか思えません。そして今の日韓関係は少女像だけが原因ではなく、色々な問題が積み重ねて噴出したものだと言うことをスルーしては解決には進まないぞ!と感じたかな。私もあんまり批判や悪いことは書きたくないけど、さすがに今のままでは国としてよろしくないし、生きづらいわね。まぁこれに関しては非常にデリケートな問題なので私の感想は短めにして、終わりにしたいと思います。