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【スケートカナダ】ジャッジからの厳しい宣告

GPS2017カナダ大会

 

グランプリシリーズ第二戦「スケートカナダ」男女シングルの感想になります。

 

日本からは宇野昌磨無良崇人本郷理華本田真凜選手が出場しました。

 

まず初めに、大会の結果から

 

(女子)

1 オズモンド・・・212.91点
2 ソツコワ・・・192.52 点
3 ワグナー・・・183.94点
4 ヒックス・・・182.57点
本田真凜・・・178.24点
本郷理華・・・176.34
7 カレン・・・170.40 点

9 ポゴリラヤ・・・156.89 点

(男子)


宇野昌磨・・・301.10点
2 ジェイソン・・・261.14点
3 サマリン・・・250.06 点
4 Pチャン・・・245.70点

12 無良崇人・・・186.66点

 

女子の表彰台は、ほぼ予想通り、男子はパトリックが惜しくも4位となってしまいました。(サマリンくんおめでとう)

 

続いて、女子から順に気になった選手の演技をまとめていきます!

 

 

【目次】

 

本田真凜

トップバッターはもちろん、このお方。本田真凜選手です。シニアGPシリーズの記念すべき初戦、大会前のインタビューでは「出発日を間違えていた」など余裕の表情を浮かべ挑んだショートのはずでしたが、冒頭のコンビネーションジャンプでの転倒や、ジャンプの抜けなどで、10位発進と出遅れる、ややほろ苦いスタートとなりました。

通し練習のような演技

本人いわく「練習嫌い」というだけに、今大会はそれがモロにかたちとなって出ていたように思えました。正確にいうと、練習が足りないというよりは、まだ本格的に追い込んでいないという印象。特にショートについては、ジャンプ構成も定まっていない、新プログラムも滑り込めていない、とにかく未完成で練習中です!という演技でした。

スピンやステップを強化

いくら練習嫌いといっても、日本人選手は海外勢と比べると、ハードに練習している方だと思うのです。真凜ちゃんも口では「練習に飽きる」とは言っても、短時間にきちんと集中してマスターできる能力がありますし、故障しないようにバランスを見ながら努力だってしているでしょう。そうです。そう分かっていても、それでも、それにしても、ここ最近のスピンやステップはなかなか安定したものとは言えません。スピンのミスに関しては「ついにか」としか言えない・・。スピンはジャンプと違い練習した分だけ上手くなったり、質を維持できる要素だけにかなりもどかしいです。

厳しい声にもポジティブ

そんな本田選手ですが、さすがに今回は濱田コーチもマスコミの前で、厳しい声を上げていました。「え?コーチが公にここまで言っちゃうんだ」と聞いている方がビクビクするくらいのご立腹。甘い、練習していないからこうなる、私は近所のおばちゃんじゃない、コーチだ!(真面目に話を聞け)、落ち込んでもすぐ忘れる、など、メンタルが鬼弱い普通の女子が言われたら心が折れそうな言葉がズラリ。しかし、本田選手は、この厳しい声に一瞬落ち込むも、すぐに心を入れ替え、フリーではノーミスを果たします。凄い!さすがアスリート!やはり強いではないか~!!普段からコレでいってくれよ~う。

本田+宮原÷2でよろしく

ショートはミス連発で52.60点。フリーはノーミスながらも、ジャンプ2本に回転不足がつき、125.64点という低めのスコアになりました。

ちなみにフリーのジャンプ構成

3Lz 3F3T / 2A3T< 3F< 3S2T2Lo 3Lo 2A

(個人的にはルッツの方が回転大丈夫かな?と思いましたが違いました←)

本田選手は回転不足とは無縁と思いきや刺されちゃいましたね。残念。まぁそれについては、大会にもよるから深く考えないとして、今後はアレコレ構成を変えるよりも、このジャンプ構成のまま練習していくスタンスでいいような気がするなぁ。正直ショートだってルッツを入れなくてもいいと思いますね。メドベちゃんだって入れていないですし。大事なのはジャンプ以外の要素と、スケーティングやつなぎの部分ではないかな。本田選手本人は、かなりのポジティブ思考っぽいので、スケートカナダの思い出は既に浄化されているとは思いますが、勝つためにジャンプの難度を上げて怪我をするなんていう間違った方向へは進んでほしくありません。また逆に、フリーでの挽回が自信になり過ぎて楽勝モードに突入しないことも願いたい・・。本田選手と宮原選手の性格を足して2で割ったくらいの練習になればいいなと思います。

 

とにかく今季は、オリンピックどうこうではなく、シニアとしての本田真凜の完成形を見守ります!

ケイトリン・オズモンド

正直このメンツの中ではレベルが違う選手ですよね。オズモンド選手は。ショートは76.06点、フリーは136.85点。

フリーは自爆

オズモンド選手はここ数試合、自爆癖が落ち着いてきたかな?と思っていたのですが、今大会のフリーでは再発してしまいました。

フリーでの大きなミス

3F3T fall 2A fall 2F

結構激しいミスですが、回転不足がないので他の選手のように致命的なマイナス評価がありません。また、ミスのないジャンプにはすべて1.20~1.70点までの高いGOEがついています。今の世代で、こんな大きいジャンプをとべる選手はオズモンド選手くらい。これだけ良質なジャンプなら、流行りのタノでGOEを稼ぐ必要がありませんし、ロシアを筆頭とするしつこいタノ嵐の中で、正統派ジャンプのオズモンド選手の滑りが好まれるのは何かわかる気がします。(だって今大会はタノる選手ほどジャッジからダメ出しされていたように見えましたもの・・)

ブラックスワンに見えない疑惑

さて、技術の方は置いておいて、演技構成の方を見てみると、どうやらブラックスワンに見えないという世間の声とは違い、高い評価を受けています。

 

Skating Skills 8.96

Transitions 8.82

Performance ating Skills 8.86

Composition  9.11

Interpretation of the Music 9.18

PCS 71.90

 

鳥っぽくはないし、バレエっぽくもない振付が原因だと思うのですが、何よりオズモンド選手自身が放つオーラが「元気・明るい」のため、ブラックスワンにある狂気的な迫力に欠けると思われちゃうんだろうな~と妄想。それでも9点台は出ているし、必ずしもこうでなければならないという表現もないので、どんどん個性を出して頑張ってほしいです。映画のブラックスワンを題材にしているようなので、バレエ感をあえて封印しているのかもしれませんが、もう少し音と動きを合わせてもいいのではないかと思いました。

採点にもやや不満が続出か

ミスも多いし、プログラムも微妙・・そんな風に受け止められつつある中で、ぶっちぎりの優勝を果たし、ファイナルへの切符をつかみかけたオズモンド選手には、スケートファンからも批判的な意見がチラホラと上がっているようです。う~ん、結構なミスでしたしね~。ただ、周りもロシア大会とは違って、単に仕上げてきている選手が少なかったという事実もあるので、全体的にレベルが下がっちゃった分、余計にオズモンド選手のスコアが目立っちゃったのだと思います。他の選手は目視でも分かる回転不足が多かったですもんね。むしろ私は地元採点でありながら、ショートは特別なサービス点もなく、わりと普通だったなぁと思いました。

ノーミスで文句なしの演技を

個人的にはオズモンド選手が好きなので、彼女がジャッジの評価によって叩かれるのはあまり見たくないのですが、どの選手にとっても一試合一試合の評価が大切になっている今、誰もがナーバスかつシビアに結果を見ていくことは当然だし、仕方ないことなんですよね。だからこそ次は文句なしのノーミスで、不満の声を祝福に変えていってほしいな。私はぜひ、ノーミス演技のメドベVSオズモンドが観たい!ほおら、どっちのジャンプが凄いんじゃ~!ってやってほしい。美を争うフィギュアスケートにそれは間違った表現かもしれませんが、このふたりならTHEアスリートな対決が期待できそうなので。

ソツコワ・本郷・ワグナー

この3人は回転不足が課題のトップスリーとなってしまいました。3人とも大好きなのにいつも惜しくて悔しいよー!!

清楚が魅力のソツコワ

タノジャンプで攻めまくりのソツコワ選手ですが、なぜか腕のフォームが Γ になっていて美しさがマイナスになっているような気がして・・タノなしじゃダメなの?と不安になります。ただでさえ回転不足を取られやすい選手は、正常のジャンプに戻した方がいいんじゃないかな~と思うのですがどうでしょう?ソツコワ選手は個性も出きているし、長身なのに動きも繊細で面白いんですよね。このままコツコツと実績を重ねてオリンピックに行ってほしいのですが、回転不足の嵐が怖くて心配です。

調子が悪いわけではない本郷

本郷選手はショートで61.60点で6位、しかしオズモンド選手以外の上位選手の調整具合の悪さや、スコアもほぼ団子状態だったため逆転の可能性もあるか?!という状況でしたが、フリーでは回転不足を5つと、ルッツに!を取られ114.74点という厳しい結果になってしまいました。しかし、ショートもフリーも決して調子が悪かったわけではなく、むしろ調子は上がってきているように思えます。後は回らなくなってきているジャンプを改善するだけ。残念ながらファイナルへの道は断たれてしまいましたが、全日本までの時間に少しでもジャンプがクリーンに決まることを応援しています。今季は、本郷選手の真の魅力が開花されつつある貴重な時だと思っているので、たとえ代表選考がどんな結果になろうとも、開花した本郷選手を見るまではファンのシーズンは終わらないぞ~という思いで応援しています。

元気のないワグナーは見たくない

ワグナー選手も上のふたりと同じでジャンプ狙われまくりです。調子が悪いわけではないのでしょうが、まだ仕上げてはいないという感じ。フリーは回転不足が3つと、エッジエラーがとられ、122.37点でした。笑顔が曇っていくのを見ると切なくなってきます。それにしても北米の選手は皆さん日焼けが凄いですね。休むときは休んで追い込みはこれから!というところかな?全米までに調整していく姿を見守ることにします。

ポゴリラヤ選手について

驚いたのはポゴリラヤ選手。ショートは69.05点と、まずまずなスタートでしたが、フリーは崩れる崩れる。しかもオズモンド選手のブラックスワンの後にブラックスワンを滑るという流れ。黒鳥対決になるはずが、地元から「がんばれ」拍手が鳴るほどのミスを連発し、87.84点で演技を終えました。冒頭のコンビネーションジャンプから「あぁ足りない」という回転でしたが、おそらく本人もそう感じていたのでしょうね。とんでもとんでも詰まってしまう着氷に力みが出たのか、ジャンプが抜けてしまいます。するとそこからは一気に抜けが加速し、スピン前には、お腹から転倒。珍しい転び方に驚きましたが、ポゴリラヤ選手は基本的に危ない転倒が多い選手でもあるので、そこはかなり気になりましたね。いつもお尻からではなく、背中やお腹から飛び込むので、いつか大けがに繋がるのではないかとヒヤヒヤしています。あれは痛いだろうし、演技もやる気ない風に見えちゃうし、キツそう・・。仕方ありませんが、5点台をだしているジャッジもいるし、ロシア人の目も厳しそうで、メンタルがつぶれないか心配です。

 

以上が女子の感想です。全体的にロシア大会と比べると、低レベルな内容になってしまいましたね。ある意味大穴チャンス大会だったんじゃ・・樋口・三原はもったいない、ここまでの2試合を振り返ると、スケートカナダの鬼厳しいジャッジに心折られるよりも、激戦区で思うような順位を残せなくても、ライバルよりハイスコアを保持できた方が本番では役に立ちますよね。今の段階で好調の選手も、この先まで続くか気になるし、その逆も心配です。何気に日本は代表争いで切磋琢磨しているうちに強くなっているのかも?ロシアもザギトワ・メドベージェワのふたりとその他にはただならぬ壁があり、もうそのふたりを狙って戦略立てていけばいいような感じ?(は、楽観的すぎか)まだ、大会に出てきていない選手もいるので安心はできませんが、次の中国大会では神演技連発のハイレベル大会を期待しています!

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男子のまとめ

最後に男子をまとめていきます。短めに。

宇野昌磨

さっそくの300点台きましたよー!ショートは「体が動き過ぎてジャンプが回り過ぎる」なんて言ってましたが、フリーでは調整が進み、制御できたようです。4Loに4Fに4T×2にハイパー3A×2に・・よくあんな構成で滑れるねって感じ。もう納得の滑りです。優勝おめでとう!それにしても、「ピョンチャンってどこですか?オリンピックって韓国でやるんですか?」に続き、「次ってロシア?フランス?かわからないけど頑張ります!」という次戦の開催地すら知らない神っぷりは凄いです!地理が苦手だから時差も苦手なのかな?韓国がどこにあるか分かってるかな?ピョンヤンと間違わないでね。お姉さん心配です。

ジェイソン・ブラウン

私がジャッジだったらキスクラであんなに嬉しそうな顔されたら「評価した甲斐があったーー!!」っとガッツポーズしちゃいますね。ジェイソンは毎年プログラム選びも優れていて、何だろう・・もし高難度ジャンパーたちが総崩れしたら、あっさりオリンピックメダルを獲得してしまうかもしれない怖さがあります。アメリカ的にはネイサンとジェイソンの真逆なスタイル、どっちがいいのでしょう?せめて4回転1種でもクリーンにとべればなぁ。

無良崇人

ちょっと、ちょっと!ここにきて不調な無良選手です!代表枠の3人目に入れるか、めちゃくちゃ心配になってきました。なにが原因なんでしょう。焦り?思いが強すぎてコントロールができない?誰かが言っていました。人間死ぬ気でやると、本当に死んでしまう(精神的・肉体的に疲弊する)から、こ〇す気でやれ!と。見えない敵を打ち破るつもりでやった方が健全なんですって。だからまず、お落ち着いて、しっかりと自信を積んでいってほしいです。頑張れ!

パトリック・チャン

フリーの自爆がなければ3位でしたね。それでも、ここまで続けてくれていることが嬉しい!何がなんでも、この先、ショート・フリーを揃えてオトナな滑りを若者たちに見せつけてやってくれい!私はPチャンストーリーを最後まで見届けるぞ!できれば、もっとショート・フリーで違う感じの振付にしておくれ。

 

男子は短いですがこんな感じで終わりにします。宇野選手の飛ばし具合が怖いよー。どっかでバランスとっておかないと疲労がドバっときそうでドキドキします。でもでも男子はそのシーズンのGPファイナリストがオリンピック金メダリストになる可能性が高い説もあるので、どうなるんでしょうね~。ボーヤンはどんな感じかな。これから出場してくる選手が楽しみです。

 

スケートカナダは辛口ジャッジでしたね。次回は火花散る中国杯!お見逃しなく!

 

職業差別?泥酔客が降車後凍死→タクシーに賠償命令

 

今回は、書こうかどうか迷っていた内容について少し触れたいと思います。

 

最初に以下の記事をご覧ください。

 

 

泥酔学生下車し凍死、タクシーに賠償命令 松山地裁

松山市の山中で07年、愛媛大学医学部の男子学生(当時23)が凍死したのは個人タクシーの運転手(64)が泥酔した学生を現場付近に降車させたためだとして、遺族が慰謝料など5千万円を求めた訴訟の判決が24日、松山地裁であった。武田義徳裁判官は「最寄りの警察署などに降車させるべきだった」として安全配慮義務違反を認め、約4100万円の支払いを命じた。

 判決によると、学生は07年12月21日夜、松山市内で友人らと酒を飲み、22日未明、帰宅するため1人でタクシーに乗った。運転手は松山市玉谷町の国道で降車させ、学生は約200メートル歩いたところで石手川の河原に転落して凍死した。降車場所は学生の自宅から約4キロ離れた山中だった。

 裁判で運転手側は、降車時の状況について「学生が停車を指示し、『間違いないのか』という問いに対して『ここでいいです』と答えた。酔っているようには感じなかった」と主張した。しかし、判決は、学生の飲酒量やタクシー内でのやりとりなどから「学生は泥酔しており、運転手も認識していた」と認定。こうした主張を退けた。

 そのうえで「運転手は現場付近の地理に詳しく、泥酔した学生を降車させれば、転落や凍死の危険性があることは明らかだった」と指摘した。

ソース 朝日新聞デジタル

 

さらにもうひとつ

 

泥酔客がタクシー降車後に凍死…4千万賠償命令の波紋

 泥酔学生を乗せたのが運の尽きだったのか-。2007年12月22日未明、愛媛県松山市内で凍死した愛媛大医学部5回生の男子学生(当時23)の遺族が、学生を現場付近に降車させた個人タクシーの運転手(64)に慰謝料など5000万円を求めた訴訟で、松山地裁は24日、運転手の安全配慮義務違反を認め、約4100万円の支払いを命じた。当然ながら、同業者からは不満と不安の声が噴出している。

 判決によると男子学生は12月21日夜、松山市内で友人らと酒を飲み、22日午前1時ごろ、帰宅のためタクシーに乗車し自宅方面の住所を告げた。男子学生は約20分後、自宅から約4キロ手前の山中、同市玉谷町の国道317号で降車。降りた男子学生は歩いて約200メートル引き返しガードレールの切れ目から石手川の河原に転落。頸椎を損傷し午前5時ごろ凍死した。

 男子学生の遺族は「断崖絶壁が続き、約70センチの低いガードレールしかない危険な場所に泥酔状態の乗客を漫然と降車させた運転手には安全配慮義務違反がある」と主張。

 運転手側は「計8回行き先を聞いたが、すべて『直進』と言われた。降車時も『ここで降ろせ』と指示され、正常に歩き出したのも確認した」と反論したが、判決で裁判長は「運転手は現場付近の地理に詳しく、泥酔した学生を降車させれば転落や凍死の危険性があることは明らかだった」と結論づけた。

 夕刊フジの調べでは、22日の気温は午前3時が10.6度、4時が10度。この気温で運転手は本当に凍死の危険性が認識できただろうか。

 『タクシードライバーの言い分-運転席からの人権宣言』の著書がある重信幸彦・北九州市立大教授(民俗学)は「法律家の正論のみで裁いた今回の判決は、現場に大きな矛盾と混乱をもたらす可能性がある」と懸念する。

 「現在の法律では、客が『降ろせ』と明確に指示して料金も支払えば、現場の運転手の判断で『降ろさせない』のは非常に困難。降ろす場所も、高速道路上など法律で乗降が禁止されている場所や、徒歩が極めて困難な山道などでないかぎり、自力で降車した客を見送った運転手に責任は問えないのではないか

 一方、都内の現役タクシー運転手は「われわれには泥酔者の乗車拒否が法律で認められている。拒否できる泥酔者を、利益優先で乗せたと法的に判断されたら、深夜の国道に降ろしたことが安全配慮義務違反に問われるのは仕方ないかもしれない」と語る。「ただ、今回の裁判のように運転手の証言が一切認められないなら、今後は酔客を警察に即保護してもらい、料金も立て替えてもらわないと割に合わないね」

ソース Rakuten infoseek news

 

この事件は今から10年ほど前のもので、記事はそれぞれ別の情報元から発信されたものになりますが、現在どちらの記事も削除されているため、どこかにこの事件について書かれた情報が残っていないか探したところ、以下のブログに該当する記事がありましたのでお借りいたしました。

愛媛大学医学部5年生が泥酔し凍死したのはタクシー側の責任?

 

 

ふたつの記事をまとめると

 

  • 事件は2007年の冬に起きた
  • 泥酔した医学生を乗せたタクシーが、客に「降ろせ」と指示された場所で降車させた
  • 客はその後、200メートル先の川に落ちて凍死
  • 遺族がタクシー運転手を訴える
  • 松山地裁は、タクシー運転手に対し「安全配慮違反」として4100万円の支払いを命じた

 

 

すべてタクシー運転手のせいなのか

 最近はやたらと「人のせい」にする流れがどこにでもあると感じます。特にサービス業で理不尽なクレームに追われ、ストレスを抱えているという方々は多いのではないでしょうか。この事件、裁判の詳細や証拠については深いところまで書かれていないので、私自身もこの記事に載っている内容でしか語れませんが、パッと見ても10対0の勢いでタクシー側の責任になっているのは、あまりにも酷ではないかと思うのです。

 

確かに大切な家族を亡くしてしまったご遺族の悲しみや無念さは計り知れませんし、そこについては、お悔やみ申し上げます。「こうであれば死は防げたかもしれない・・」と思う気持ちも家族の立場になれば誰でも考えてしまうかもしれません。

 

しかし、このタクシー運転手の意見を全く無視したこの判決には、疑問と同情しかありません。そもそも住所もわからない、お客さんもここで降ろせといっている・・それなのに勝手に交番まで連れていったら、それはそれで訴えられる・・。運転手はどちらにしても守られていない状態であり、「正しくない」と責められる立場なのです。

 

 

どのように対応すればいいのか

この事件はまず、「お客が泥酔していた」というところから始まります。一方、運転手は「酔っているようには感じなかった」と主張。ここでの酔っていなかったというのは、歩けないほど泥酔してはいなかったという意味かお酒を飲んでいたようには見えなかったというのかは分かりませんが、おそらく飲み会の帰りに乗ったタクシーということなので、前者だと仮定すると、付き添いなしにひとりでタクシーに乗ることができ、受け答えも可能で、支払いもしっかりできたことから、運転手は「お酒を飲んでいても危険ではない範囲」と認識した可能性はあるでしょう。実際にお客さんが停車を願い出た時にも「ここで間違いないのか」を確認し、承諾を得て、歩き出したのを見届けてから現場を去っていますし、既に携帯電話が普及していた時代だったこともあり、途中で具合が悪くなっても助けを呼べる状態で、問題のない対応だったと思っていたかもしれません。

 

ただ、10年前の事件ということもあり、これらのやりとりが本当にあったのかというレコーダーやカメラでの証拠がないため、ご遺族からすると「酔っているのに、なぜこんな場所で!」という疑いが、どうしても生まれてしまうのでしょうね。

 

基本的にお客さんから「降ろせ」と言われたら、運転手側の立場としては拒否をするわけにはいきません。それなら、どうするべきだったのか。自宅が分かれば、そこまで安全に送り届けることもできますが、お客さんの中には「夜中に帰宅するのを近所の人に見られたくない」という理由や、プライバシーから他人に自宅を知られたくないという理由から、あえて自宅から離れた場所で降車する方もいるため、強要はできませんよね。さらに金銭的なことが理由で「ここで降りないとマズイ」と途中で停車する場合もあるでしょう。それでも飲酒したお客さんなら、必ず自宅まで帰宅したしたことを確認しなければならないとなると、これはもう法律自体を変えないと難しい問題だと思います。

 

 

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どうしたらお互い傷つかずに済んだのか

「最寄りの警察署に連れていくべきだった」

これが地裁の結論ですが、これもお客さんから「そんなことは頼んでいない」と支払いを拒否され、もしくは「金のためにメーターを稼いだだけではないか」といわれたら、それこそ大事になってしまいます。ただ、これが法的に認められているのなら何の問題もありませんし、皆さんそうするでしょう。警察が料金含め、責任をとってくれるのですからね。

 

たとえ泥酔者の乗車拒否が認められていたとしても、現状多くの飲み屋がタクシーを利用しています。これは当たり前ですが、飲酒運転ができない限り、飲酒をしたらタクシーが必要になる矛盾がある以上、乗車拒否などできない状態です。すべてのタクシー会社がこれをすべて拒否したら、世の中から飲み会がなくなってしまい、飲酒運転による事故も増えるでしょう。もっといえば運転手側だって酔っぱらいを相手にするのは恐怖なんです。中には暴れたり、いちゃもんを付けたり、理由を付けてお金を払わない迷惑な人間だって存在する。そこを刺激しないように、やり過ごしている苦労を考えると、裁判官には、もっと、この仕事に対して色々な目線で見てほしかったなと思ってしまします。

 

この事件も、お客さんを無事安全に自宅まで送り届けられるような「法律」があれば、お互い傷付かずに済んだでしょう。

 

今のままでは、タクシーによる泥酔者の乗車が禁止されていたとしても、お客さんが徒歩で帰宅した際に死亡した場合も、同じように、泥酔するまで酒を提供した居酒屋や、友人が訴えられるという流れに変わるだけになりそうです。(そもそも単なる飲酒と泥酔の判断にも個人差がある)

 

 

もう少しに踏み込めない社会

タクシー運転手と限らず、多くの職業の場面で、なかなかお客さんに踏み込めないラインがあると思います。お客さんの立場からすれば「お金さえ払えば」どんな小さなことを要求できても、会社の立場では「どんな事態であっても」マニュアル通りにしか動けません。お客様は神様で、会社は常にリスキーなのです。この事件でも、もしかしたら、

 

客「ここで降ろしてください」

タクシー「ここでよろしいのですか?」

客「はい」

 

の後に

 

タクシー「失礼ですが、お客様は飲酒されています。時季が時季なので、ここで降車するとお客様の安全が保障されないため、万が一に備えてご自宅までお送りさせていただきます。」

 

仮に「結構です」・・と断られても

 

タクシー「これは義務ですので、ご了承ください。」

 

までが言える世の中だったら、最悪の事態は回避できたかもしれません。これを拒否するには、「拒否」をした証拠を残し、その後については「自己責任」というかたちにしてもらわなければなりません。そもそも泥酔しているお客さんに、きちんとした判断力があるとは思えませんが、会社としては、どこまでお客さんの面倒をみるのかについて区切りがないと、何も成り立たなくなってしまいます。

 

上の会話でさえ、お客さんが、「この運転手は自分の言う通りにしない」と激怒したら、それがどんなに正論であろうが、間違いになるのが日本の社会。しかし、死人に口なしなので、なぜこのお客さんが途中で降車したかは分かりません。本当は降りたくなかったけれど、吐き気がしたので迷惑になる前に、やむを得ず降りたことも考えられるため、もしそうだとしたら、遠慮なしにそれを告げれたら良かったのかもしれません。これもまた、迷惑や遠慮という日本社会が生んだプラスにもマイナスにも作用する闇。なんでも社会のせいにするのもいけませんが、察することに慣れ過ぎた私たちは、時にそれに甘え、正しい主張から遠のいてしまっているのも事実です。

 

今後このような事件をなくすためにも「あともう少し」が主張できる世の中に変わってくれたら・・と思いました。

 

 

弱者と差別

今回は、あまりにもタクシー運転手に対して不利な判決だったのと、亡くなった方に対しては悪く言いたくないという思いから、この事件に対しての直接的な意見というよりは、「どの業種にも起こりうる流れ」として書かせてもらいました。そのため、やたらと仮定や想像文が多く、具体性や説得力には欠けますが、「言いたいことは分かる」と少しでも共感していただければ幸いです。

 

なぜ今になって、このような過去記事を取り上げたのかというと、私にとっても、とても身近なニュースだったため、やはりここで一度、声にしたいと思ったからです。何を身近に感じたか、というと、それは「タクシー運転手に対する職業差別」についてです。私はこの判決の根底には「職業差別」があると思いました。

 

「どうせタクシー運転手の言い分なんか・・」「タクシー運転手なんてしている奴は・・」という見下した態度。さすがに裁判官がここまで下げているとは思っていませんが、世間的にはこういう見方で差別している方もいらっしゃいますよね。テレビでも芸能人がタクシー運転手の悪口を語る場面は珍しくありません。あれってなんなのでしょう。特定の職業を、有名人が全国ネットで名指しで否定する行為。逆にその時の、あなたたちの態度も100パーセントクリーンだったと言い切れるのでしょうか。一般人を前にして「芸能人だから」と勘違いしている方だってたくさんいますよ。本人にはそのつもりはないのかもしれませんが。しかし、こうした芸能人の「声」による影響力というものは、私たちの中に、知らず知らずに浸透しています。

 

身近な職業差別の例:私の周りにも、定年まであと数年という時に、会社が倒産し、その後タクシー業に就いた人がいます。正直、田舎で60近い人間を雇ってくれる職場といったらタクシーくらいしかありません。年齢が上がるほど、深夜まで及ぶ勤務は過酷ですし、体力もついていかない・・。勤務がハードで人の入れ替わりが激しいのも事実だそうです。近年はタクシーを狙った詐欺や強盗事件があることから不安も大きい業務。それでも、再就職先に困っている人にとって、働ける場所があることは、ありがたいのです。また、定年退職後に、少しでもお金を稼ぐためにとタクシーにやってくる高齢者もいます。ご主人が亡くなられて、食べていくためにタクシー運転手になった女性もいます。「こんな年でも正社員で雇ってくれるのはココだけだから」そんな思いで、働いている人は多いです。(もちろん個人タクシーで御殿を建てている方や、好きでこの仕事をしている若者もいます)

 

そして、人それぞれに背景があって、現在がある中で、タクシー運転手になってからやたらと世間からの扱いに差を感じている人もいます。「タクシー運転手」というだけで威張られたり、馬鹿にされたり・・。元有名企業勤めや社会的地位を持っている人間だとしても、タクシー運転手になればそれは同じ。世間が「肩書」で態度を使い分けていることを知り、心が病んでしまいます。

 

「自分にとって道を覚えることは、前職でしていた仕事よりも難しい」

 

これを言った方は、高学歴で、前職が結構すごい職業。そういう方はごまんといたので、具体的になんの職だったか忘れてしまったのですが、仕事内容のイージーさ、ハードさは見た目や言葉だけじゃ伝わりませんよね。実際に経験してみて、その大変さが分かると思います。

 

だからこそ、職業に差別はあってはならないし、その立場になって物事を考える必要があるのではないでしょうか。

 

64歳に4100万円の支払いは不可能に近いですよね。医者が風邪気味の患者を診察後、そのまま帰宅させて、途中で熱が上がった患者がふら付いて川に転落したら、果たして医者に安全責任が本当に問われるのか気になります。

 

この事件の、この判決は、明らかに弱者として受けてしまった要素が高いと思います。

 

 

真実は闇の中に・・

この事件のその後については続報もなく、結局どうなったのかは分かりません。そもそも、こういった判決になった詳しい経緯すら分かりません。つい最近も泥酔者が友人と別れた後、線路上で眠ってしまい、亡くなった事件がありましたが、あの場合は電車を止めた罪の方が大きくなり、残された遺族が大変な思いをすることになりました。しかし、「これも訴え方によっては、あの事件ような判決になるのか?」と少々疑問を抱きましたが、おそらくそれは無理ですよね。泥酔者を玄関に入るまで見届ける義務がない限り、そこまで介抱することを誰にも求めることはできません。それが意図的な犯罪だったら別ですが、多くが「大丈夫そうだな」と思ったら、そこで役目を終えるのが普通だと思うのです。

 

意外と泥酔者が堀に落ちて亡くなったり、路上で眠って轢かれたり、凍死する事故は、身近にあります。いや、かなり多いですし、これから忘年会シーズンや新年を迎えるにあたって、飲み会は頻繁に開催されるため、このような事故はどこにでも起こりうることです。タクシーの利用率も増え、忙しくなってくるでしょう。同じような被害に合わない・合わせないためには、ひとりひとりの行いが重要になってきます。自身のお酒の飲み方、一緒にお酒を飲む相手、そして家族が第一に気をつけ、それに関わるすべての人も、いつ、どのようなかたちで事件が発生するのかを考慮し、付き合っていかなければならないと感じました。

 

最後にこの事件とは関係ありませんが、酔うと毎回タクシー内で嘔吐したり、トイレを我慢できなかったりして、乗車拒否され逆切れなんてする人も、世の中には存在するようですが、人様の迷惑にならないような飲み方を心がけてほしいですね。

 

おわり

イヤな予感・・真央&ヨナの五輪ガラショーを計画中?

 

朝っぱらから興味深いニュースを見つけたので紹介します。

 

 

韓国首相、日本に「キム・ヨナ浅田真央のガラショー」提案


韓国の李洛淵(イ・ナクヨン)首相が24日、日本オリンピック委員会の竹田恆和委員長と会い、世界的なフィギュアスケート選手で現在は引退したキム・ヨナと日本の浅田真央の「平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)ガラショー」を提案した。

李首相はこの日、ギリシャオリンピアで行った武田委員長との面談で、安倍晋三首相夫妻の出席も呼びかけながら「キム・ヨナ浅田真央が平昌五輪に参加してガラショーをしてみてはどうだろう」と提案した。竹田委員長は具体的な返事を控えたまま笑顔で返答した。

李首相は「両国が2002年の成功的なワールドカップ共同開催の経験をうまく活かして2018平昌冬季五輪と2020東京夏季五輪期間中に両国国民の相互訪問を奨励しよう」と要請した。

竹田委員長は「平昌冬季五輪の成功を確信している。可能な限りのあらゆる支援をしていきたい。2002年ワールドカップの協力精神を活かして、平昌五輪が成功することを期待し、協力していきたい」と約束した。

李首相はこの日、日本をはじめ米国、中国、フランスのオリンピック委員長と相次いで面談し、各国首脳の平昌冬季五輪への参加を要請した。

ソース http://japanese.joins.com/article/744/234744.html  

 

 

なんとなんと、韓国側が、ピョンチャンオリンピックの際に「浅田真央キム・ヨナによるガラショーをやろう」と誘ってきたという情報が。

 

WHY???

 

なぜ今になってその必要が???

 

ちなみに日本側はYESもNOも言わずに流したらしいのですが・・・・これって・・・このふたりを客寄せパンダにすれば日本からお客さん(金)が入ってくると思っているのでしょうか???謎すぎる・・・。

 

 

そもそもなんで真央ちゃんなのよ?

まずね。ひとこと言いたい。韓国人も日本人の一部も「真央VSヨナ」が好きすぎなのね。ここがセットじゃないと盛り上がれない層が結構いるんです。勝手に反日嫌韓感情をフィギュアに重ねちゃって自己満足しているだけの人。こういう人はライバル争いがピークだったバンクーバー後に大体姿を消しています。もちろんあの頃は、(日本人目線からすると)本当に色々なことがあったから、キム・ヨナ側に良い印象を抱いていないファンが多いのは理解できますし、私も同じです。また、真央ちゃんのソチまでの道のりや、休養からの復帰、そしてそこから引退まで・・と変わらず応援していた純粋な真央ファンがいることも承知しております。しかし、再びこうして真央&ヨナに関する話題が出ると復活しそうなのが「ただ毒を吐きたいだけの、スケートをストレス発散に利用する人」の存在です。これって本人たちは多分無自覚なのがやっかいなんですよね。もっといえば単なるこういった騒ぎによる注目度が、「競技への人気」だと勘違いしているように思えます。だからこそショーの企画でも、キム・ヨナ単体ではなく、他のオリンピック歴代金メダリストでもなく、真央ちゃんを誘うのでしょうね。

 

※ここでいうのは反日嫌韓からフィギュアに乗り込んで荒らし回った層のことで、純粋なファンがライバルサイドに対して不満を募らせたことへの批判ではありません。(むしろそれは正しいです)尚、嫌韓を否定しているのではなく(過去記事を読んでいただければ分かりますが、私自身も韓国に肯定的ではありません)それ自体をストレス発散の道具に、畑違いの場所で暴れまわり、ドン引き行為を繰り返した一部のことを指します。(例:いきすぎた陰謀論・なりふり構わない他選手叩き)

 

 

本人たちの意見は?

そもそも勝手に話が進んでいますが、当の本人たちの意見はどうなの?という感じ。「聞いていない」とか「知らない」とかそういう展開もありえそうですが、ふたりとも、こんな風にセット売りしないといけないほど引退後の活動には困っていないように見えますけどね。どうなんでしょう?個人的に、これはピョンチャンのチケットが売れないが故の韓国側の策にしか思えません。さらに、真央ちゃんは引退してからまだ日が浅く、夏にもショーで滑ったり、今も平日は毎日練習しているそうなので、技術的・精神的な感覚は残っているでしょうが、キム・ヨナは引退してから時が経っていますし、ほぼほぼスケートから離れているので、現在はどのくらいのクオリティーで滑れるの?という疑問があります。よってこの話、あまり現実的ではないだろうと考えます。

 

 

主役は選手!次に開催国!

また、いくら韓国でのオリンピックだからといって、「真央&ヨナショー」という名の日本以外の他国を完全にスルーしたセンスと、現役が主役のオリンピックであることを忘れ、レジェントで盛り上げようとするセンスに驚きです。このふたりだけに関心を持っているのは一握りだろ!という感じですよ。だったらアベマTVで石井さんが提案したショーの構成の方がファンは喜ぶっていう話。もういつも通りのガラやって、最初か最後にキム・ヨナが007かアリランでも滑ればいいんじゃないのかな(適当)そんなに開催国の色を出したいのなら、うちの首相はマリオになったんだし、文在寅大統領は国歌に合わせてリンクを一周してみるのもいいかもしれませんね!キム・ヨナだけのネームバリューに不安があるのなら、真央ちゃん以外のスケーターもきちんと呼ぶべきだと思うけれど、引退組は解説やコーチ業で出られないか・・。それでもやっぱり、豪華なメンツを集めてショーをやりたいとなるなら、別にオリンピックでなくてもいいという結論になりますね。

 

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競技人気への協力に切り替えて

話は最初に戻りますが、真央&ヨナの「ふたりだけにしか興味がない層」に焦点を当てるよりも、スケートファンとしては、競技全体の魅力を伝える方向でガラをつくってほしいです。韓国にとってもキム・ヨナが現役を去った後は、シニアで活躍できるような選手がなかなか育たずヤキモキしているわけですから、もっと世界には色々なスケーターがいて、色々な個性があることを国民に知ってもらい、興味を持ってもらう必要があるわけですよ。いつまでも勝ち負けやライバルが日本人であることだけに固執していたら、競技の魅力は見えてこないでしょう。少しでも競技人口を増やすためには、スケートの本質を知ってもらう努力をしないと、その人気は続きません。日本はその点フィギュアスケートそのものを愛する真のスケオタが多く存在するので、人気選手が引退しようが、GPシリーズの放送枠がなくなろうが、世界選手権が深夜放送になろうが、海外でショーをやろうが、オタク気質で次のブームまでバリバリで盛り上げていきますからね。だからチープな演出なんていらないのです。炎上商法みたいなことはしなくてもいいの。

 

 

おわりに

最近はこのニュースの他にも「真央・ヨナ対談話」なんて記事も出ていますが、とにかく世界中に、何かしらの方法でピョンチャンオリンピックに関心を持ってもらいたいのだと思います。今回の件も、このふたりに正式なオファーを出しているかさえ分かりませんが、仮に実現したとしても今更これに食いつく層は、上で書いた人たちだけでしょうね。(その層ですらもう飽きてどこかに行っちゃってるので少ないだろうな)多くのファンが「もういいよ、そういうの」というムードではないのでしょうか。うん、多分ピョンチャンフィギュアは日本列島と中国大陸からお越しの羽生ガールズ(?)がキャーキャーまとめてくれるから小細工なしで大丈夫。

 

それでも変な煽りなしに、歴代スケーターがちょいちょい参加するのなら、私も喜んで観たいのですが、まぁその可能性はないだろうな~と思いますので、この記事も話半分以下で受け止めておきます。まったく話題にもなっていないですし!

 

あ、そうそう先ほどこの記事を読んだのですが、浅田真央さん「今後も滑りで感謝の思い伝えたい」 :日本経済新聞

 

これによると、真央ちゃんはピョンチャンの時期は日本で練習しているそうです。(ということはスケジュール的に空いているのか?!)THE ICE後はショーも終わりにしようと考えていたけれど、今はまた自分が動ける限りは滑り続けたいそうですよ!よくオリンピックが終わったら本格的に活動したいみたいに言っていたと思うけど、真央ちゃんはショーのオファーには積極的になっているということでいいのかな?案外今回の話もないことはないのか・・?

 

あとこんな風にもお話されていました。

 

もちろん、スケートにささげる時間の比率は現役時代とは全く違います。その分、違うものを見たり体験したりして、それをスケートの感性や表現にプラスしていけたらいいと思います」

 

プロとしてどんなスケーターになるのか楽しみ。このインタビューの真央ちゃん、今までになかった「声」がつまっていていい感じ。

 

何か進展がありましたら、また更新します。

【ロステレコム杯】王者たちの重圧

GPS2017 ロシア大会まとめ

 

グランプリシリーズ第一戦「ロステレコム杯」男女シングルの感想になります。

 

日本からは羽生結弦・樋口新葉・坂本花織選手が出場しました!

 

初戦から4回転オバケのネイサン・チェンと対決の羽生、激戦が予想される中国大会前に何としてもここで表彰台に乗りたい樋口、そして今季シニアデビューの坂本の運命はいかに・・?!

 

※ここでは日本人選手とそのライバル選手たちに焦点を当て、ザックリと語っていきます。

 

まずは男子の結果からどうぞ。

 

【目次】

 

羽生 緊張が技術を振り回す

第一戦からいきなり登場の羽生選手。ちょっぴり緊張気味です。大会前からマスコミに「羽生、4ルッツに挑戦!」と大々的に報じられていたのもあってか、公式練習ではややルッツに気をとられていたように見えました。

 

ライバルのチェン選手がショートから4ルッツを入れてくるため、羽生選手も「少しでも難度の高いジャンプを組み込んでいきたい」と思うのでしょうね。本当はそんなことをしなくても楽に勝てるのですが、やはり羽生選手の中では王者として自分より難しいジャンプをしている選手に勝つわけにはいかないという厳しい向上心があるように感じます。まさに羽生ルール。王者のプライドです。

 

しかし、時にはその追い込みが空回りしてしまうこともあります。今大会を見ていると、練習では安定しているジャンプも、本番では力んだり考えすぎたりしてクリーンにきめることができませんでした。決して調子が悪いわけではないのに、重圧がそれを邪魔してしまうのです。緊張に技術が振り回されてしまう・・これは非常にもったいなく、難しい問題です。

 

ショート結果 94.85 TES49.24 PCS46.61

4Lo<ot / 3A 4T3Tfall

 

ショートではオータムクラシックで回避していたループを投入。練習では上手くいっていたように見えましたが、本番では回転が足りないまま着氷し、乱れてしまいました。さらにコンビネーションジャンプでも転倒。こちらはセカンドジャンプの着氷姿勢が乱れたかたちとなりました。

 

う~ん。本来の羽生選手ならできない構成ではないのですが、滑り慣れたプログラムでミスを連発してしまったことは、本人にとっても少々苦しい結果だったと思います。

 

フリー結果 195.92 TES101.54 PCS94.38

4Lz 3Lo 3F / 4S 2T 4T3T 3A2T 3A

 

フリーでは冒頭のルッツで転倒こそありませんでしたが、かなり堪えての着氷となりました。(でも成功したのは凄い!)いくつかそういうジャンプがあったので、評価の方も微妙になるかなぁ・・と心配していましたが、思ったよりはGOEもついていて、フリーだけを見るとトップなんですね。パーフェクトだったらジャッジはこれ以上にない得点を用意しているのだなと思いましたよ。むむむ、やはり期待が凄い。

 

まぁトータルの結果はチェン選手に敗れて合計290.77点の2位だったわけですが、まだまだ羽生選手が自分の力を出し切れば1位になるという流れは続いているようで一安心?!細かな部分では、スピンの質が羽生比で落ちてしまったところや、アクセルとの相性がやや悪くなっているところなどが気になりますが、これから徐々に修正し、最終的にはいつも通りにきちんと仕上げてくると思うので心配しないことにします。

 チェン 緊張は技術でねじ伏す!

こちらはGPS初戦から王者羽生とぶつかってしまったチェン選手。(以下ネイサン呼び)挑戦者として立ち向かう彼は強かった。

 

ショート結果 100.54 TES57.57 PCS42.97

4Lz3T / 4F 3A

 

ノーミスですが、後半ジャンプが完璧!といえる出来ではなかったため三桁はどうかな~と心配でしたが出ましたね!ネイサンは6分間練習であまり上手くいっていないように見えても、本番では気合いでジャンプを繋げてくるので恐ろしいです。こんなに高難度ジャンプをバンバンとんでたら普通はもっとミスするよな・・というところですが、なぜか安定している不思議。これも技術が生み出す技なのでしょうか。

 

フリー結果 193.25 TES104.85 PCS88.40

4Lz 3T 4F 4S / 4T2T2Lo 2T 3Aot 3A2T< 3Lz

 

フリーの演技は映画「Mao's Last Dancer」よりバレエ”春の祭典”ネイサンらしさを出すための選曲だと思いますが、とってもあっさりしていて「もう少し色をつけた方がいいのでは・・?」と生意気ながら感じました。ネイサンの課題はジャンプなどではなくPCS!若手の中でもシルエットが美しいし、ポージングも指先まで洗練されていて、俗にいう荒っぽさはないのですが、高難度構成だけにジャンプを淡々とこなしていく印象があるので、ところどころに小技を足していってほしいです。そうすればトップ選手たちとあんなに差をつけられずに済むと思いますね。(正直いくらなんでも低すぎ!と思うこともありますが)

 

さて、肝心のジャンプの方ですが、予定していた構成にはならず、やや乱れもありましたが根性で着氷してきました。これだけの構成でも大きく乱れないところは本当に凄いです。しかし2Tを跳び過ぎてしまうというミスをしてしまったのは・・ダメよネイサン。ここは対策をとっておかないとザヤる選手は頻繁にザヤるので危険かもしれません・・織田さんいかがでしょうか?

 

(私の推測によると)キスアンドクライでは「ミスもあったしユヅルに負けちゃったか・・」としょんぼりしていたネイサンとアルトゥニアンコーチでしたが、得点が発表され優勝を確信した瞬間めちゃくちゃ喜ぶ姿にスポーツを感じました。合計293.79点。羽生選手との差はわずか3点ですが、ネイサンにとっては大きな収穫になったのではないでしょうか。ショートの貯金分があったということも大きいですが、あの羽生に勝ったという事実は今後の強みになりますよね。私自身も得点発表前は「どっちが勝つ?これはネイサンの勝ちでいいだろう・・(でも羽生くんが僅差で逆転かしら?)」とドキドキしていましたが、納得の結果で終わりました。

 

こうして追われる立場と追う立場の戦いは、決してバチバチするわけでもなく、スマートに美しく幕を開けました。そして両選手ともこれがベストではなく、まだまだ得点を伸ばせる要素があることが、とても嬉しいですし、次の大会をより楽しみにさせてくれていると思います。男子のコンディションがピークを迎える五輪では、どんな演技が観れるのか今から深呼吸して待たなければいけませんね。

メドベージェワ ギリギリの笑顔

続いては女子。優勝は予想通りのメドベージェワ選手。(以下メドベ)語るまでもなく安定のショート80.75点の首位発進で大会をスタートしました。(ショートについてはいつも通りの出来なので省略)

 

フリー結果 150.46 TES75.35 PCS76.11

3F3T 3Lz / 3F 3Lo 2A2T2T 3S3T 2Afall

 

なんとフリーでは最後のダブルアクセル(タノ)で派手に転倒してしまいました。それでも150点もでるんかい!と思わずつっこみたくなるところですが、ジャンプ以外の要素も上手いので1ミスくらいなんのダメージにもならないのでしょうね。しかし演技後のメドベちゃん、まるで「いやだわ~私ったらうっかり転んじゃった!」ミスなんて気にしてませんから、今日のは偶然よ、私基本失敗しないので!わかった?気にしてないのっ!と、いわんばかりの笑顔を振りまき、アピールしていたことから、私は逆に「あれ?なんか余裕ないのかな・・?」と勘ぐってしまいました。

 

というのも、正直いくつかジャンプの軸が傾いていましたし、あの2A2T2Tの妙な間は3連として認められていいのか?と不安になるレベルだったからです。あとはジャンプ前の沈み込みも気になりましたね。ロシアの選手はこの「沈み込み」が悪化すると急にジャンプが衰える傾向にあると思います。今回は氷が合わなかったのかな?という気がしないでもないので、そこまで心配しなくてもいいとは思いますが、ショートの後も顔が(これ羽生くんもなってる)いかにも「自分を追い込んでる」という表情になっていたのでメンタル的に大丈夫かな?と気になります。きっといくらメドベちゃんでも五輪は初ですし、今季の雰囲気がいつもとは違うという暗黙の重圧があると思うんですよね。そこでいつもしないようなミスが生まれてしまう・・この山を越えて頂点まで登れるかどうかは本人と周りのサポート次第。でも強い選手だからしっかり「自分」を見失わずにこれると思うので、応援したいです。

 

フリーの衣裳は赤から黒に変えて、より大人っぽく婦人感が出て良くなったと思います。やはり前回からプログラムも競技用に少しずついじってきましたね。こうした細かな修正は大事です。おそらく今後も磨きをかけてくると思うので完成形が楽しみです。このプログラム本当に好き。

コストナー 誰もが目指す演技

今大会はメドベちゃんが優勝するのは分かっていたけれど・・日本人選手が頑張れば銀・銅はいけるんじゃ?!と思っていた私は甘かったです。まさか(失礼!)コストナー選手がショート・フリーを揃えてくるなんて・・!!本当に甘かった。調子に乗っていました。ごめんなさいコストナーさん。

 

ショート結果 74.62 TES37.93 PCS36.69

3T3T 3Lo / 2A

 

この構成で74点ですよ!凄いです。でも演技を見て納得。「この選手の後に滑りたくない」という美しい滑りに熟練した表現力。ロシアの選手が「憧れはコストナー」とよくいうけれど、あの子たちが目指しているのはこういう表現なんだろうな(まだ皆その域に達してはいないけれど)と思いました。確かにジャンプ構成だけみるとノービスの子だってできるじゃないか!という意見もそれはそうなんですが、あの全然わざとらしくない自然な身のこなしと、曲に合わせた表情のある緩急なんかは卓越していると思いますね!それとミーシンコーチとも相性が良いんでしょうね~。コストナーに限っては年を取ってからの方が開花しているようにさえ見えます。

 

フリー結果 141.36 TES68.09 PCS73.27

3F2T 3F 3Lo / 3T 2A1Lo3S 2A 3S2T

 

フリーは前回「ミスがあって最後まで見れなかったぞ」・・と失礼をぶっこいていた私ですが、やはりノーミス演技になればプログラムも生きてきて全然違います。「牧神の午後への前奏曲」はスケートファンからも評価が高いプログラムですが、個人的には難しい曲調なだけに小さなミス1つで世界観が簡単に壊れてしまうと思っていて、ベストな時にしかコストナーの長所が輝かないという印象があります。(ジャンプが崩れると助走だけのプログラムになってしまうのが辛い・・)

 

注目したいのが技術点。ジャンプ構成の難度が全然違っても樋口選手の69.37点と約1点しかかわらないのです。セカンド3TやルッツがなくてもGOEでかなりの得点を稼いでいるのですね。これは困った。このコストナーのやさしい構成でもGOEでここまで上げてこられると、仮に今後難度を上げてきた場合、ノーミスなら普通に五輪でメダルをとっちゃうレベルになってしまうではありませんか!いや、それはそれで喜ばしいのですが、日本勢にとっては厳しい展開です。しかし、今回は樋口選手の方でミスがあり、コストナー選手の下になりましたが、樋口選手がノーミスならコストナー選手の上にくる計算だったとは思います。ですので、私はこれ以上コストナー選手が構成を上げてこないことを願います!(キリッ)

 

それにしても、今回の評価には皆さん賛否両論で賑わっていますね。確かに美しさでは群を抜いているのですが、他の選手と比べると動きが足りないというのもコストナー選手の特徴ですよね。しかし女子のジャンプ大会にも限界がきそうな今、ISUもフィギュアスケートの原点的なスケーターを残していきたい気持ちも分かります。それでもコストナー選手が今大会で出した215.98点という得点は、現構成でのマックスでしょうから、あまり悲観しなくてもいいのでは?と思いますね。むしろ選手たちには「こういう勝ち方もあるんだ」とコストナー選手から盗めるところは盗んでいってほしいです。

 樋口 完全に、真剣に、闘うモード

樋口新葉の目が違う。コメントからも厳しさ・強さを感じます。もうこの選手は完全に闘いのゾーンに入っている、という感じ。

 

ショートの結果 69.90 TES36.26 PCS33.34

2A / 3Lz3T< 3F!

 

ショートはノーミス。しかしセカンド3Tが回転不足になってしまい、3Fでは!がついてしまったことで70点台に乗ることができませんでした。本人もとてもとても悔しい表情。それでも「すぐに直せるミス」と決して弱気にはなりません。とても好印象だったのは、表現面。どんどん表情が出てきて、心の底からこのプログラムを演じているんだという情熱が伝わってきました。そこに技術面からもジプシーダンスを表現してくるシニアらしさが加わり、とても見ごたえがありました。PCSはもう1点上でもいいと思いますね。

 

フリーの結果 137.57 TES69.37 PCS68.20

2A 3Lz3T / 2S 3Lz3T 3Lo 2A2T2Loot 3F

 

フリーはサルコウがダブルになったのと3連の最後がつまっただけでしたが、そのわりには伸びなかったな・・と思いました。初め得点を聞いた時には2回目の3‐3で回転不足をとられたかな~と思ったのですが認定されているんですよね。だったらもう少しほしかったなぁという気もするのですが、やはりジャンプの方でGOEがもっと必要なのかなという風にも思いました。特にコンビネーションジャンプは以前よりも高さがなくなってきているので不安要素ですね。でも技術はしっかりしている選手なので、単にからだの成長と共に滞空時間が短くなっただけで、ほんの少しの減量で改善される気がします。樋口選手は大事な大会に合わせてからだも絞ってきますし、ピーキングもきちんと行っていると思うので大丈夫かなと思います。

 

さらに!樋口選手は衣裳も変えてきましたね!最初は「え?あの黒衣裳めっちゃかっこよくて007っぽかったのに!!」とショックを隠し切れませんでしたが、メドベちゃんが黒衣裳に変更してきたので、被らないためにも新衣裳の紺は正解だったかも?と今は思います。しかもジャッジにアドバイスをしてもらって「ドレス感」を出す方向に改善したようなので、ジャッジがいうならその方がいいよね!と、イメージチェンジには安心しました。

 

あんまり前の衣裳がよく言われていなかったからか?「脚長効果」を狙って紺色にしたとか。
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胸元のキラキラ感がキム・ヨナの衣裳を思い出させる・・。(これもジャッジのアドバイスですよね。ジャッジの中でボンドガールのイメージはこうなのか。)

出典 asahi.com

 

手袋の部分をよく見ると、少しでも腕長に見せれるように半分肌色に工夫されています。こわいよー!こわいよー!突然何かと言いますと、以前白岩選手が同じような手袋をしていた試合で、手袋がエッジに引っかかったときがありましたよね?あれが心配です。あれにならないためには素材がどんなものだったら、引っかかり事故を100%回避できるのでしょう。

 

さて、樋口選手の話をまとめますと、ショートのミスがなかったら210点台までいけていましたし、ショート・フリーどちらも揃えていたら2位に食い込めたかなと思います。今回のボンドガールは力みが強かったのかな?このプログラムのファンは多いから好きなだけノビノビ滑って酔いしれていいのよ、ワカボンド。ここで3位だったのは中国大会のこと考えると少々厳しいですが、次は今大会よりもパワーアップした演技を期待したいです!

 坂本・ラジオノワ それでも食らいつく!

最後はこのおふたりの感想をまとめておわりにします。

 

まずは坂本選手から。ショートは全部後半にジャンプを組み込んだメドベちゃんと同じジャンプ構成で挑み、結果68.88点をマーク。PCSも30点台に乗りまずまずなスタート!(後半に入れても70点に届かないのは課題ですな・・)続くフリーでは冒頭3Fからのコンビネーションジャンプを予定していたのですが、転倒してしまいます。その後リカバリをしますが、ループで細かなミスがあり、ルッツではeをとられ技術点が62点台で演技を終えました。演技構成点では63点台をもらいシニアデビュー年としては悪くない得点。ただ、持ち味のパワフルな動きと曲の世界観があっていなく、良さが生かし切れていないのが惜しいところ・・。それでも全然漕ぎのないスケートなのに簡単にトップスピードまで持っていく技術と、豪快なジャンプは素晴らしいです。おそらくジャッジも「8点台乗せる?どうする?悩むね。」というラインにいるのではないでしょうか。ぜひ、このチャンスをものにしてほしいです!

 

そしてラジオノワ選手は毎年なんとか食らいついていっているので応援したくなる選手なのですが、ジャンプの質が驚くほど劣化していて苦しい状況ですね。坂本選手よりも下にきてもよさそうでしたが、PCSが68.93点と高く1点差で4位になりました。

 

フリー結果

3Lz3T< 3F! / 3Lz1Lo3S(堪える) 3F2Tot! 2A Lofall 2A

 

ご覧の通りほとんどのジャンプが失敗です。ループに至っては踏み切る段階で転倒してしまいました。今は崖っぷち状態ですが、ここからどこまで仕上げられるかにかかっていますね。もう本当にそれしか言葉がありません。良かったのはいつもスピンに遊び心があるところ。脚が長いと大変ですね。

 次はカナダ大会

以上でロシア大会の感想はおわりです。男子は一か八かでジャンプをとぶ選手が少なくなり、4回転だろうが皆さんバンバン決めてくるので恐ろしいですね。ルッツとかなんであんなコンビネーションできれいにとんでるの?と不思議です。(ボーヤンのルッツは脅威的すぎ)女子は女子で皆トータルで美しくてそのうち順位がつけられなくなっちゃうよ!と思います。

 

そんなフィギュアスケート界に、さらに新しい風を運んでくれる選手が今季中にでてくるのか、でてこないのか。そして王者たちはその席を守ることができるのか?!グランプリシリーズ、次回はスケートカナダ!日本からは無良・宇野・本郷・本田選手が参戦です!お見逃しなく!

 

 

AbemaTV「織田信成のフィギュアべマ!!!3」を初視聴

 

2017.10.15にAbemaTVで放送された織田信成さんMCの「フィギュアベマ!!!3~GPシリーズ開幕直前スペシャル!!」の感想になります。

 

 

【キャスト】

織田信成 本田武史 河西歩果 石井てる美 富永利行

 

 

実は私、今更ながら今回が初AbemaTVでございました。視聴するにあたり色々と会員登録やダウンロードなどで面倒なのかな~と思っていたのですが、今日になって偶然”ただサイトを開いてお目当ての番組をクリックするだけでいい”と知り、そんなに楽ちんだったのか!だったら利用するしかない!と、さっそく遊びにいってきました。今の今までそんなことすら調べていなかった自分に後悔です。

 

それでは以下より、簡単な番組の感想をどうぞ!

 

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選手にインタビュー!

5歳からスケートを始め、全日本にも出場経験ありの河西歩果アナウンサーと、アイクリ歴13年の超フィギュアスケートマニアの芸人・石井てる美さんが選手たちに「好きな選手or演技」と「今季プログラムの見どころ」などをインタビューしたコーナーがありましたので、さらっとまとめたものをご紹介します。

 

宇野昌磨・・好きな演技はソチオリンピックの真央ちゃんのフリー。伝説のラフマニノフです。「フリーまでの過程を考えると感動してしまう」なんだそう。他にも(高橋)大ちゃんのオペラ座の怪人が好きで、手の動きだったり首の動きだったりと様々な「動き」からは影響を受けていて、今季フリーのトゥーランドットでも、その大ちゃんスタイルの動きから影響された振付を自分から入れてみたりしているんだそうです。何も考えずにスケートをしていた頃に初めてできた憧れのスケーターが、この「高橋大輔」というくらいですから、ただならぬリスペクトを感じますね。

 

ちなみに、トゥーランドットで出てくる手を天に向かって仰ぐような動きは「星をつかむイメージ」でやっているんだそうですよ。そのまま勝利もつかみ取ってほしいですね!

 

樋口新葉・・好きな演技はバンクーバーオリンピックキム・ヨナの007。色々な表情を持っていて、カッコイイのとプラスがもらえるジャンプが魅力的なんだそう。そして今季自身のプログラムで「ここがお気に入り!」という部分は、ショートのステップの途中にある独特な動きをするところ(伝わりますか?)らしいので、ぜひ皆さんも一緒に楽しみましょう。

 

田中刑事・・好きな演技は高橋大輔の「道」!またもや大ちゃん!人気者です。ジャンプだけではない、プログラムの世界観がすべて伝わるスケートが好きとのこと。また、町田樹ことまっちーのソチで演じた「火の鳥」もお好きだそうです。

 

田中「(まっちーとは)同じリンクで練習していた分だけ、世界に羽ばたいていく姿を見ると感動しましたね。」

 

本郷理華・・好きな演技はトリノオリンピックの荒川さんのフリー、トゥーランドット。もはや後輩たちの定番憧れプログラムですね。りかちゃんといえば長久保コーチが先月お辞めになられたようですが、現在の練習環境はいかがなものなんでしょう?あまりに突然の情報だったので驚きを隠せません。新たな道を歩むこととなり、大変だとは思いますが、万全な状態で全日本に挑めるといいですね。

 

三原舞依・・好きな演技はソチ真央。演技冒頭からすぐに見入ってしまって、あっという間の4分間だったそうです。三原さんは前から真央ちゃんファンだというのは有名ですが、ご自身もかなりのスケートオタクですし、本当にスケートが好きでたまらないんだろうなぁという気がします。そんな三原さんが今季注目してほしいポイントは、フリーのステップとスパイラルからの3Lo!特にループはバックスパイラルからの~カウンターからの~スリーターンからのジャンプですので皆さん目を見開いて拝みましょう。

 

無良崇人・・好きな演技にあげていたのは、ここでもやはりダイスケタカハシの「道」。うん、これは海外スケーターに聞いてもバンバン出てきそうなプログラムですよね。ここまで愛されるなんてもう才能よ、大ちゃん。さらにもうひとつ好きな演技に、ヤグディンの仮面の男を選んでいました。わかる~!御意、御意~!私もソルトレイクの仮面の男が1番好き。ベストを選べと言われたらコレです。あれほど理想的でドラマチックなオリンピックはないでしょ!というくらい感動的でしたから・・。

 

そんなセンスの良い無良くんの今季注目してほしいポイントは、フリーのオペラ座の怪人でクリスティーヌに手をのばす振付!ドラマチックさを全面に出していくので「皆さんクリスティーヌになった気持ちで見てください」とのことです。「はい♡」(このインタビューのムラントムさんはスーツが似合っていて大変イケメンでした)

 

 

織田君と本田さんの解説

続いては織田君と本田さんのよる各選手の「勝負プログラムの大予習」です。短くまとめるとこんな感じでした。

 

羽生結弦・・とにかく褒めちぎる。つなぎも凄いし、ステップでは体幹に影響するつくりになっているのにも関わらず、きちんとこなしていて凄い!と、とにかく「凄い」のオンパレード。

 

本田:ジャンプの質が良い。姿勢も以前は前かがみだったのが改善されている。

 

織田:3回転でやっても難しいプログラムなのに、4回転でも余裕でやっているのが凄い。

 

樋口新葉・・ジャンプが安定してきたら、他の要素がダイナミックになったと絶賛。後はスタジオの全員で演技を見ながら「スカイフォール♪」と大合唱が始まってお茶の間状態になったので省略。

 

他は、とにかく男子はジャンプが凄い!リスクをとるかどうかで迷う時代ではなく、人より難しいことをやらないと勝てない時代になった!というお話と、女子については・・特に・・。あっ、真凜ちゃんのGPSがカナダから中国と連戦なので調整が心配というのと、ロシアの選手はなぜあんなに体力があってミスをしないのかという疑問の声+なぜあそこまでタノるのかという話題で盛り上がっていました。本当に不思議ですよね。

 

織田さんのMCは地上波では絶対に見られないテンションと自由な進行なので、解説・・といってもあまり解説らしくなく、どちらかと言いうとお茶の間でおばちゃんたちがワーワーキャーキャー楽しく好き勝手に語る感じでした。

 

 

石井さんのデータ力

ここで少し石井てる美さんの素晴らしきスケート愛をご紹介。なんと石井さん、このたび番組のために?GPSの結果とオリンピックの成績の関連性を調べ、データ化してくださったのです!TVよりファンの方が普通に良い仕事してる

 

石井さん調べ(過去5回の試合で比較

 

男子・・GPF優勝者がそのままオリンピック金メダリストになったのは、過去5回中4回。

 

女子・・関連性は見られない。番狂わせが多い。

 

こんなこと考えたこと・・は、あったかもしれませんが、改めてデータ化すると勉強になりますね。面白かったので、世界選手権(OPプレシーズンの)とGPFとオリンピックの成績で考察したバージョンも作ってほしいです。石井さんは結構ナイスな質問もたくさんしてくださいますし、かなりマニアックなトークもできるので地上波の方にもきてほしい人材ですね。

 

 

フリーズに注意

仕方ありませんが、やはりネットTVはところどころフリーズしてしまうので、見逃してしまった部分もありました。何よりこの番組を観ようと思ったきっかけ「宮原知子のインタビュー」が不運なことにも途切れてしまい、途中からしか把握できなかったという残念な私。聞き取れたのは「SAYURIの冒頭のポーズに注目」ということや、ショートもフリーも日本が舞台の曲を使用するので「着物を着るしぐさの振付があるところも見て欲しい」ということだけ。休日は映画を観たり、自分でネイルするのにもハマっているというお話も途切れ途切れの画面の中でなんとかわかりました。

 

織田:さっとんはジャンプの練習もしていて順調に見えますよ~

 

とのことなので一安心。

 

宮原「まずは初戦をしっかりしたい。焦らないようにしたい。」

 

本当にそうしてくださいね!自分のペースで少しずづ点を重ねていってほしいです。

 

あとは真凜ちゃんもフリーズしていました。しかしコメント欄を見ていたら、かなり辛辣なことを書かれていたので・・お、おうという驚きと「女ってこわい」というドン引きの二重奏で、正直そこからは画面よりもコメント欄の方が気になって集中できませんでした。そしてその後出てきた三原さんには皆さん「かわいい」とか「天使」のオンパレードなんですよね。それは別にいいのですが、ふたりに対する反応のあまりの違いに「女子スケーターのファンはメンタル強くないとなれないな・・」と実感。海外男子オタでよかった。私は真凜ちゃんも三原さんも好きなので、そぉ~と見守りながら応援します。

 

 

まとめ

宇野昌磨「オリンピックがゴールではなく、あくまでも今季は通過点としてやっていく。最終的なゴールが何になるかはわからないけれど、記憶に残る選手になりたい。そのためには記録も必要。」

 

本田真凜「オリンピックという夢が目標になった。2枠は厳しいけれど、シニア1年目は皆に信頼してもらえるような演技を目指したい。」

 

田中刑事「成長したい。アピールしたい。」

 

樋口新葉「オリンピックで金メダルがとりたい。今季は無理かもしれないけど・・(大事なところでフリーズ!)・・頑張りたい。」

 

村上大介「(代表枠の)3番に入りたい!!」

 

本郷理華「人の倍頑張る。オリンピックに行きたい。」

 

 

以上、フリーズした部分はお伝えできませんでしたが、番組はこんな感じでおわりました。もし私のようにまだAbemaTVを視聴したことのない方がいましたら、なんの手間もいらないのでぜひご覧ください。できればコメント欄は開かないことをおすすめします。

 

個人的には、次回はゲストに村上佳菜子ちゃんを希望したいですね。そして楽しいのもいいのですが、できれば石井さんの鋭い質問に語彙力満載で返せる方を誰かお願いしたい・・。もっともっと技術的なことや裏話的なことや深~い話が聞きた~いです。

 

(本田さんが時々ぽろっと語る昔なつかしエピソードが良かったので、そこらへんももっと聞きたかったですね)

 

GPSはいよいよ今月20日からスタートですが、今回選手たちが見てほしいといっていたポイントによーく注目しながら観戦したいと思います。

 

 

おまけ

 

注目のジュニアは?

 

織田:紀平さん。トータルで素晴らしい。

 

本田:高志郎かな。あと星南も。

 

おわり

一万円で売られた犬の人生~売れ残りの犬をかいました~

 

昨年の11月、私は犬を飼いました。

 

それは幼い頃から飼っていた愛犬のゴールデンレトリバーが亡くなってから、早十年経ち、犬恋しくなったある日のことでした。

 

某有名ペットショップのホームページで、トイ・プードルが一万円で売られているという情報を耳にしたのです。

 

性別はオス。生後約5か月が経とうとしている茶色の犬でした。

 

私は、「今人気のプードルがなぜ一万円という値段で売られているのだろう」「なぜ売れ残ってしまったのだろう」と、衝撃を受けました。

 

なぜなら、近年はどちらかというと大型犬の方が人気が落ち、売れ残っている傾向にあると思ったからです。そのため私は、次に犬を飼うとしたら、そのような犬を飼おうと決めていました。

 

ところが、いざペットショップに行ってみると、売れ残りの大半はトイ・プードルを筆頭とした「小型犬」だったのです。

 

そこで私は、ようやく気づきました。犬と離れてから十年のブランクがあった私は、完全にペット業界から疎くなっており、単純なことに気がついていませんでした。

 

そうです。そもそも需要のない大型犬は売られてすらいないのです。欲しい人はペットショップを通してブリーダーにオーダーし、必要な数だけしか取り寄せないスタイルになっているため「売れ残り現象」が出ていないだけでした。

 

逆に需要のある小型犬は店中にズラリと並び、人気の犬種ほど売れ残っている状態だったのです。

 

ペットショップにいる大半はトイ・プードル。確かに一番売れる犬であることから多く仕入れるのでしょうが、その分買い手からは選びたい放題・・。見栄えの良い犬、小さい犬からどんどん売れていき、少しでも質が悪いと判断された犬たちは売れ残っていき、誰にも見向きもされません。

 

”少し前まではもっと色々な犬種で溢れていたのに・・”

 

私はペットショップの変わり果てた姿に言葉を失いました。

 

すると、あのホームページで売られていた犬を店員さんが見せてくれました。

 

正しくは見せるというよりは、「買ってくれと言わんばかりの押し売り状態」でした。

 

その子はゲージの中にいたのですが、店員さんは「抱っこします?抱っこします?出しますね!」といって私に犬を預けると、ぷらっとどこかへ行ってしまい、しばらくして戻ってきたかと思うと、このプードルがなぜ売れないのかを説明してきました。

 

その理由をまとめと

 

  1. トイ・プードルにしては大きすぎる
  2. 毛の色がまだらで、色素が薄い
  3. 売り出す旬が過ぎた
 
以上のことを含め「小柄じゃないとプードルは売れなくて・・この子があとここにいられるのも時間の問題なんです」と教えられました。しかし小型犬について無知な私は「え?小さい??これ以上大きくならないんですか?」とトンチンカンな質問をしてしまい店員さんを驚かせてしまします。
 
店員「は、はい。生まれた時から大きいんですよね~この子。でもこれ以上はもう大きくならないと思うので大丈夫ですよ!」
 
私「これって大きんですか?これが大きい方なんですか?」
 
店員「え?大きいですよね?」
 
私「そうなんですか?小さくないですか?」
 
ここから、このヘンテコなやり取りが続いた後、店員さんがおそるおそる「あの~もしかして以前もなにか他の犬を飼われてました?」と尋ねてこられたので「はい。レトリバーを飼っていたんですけど、今は売られていないんですね~。」と答えたところ「なるほど~!それじゃあ大丈夫ですね!!」と(なにが大丈夫なのかわからない)言われ、その後延々とこの子について講義を受けました。
 
 
その結果わかったことは

 

  1. 次々と新人プードルが入ってきて、通常お客さんはそちらにしか興味を持たない
  2. この犬より月齢が高い小柄のプードルの方が価値が高く売られている
  3. 一万円という値段は「既にワクチンを終えているから」(ワクチン代分)で、そうでなかったらもっと安い
 
そんな話を聞いている間に、黒い赤ちゃんプードルが一匹お買い上げされていました。
 
店員「あの黒いプードルは色がきれいなので人気あるんですよ。そういう子はすぐに売れてしまいます。」
 
”確かに・・。同じプードルとは思えないほどプードルらしいというか、毛がくるんくるんでぬいぐるみっぽい。あの犬に比べるとこの子はプードルっぽくないかもしれないなぁ"
 
小型犬を飼ったことがない私にとって、いくら店員さんに説得されても、ソファーからジャンプしただけで骨折するかもしれないワンコを飼うのは、ちょっとしたチャレンジでもあり、不安でした。「散歩も必要ないですよ」と言われても、むしろ運動不足解消に動きたかったのでそれはデメリットでした。トイ・プードルは力が弱く定期的にウ〇チがつまらないように、肛〇も絞ってあげなければいけない・・というのもここで初めて知りました。
 
しかし、店員さんのもの凄い熱心さと、その他の売れ残った犬たちの必死のアピール、そして絶対売れないであろうこの犬の人生を考えると・・さすがに気の毒になりました。何より天国の愛犬が「そういう犬こそ救ってやれよ・・マジで」と言っているような気がしたのです。
 
"うう・・未知の領域だけど、この状態を見て、知って帰るのは良心が痛む・・。生まれたての状態から育てるのとでは、お互いが苦労するだろう。しかもこの子はもはや他の犬たちの態度と違って飼われることを諦めている・・"
 
良く考えて判断しなければ・・。私よりもこの犬に適した飼い主がいるのかもしれないのだから。
 
迷いに迷い、長い時間考えた結果、この子には残された時間はないのだと思い「かいます!」と覚悟をしました。
 
案の定店員さんはホッとしつつも大喜びし、「前にも犬を飼われていたから心配ないと思いますが、大切に育ててあげてください」と、ひとり立ちする犬の新しい場所に慣れるまでのストレス行動や、外の世界をまったく知らないこの子に対する接し方などをお話しされた後、「カットをして綺麗にしてから渡したい」(すんごい毛もくじゃらのまま売られていた)とのことで1週間後に引き取りにいくことで決定しました。
 
 
こうして我が家にやってきたのが今現在、うちで飼われているワンコなのですが、ここを読まれている方の中にも「一万円の犬って大丈夫?」「赤ちゃんのときからしつけていないと、いろいろ教えるにも手遅れなんじゃない?」「売れ残りの犬はかわいそうだけれど、飼うのにはためらうなぁ」と心配に思われるのではないでしょうか。
 
そこで、前置きがとてつもなく長くなりましたが、今から処分寸前だった我が家のワンコを飼ってみた感想をメリット・デメリット合わせて公開しようと思います。
 
※デメリットなんて言い方はヒドイと言われそうですが、生き物を飼うというのは楽しいことだけではありません。大変な点を含めて愛してあげるのが大切だと思うからこそ、ここで売れ残りの犬の真実を知ってほしいのです。
 

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はじめに・・犬にはそれぞれ性格があり、以下の内容がすべての犬に当てはまるわけではありません

 

臆病

まずは生後長い間ペットショップで外の世界を知らずに育った犬が、どのように新しい場所で育つのか気になる方も多いと思うので、その点について大変だったこと紹介します。我が家のワンコはペットショップ時代、店員さん以外と必要時以外に触れ合った経験がなかったのか「人に無関心」でした。かわいそうなことに、ずっと放置されていたのでしょうね。最初は話しかけても目が合わず、ずっと周りをキョロキョロ見ていました。家族の顔を認識した後もよその人を見ると、とてつもなく吠えるのは今でも変わりません。しかし、これは今まで何も知らな過ぎたことが原因だと思うので、しかたないですよね。見る世界すべてが初めてのことだらけで、驚いているのでしょう。もちろん警戒心だってあると思います。ここに慣れるまでは根気が必要です。うちのワンコは落ち葉が足に当たっても飛び跳ねますし、家の前に車が通っただけでも吠えます。

 

興奮

また、臆病と同時にかなり好奇心旺盛で興奮しやすいです。飼ったばかりの頃は、嬉しいと直ぐにオシッコを漏らしていました。それも一日で何べんもです。一応飼う前に店員さんからは「トイレはバッチリしつけてあるので心配ありません!」と、言われてはいたのですが、実際は全くできていませんでした。これについては、まだ子犬だったという点、そしてトイレを失敗すれば誰かが処理しに来てくれるというかまってほしさに起こしていた行動だと思います。初めはずっとそんな感じでした。今まで誰からもかまってもらえなかった自分に急にスポットライトが当たったのですから、嬉しくてたまらないのでしょう。とても興奮しやすく、トイレには苦労しましたね。結局室内からトイレをなくし、決まった時間に家の外でさせることで解決しました。本来の室内犬らしくないトイレの仕方かもしれませんが、この方が犬も喜んでいますし、飼い主としては楽です。

 

食事

店員さんには「大型犬と違って食が細いので費用もかかりませんよ!今までもコレしか食べていませんでした!これだけあれば十分です!」とマズそうな固形のドックフードをすすめられたので、それを与えていたのですが全然食べてくれませんでした。そりゃぁ飼い主から見てもマズそうなんですもの・・。結局今は他の(高い)ドッグフードを食べています。というか高級のものしか食べない美食犬でした。結果、費用は少しかかりますが、大型犬を飼っていたときに比べれば大したことはありませんね。量が少ないので買い物も楽です。(ただ私の場合「小型犬ってこれだけでエサ足りてるの?」といつまでたっても慣れないドキドキ感があります)

 

しつけ

しつけについては、はっきりいって楽でした!よく生後時間が経った犬のしつけには苦労するといいますが、プードルは学習能力が高いという特徴があるだけに、そこら辺はあっさり済みました。芸を覚えるにはレトリバーより早いですね。それに従うかどうかの従順さは少し(小さいのに我が強い)ありませんが、何か悪さをしても叱ると聞き分けは早いのもこの犬種の特徴ではないでしょうか。かってきた初日も夜なきもせずに普通に朝までおりこうにしていました。

 

からだのケア

レトリバーと違って大変なのは「トリミング」です!店員さんには三ヵ月に一回くらいのカットで間に合うと言われたのですが、いやいや一か月でモサモサになってしまうではありませんか!特に耳の裏の毛が中にまで生えてしまうと、かゆくなってしまうため、マメに処理しなければなりません。しかしペットショップでは「トリマーのところでカットしてもらうにはハウスが出来ないと受け付けません」と言われたので、まだ飼ったばかりの興奮&頻尿シーズンの頃は不安だったのもあり、おうちでカットをしていました。骨ガムを与え、チョッキンチョッキンすれば何とかそれなりの見た目になりますが、素人がやると少々ヤギのようにも見えなくないです。こうした毛のケアに関しては大変だな・・とは思いますが、メリットもあります!それは毛が抜けないところ!毛が長い犬だと抜け毛が酷くてカーペットや服に着いた毛をとる手間がありますが、プードルはその辺のお掃除が必要ないので、室内でも清潔を保てます。さすが室内犬。それに秋冬の寒い時期は毛もモコモコに生やしていた方が良いことや、そんなに頻繁にカットをしなくても大丈夫だと分かりました。

 

運動量

プードルに散歩はほとんどといって必要ないと聞きましたが、やはり若い頃はどの犬もある程度の運動量を必要としていると思います。散歩の距離こそはなくても、たくさんカラダを動かして遊びたがるので、室内にずっと閉じ込めておくとストレスが溜まり、不健康だと思います。プードルは運動神経がめちゃくちゃ良いので、私は自宅庭の草っぱらで走らせたり、ブロックをジャンプさせたりしています。他の犬たちと比べて外での経験が圧倒的に少ないまま成長したので、最初は人気のないところで何度も訓練しながら社会に出ました。このような人に慣らす訓練は、本来生後三か月までにしなければなりませんが、その時期が遅くなればなるほど慣れるまでに時間がかかるのは本当です。(うちのワンコは今では外狂=外大好き犬です)

 

お出かけ

ちなみに、散歩と限らず車でのお出かけも早いうちに経験させておくと良いらしいのですが、これに関しては初めからスムーズに習得してくれました。(もしかしたらペットショップ時代に車に乗ってどこかに行ったことがあったのかもしれません)

 

 

こうしてみると、確かに生まれて間もない頃から育てるよりは、色々と大変だとは感じます。しかし、だからといって飼い主になつかないとか言うことをきかないというわけではないので、安心して良いと思います。

 

ちなみにうちのワンコが売れなかった原因であるカラダの大きさに関してですが、ここにはむしろ最大のメリットがありましたよ!それはカラダが頑丈扱いやすいというこです。トイ・プードルの飼い主さんの中には、頭を叩いたときに(私は叩かないけど)首をケガさせてしまったり、運動のさせすぎで足を骨折させちゃった方もいるようで、それらの多くが力加減が分からなくて起きてしまった事件なんですね。また、成犬になったときの体高が24~28cmに満たないと、健康を害するおそれがあることも分かりました。そのため可愛くてお人形さんみたいだから小さい方が良いというだけで、大きめのトイ・プードルを避けるのはもったいないと思います!大きい犬にも小さい犬にもそれぞれのメリット・デメリットがあるので、見た目にだけに過剰に拘るよりは、犬と飼い主との相性を最も重視して選ぶのが良いと思います。

 

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一万円の犬の価値

結果、一万円の犬の価値をまとめると・・

 

多くの売れ残りの犬たちは見た目年齢でしか区別されておらず、肝心の飼い主との相性や性格などはそっちのけにされているのだと思います。

 

なんとなく大人しそうだから育てるのが楽そう・・とか、この色が可愛いとか、愛玩犬としての役目を果たしてくれればそれで満足だと認識されている。特にそういう傾向にあるのが、この犬種トイ・プードルなのではないでしょうか。

 

従って、多少好みの見た目ではなくても、多少成長していても、その犬の持つ中身というものは誰もが飼ってみないと分からないのです。当たり前のことなんですがね。そしてその愛玩犬として需要のあるトイ・プードルセントバーナードや秋田犬と同様の「犬」であることは変わりありません。犬の本質は皆同じなのです。犬は犬。見た目がどうだからと言って育てやすいとか、可愛いとかは関係ないのです。 

 

むしろ犬を飼う時は次のことに注意した方が良いと思います。

 

  1. 性格・・最終的にどんな犬になるかは飼い主次第ですが、その犬の持つ背景により差があるのは確かです。親犬を見れば大体わかりますので、血統書の入手先には注意が必要です。
  2. 毛色・・自分の好きな色で決めるのは安易です。色によって性格も違うので、どの色の犬が自分の性格と合っているのかが大切です。
  3. コスト・・購入してからワクチン代、カラダが弱ければ病院代、サロン代、などなど時間とお金がかかります。最初に30万円払うのを我慢すればいいというわけではありません。安い価格の犬にも注意が必要ですが、きちんとした理由があり、安全な犬ならコスト的にはメリットがあります。
  4. 健康状態・・変なニオイがしない、カラダつきはしっかりしているか、目や耳の汚れがないかなど。これらを理解した上でかわれる方もいらっしゃいます。

 

いくらカワイイからとかっても、後になって「思っていたのとは違った」と手離す飼い主も少なくありません。大切なのは、自分が最後までその犬をお世話できるのかということです。一度飼ったら健康な犬である限り15年ほどは生きるでしょう。犬を飼うときには、もろもろの覚悟を持っておかなければなりません。
 
というわけで、私が一万円の犬をかった感想をまとめると、「安くても、その理由が怪しい業者から仕入れたおかしなものでなければ問題ありませんし、どんな犬でも育てれば飼い主色に染まるしカワイイよ」ということ。売れ残りだからといって、ダメな犬ではありません。どんなワンコでも一緒に過ごせば愛情がわいてくるし、とっても可愛いのです。
 
人間の欲だけで、好き勝手にされる犬の命。今日もどこかで一万円の価値を付けられ、やがて処分される犬たちが生まれているのでしょう。
 
しかしその犬の価値が本当に一万円なのかどうかは育ててみないと分かりません。
 
いえ、365日×15年過ごしたら、どんな犬でも価値など付けれないほどの大きな存在になるのです。
 

 

さいごに 

ここまで読んでくださった方へ。まず先に謝らせてください。ごめんなさい。あまりにも直球で、極端な書き方をあえてしてしまっているので、この意見には偏りがありますし、突っ込みを入れたくなる部分もあるかと思います。しかし、こんな書き方をしているのにはやはり、ペットショップで売られている犬の悲惨さを代弁したいという気持ちがあるからです。

 

私が初めて犬を飼ったのは小学生の頃。あの頃はまだ何の疑問も抱かずにペットショップの店頭に並んだばかりの犬をかってきました。しかしあれから何十年も経ち、再び犬を飼ってみようといざなったときに直面したペットショップと、そこで売られる犬の姿を見たら、とても心苦しい気持ちになったのです。

 

インターネットで知る「もうすぐ処分される犬」のセール、子犬を生むために交配させ続けられる犬、そして生んですぐ取り上げられる子犬、「直接手元に取ってご覧ください」と売り場から出張させられる犬、それでも「思っていたのと違った」と返却される犬。

 

売れ残った犬たちは、それぞれ里親探しに回されたり、ブリーダーにかわれていったり、最悪殺処分されたり・・。人間が犬を飼いたいと思うだけで、こんなにも犬に迷惑がかかるのだという事実を、私は犬を飼いにいく、まさにその現場で突きつけられてしまいました。

 

ここ数年は日本でも殺処分ゼロを目標に、全国各地で様々な活動が行われ、ペットショップで売れ残った犬たちを安易に処分しないようにはなっているようですが、それでもペット先進国と比較すると、まだまだ解決へとはほど遠いと思います。

 

うちのワンコが臆病だったのも、初めは目が合わなかったのも、すべての原因は自分の生きる世界が恐ろしかったからです。生まれてから5か月もの間をペットショップで過ごし、何も経験せずに育ってしまった犬の恐怖を人間などが想像することはできないでしょう。ペットショップですすめられた固形のドックフードを食べなかったのは、食べなかったのではなく、食べられなかったのです。5ヶ月になるというのに、離乳食が完成していなかったのだと思います。また、歯が抜ける時期に硬いものがほしくても、ペットショップでは適切な処置は施されていなかったのでしょう。うちに来てからぼろぼろと歯が抜け落ちました。

 

こんな風にペットショップ側には、何とか犬をかってもらうためにいくつかの嘘がありました。こうでもしないと犬を救えない気持ちも分かりますが、これを知らないふりをして、受け止めてくれるお客さんだっているのですよ。

 

セールなんて形にせずに、この悲惨な現状を知って引き取りたいと思う人もいるのではないでしょうか。

 

正直「自分を飼ってほしい」とワンワン愛想を振りまく犬たちの姿は、ペットショップという名の保健所にしか見えませんでした。

 

だからと言って、人間は犬を飼うのをやめるべきだとは思いません。なぜなら犬は人間との触れ合いを求める生き物だからです。

 

ここで伝えたいのは、カワイイの先に犠牲になっている命の存在と、私たち人間のペットを飼う意識です。

 

殺処分についての活動や、動物を保護する取り組みについての詳細は、他のブログなどで専門知識を持った方が説明してくれていますので、興味を持たれた方、何か行動にうつしたいと思われた方は、ぜひお調べになられてください。

 

私からは「一万円で売られた犬」を実際に飼ってみた身として、リアルに感じたことを綴らせていただきました。これから犬を飼おうと考えている方の参考になれば嬉しいです。

 

ペットとして生まれてくる命たちの幸せを願って・・。

 

最後に、病気や障害をもった犬を積極的に育てておられる飼い主の方には心から尊敬をします。誰にもできることではありませんから・・。

 

以上で終わりになります。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

 

 

関連記事 

 ↓続編になります

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ジュニアの新星 荒木菜那のFS「善徳女王」が凄い!

 

先日行われたフィギュアスケートのジュニア・グランプリシリーズのベラルーシ大会で日本の荒木菜那選手が見事2位に輝きました。

 

ショートが62.98点、フリーが120.02点の合計183.00点というまずまずなスコア!

 

正直ノーマークの選手だったので「何??こんな素敵な選手がいたの??」とテンションが上がっております。特にフリーの「善徳女王」が素晴らしい!

 

今回は、そんなジュニア女子のニューヒロイン荒木菜奈那選手のプロフィールと、イケてるフリーのプログラムについて語っていきたいと思います!

 

 

 

荒木選手ってどんな子?

分からなかったので、さっそく日本スケート連盟のホームページで調べてきました。

 

名前 荒木菜那(あらきなな)

区分 強化選手B

生年月日 2002年3月5日

身長 151cm

所属 中京大中京高校(名東FSC

今年の目標 全日本ジュニアで上位に入り、全日本選手権に出場すること

過去の成績 2017年 第37回全国中学校スケート大会 7位    2016年 中部ブロックJr 2位

 

2002年の3月生まれですから、現在高校1年生の15歳ですね。コーチはあの門奈裕子さん。なるほどねー!という感じのジャンプです。名東といえば今は安藤さんも指導のお手伝い&お勉強をしているんですよね!そんな安藤さんも荒木選手の今回の活躍にはSNSで大喜びの声を上げていました。今後とても楽しみな選手です。

 

 

「善徳女王」ってどんなプログラム?

そして話題は、フリーのプログラムについてに入りたいのですが、実は私、今季は韓国でのオリンピックということもあり、シニア選手のうちの誰かひとりは、エキシビション用プログラムにK‐POPや韓流ドラマの曲を使うのではないかなぁと思っていたのです。さらに、大勢のライバルがいる中で個性を出すためにと、現地サービスを意識する子がいてもおかしくないと想像したら「いや、もしかしたら競技用プログラムで攻める強者もいるかも?!」と思ったのです。そしたら、まさかまさかのジュニア選手がフリーで使用しているではありませんか!未知の領域に踏み込むなんて凄いチャレンジャーではないか。しかも選んだのは「善徳女王」!渋い!

 

そこで「善徳女王って何?」というお方に少し、どんなプログラムかをお話したいと思います。

 

 

中身はファンタジー、でもストーリー性は最高

単刀直入にいうと、よくある韓流ファンタジードラマです。史実はほとんどどっかにいちゃっていて、現代風におもしろくアレンジしてあるというもの。「ええ~?!」っとあり得ない展開と、リアルを無視した分、逆にストーリー性はあるのでスケートのプログラムなんかにすると比較的演じやすく、作りやすいのではないかと思っています。

 

~ドラマのあらすじ~

時は、7世紀-。朝鮮半島では、高句麗(コグリョ)・百済(ペクチェ)・新羅(シルラ)の三国が勢力を競い合う乱世の時代が続いていた。
新羅では、妖女ミシルが美貌と色仕掛けで歴代王を操り、宮廷で絶大な権力を振るっていた。そんな中、ミシルは、チンピョン王の正妃マヤ夫人を拉致して亡き者にしようとするが失敗に終わる。一命を取り留めたマヤ夫人は、双子の姉妹を出産するが「双子を産むと王族の男子が絶える」との言い伝えにより、双子の妹のトンマンは侍女のソファに託された。ソファに娘として育てられたトンマンは、好奇心旺盛でたくましい少女に成長する。

 

詳細 BS朝日 - 韓流モーニング 「善徳女王」

 

荒木選手が演じているのは、この物語の主人公トンマンですね。家族と生き別れになった双子の妹トンマンが後に男(のふり)として宮廷に忍びこみ、再び王の座に返り咲くまでの困難と、三国統一までの波乱を描いた歴史ドラマです。

 
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出典  http://www.twellv.co.jp (左がトンマン)

 

振付は宮本賢二さん。衣裳もトンマンを意識した作りになっていてドラマの世界観が生かされています。1番良いのは編曲ですかね。ドラマで主要な部分に使われていた音楽をストーリー仕立てに上手く構成されてあります。

 

このような感じで、以前から「何気に韓流ドラマってファンタジーなだけにフィギュアのプログラムにハマりやすそうかも・・」と密かに思っていたのです。なぜ私がこのドラマや曲を知っているかというと、オリンピック前に選手に似合いそうな曲探しをしまくっていた時に、偶然いいかも・・!と出会ったからなんですね。あともうひとつ、この「善徳女王」と同じような内容なのですが、「奇皇后」という歴史ドラマも、フィギュアのプログラムにイメージしやすそうなストーリーと曲があり、使えそうだなと思いました。これ以上のドラマは知らないのですが、韓流ドラマはちょうどいい感じの安っぽさが、他のエイターテイメントとして違和感なく変えられるのかな~と(けなしているのではなく)いい意味で思います。

 

 

荒木選手の魅力を知ろう

それでは次にフリーの演技を振り返りながら、荒木選手の魅力を書いていきたいと思います。

 

youtu.be

 

3Lz3T 3Lo 2A / 3F 3Lz2T2Lo両手タノ 2A3T 3S

 

ノーミス演技です!何といって持ち味はジャンプですね。高いです。そしてスピンもいい。冒頭のルッツトウで1.3の加点をもらっています。続いてのトリプルループでも+1.20と高い評価で、技術点は66.82点でした。いやぁ~日本のジュニアの中でも久々なダイナミックジャンパーですね。幅が凄いので見ている方に強烈なインパクトを残します。こんなこと言ったら思いっきり否定されそうですが、少しジュニア時代のキム・ヨナと真央ちゃんを足した感じがします。

 

演技構成点は53.20点。今後トップ勢たちと渡り合っていくには、もっともっと伸ばしていきたいところですが、今回は突然の飛躍に成長真っ盛りという発展の中にいるので、未来に期待しておきましょう!今後はパフォーマンスの部分に力を入れると、がつんと魅力が引き立つんじゃないかな。見栄えのあるジャンプを跳ぶスケーターは、バネがあり過ぎるせいか、なかなか安定するまでに時間がかかりますが、それがコントロールできるようになれば他も強化できる余裕がでると思うので頑張ってほしいです!

 

 

感想

これだからフィギュアは面白いし、一度ハマったらやめられません!好きだった選手が突然いなくなるのは悲しいですが、それとは逆に突然ノーマークだった選手が飛躍し、メダル争いに食い込んできたりもするので見ていて飽きません。ノービス辺りでも「この年代は目立った成績のない隙間世代だな・・」なんて言われていても急にどこからか新しい風が吹き荒れたりするので、やはり日本女子の歴史は凄いぜ!と改めて感じました。

 

遅咲きの選手・・という表現がよくされますが、日本人選手の根性というか忍耐みたいな「諦めない精神」はDNAか!と思うくらい凄いと思います。遅咲きなんじゃなくて、諦めず努力した結果なんですよね。思うような成績が出ずに、そのまま消えてしまう選手が多い中「誰にでもチャンスはある!」と信じて、モチベーションを維持してくる選手達には報われてほしいです。

 

それにしても、荒木選手は本田真凜選手と同年代なんですね。そう考えると、やはり全体的な差というものは、まだまだ感じますが、今回の彼女の活躍を見て、他の選手たちも「私も頑張ろう」と希望を持ってほしいなと思います。(特に青木選手には復活を激しく希望)

 

以上、短めな記事になりますがフィギュアスケートはジュニアも個性豊かで楽しいですね!有望と言われている選手も、その背中を追う選手も応援して盛り上げていきたいです。

 

ここまで、お付き合いいただきありがとうございました。

 

 

まとめ記事にコメントを入れて編集しました!

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